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パリ(Paris, France) 98年8月15日(土)〜16日(日)

クルマで走るパリ、長距離ドライブ

●デュッセルドルフからパリまではちょうど500kmの道のりだ。朝一番に出発すると、4時間強で昼頃に到着する。ベルギーを抜け、TGVと並走し、シャルル・ド・ゴール空港の下を通って、北側からパリ市街に入るコースである。ワールド・カップのメイン会場だったサン・ドニ競技場の脇を通り過ぎると、すぐにパリ市街をぐるっと取り囲む環状線に入る。
●パリ市内は一方通行の細い道が入り組んでいて、交通量も多いので、初めて運転する人間には手強いところである。僕も今回はホテルの近所までたどり着きながら建物が分からなくて少し迷ってしまった。それにしてもエッフェル塔の下やコンコルド広場を自家用車で走るようになるとは、オレも出世したよな、なんて感心したりして。
●高速道路は時速150km前後で走るが(ベルギーは120km、フランスは130kmが法定速度なのでそれ以上は自己責任でお願いします)、この速度で走っていると、フロント・ガラスに虫が激突してくる。激突した虫は当然プチュという感じでつぶれて白く(時には赤く)ガラスにこびりつくので、片道500kmを往復するとガラスは虫の死骸でべとべと、視界も危うくなってしまう。
●これをきれいにするのはなかなか大変で、ウォッシャー液をかけてワイパーを動かした程度では全然取れない。むしろワイパーで死骸が糸を引いてしまい、ますます汚くなるのが関の山だ。ガソリン・スタンドに専用の洗剤とスポンジ、ゴムへらが置いてあるので、給油の間にスポンジで洗剤をつけ、しばらく置いたところでゴムへらでキュッキュッとやるしかない。まあ、高速道路を走って虫がガラスにつくようになったら、あぁ夏だなという感じである。

ガソリン・スタンド

●さて、片道500km走ると、どうしてもガソリンがなくなる。パリで1回給油することになる訳だが、このガソリン・スタンドの操作が分からないのだ。というのもヨーロッパではガソリン・スタンドは原則としてセルフ・サービス。日本でなら「レギュラー満タンね」なんて言えばそれですむが、こちらでは自分でノズルを選んでクルマの給油口につっこみ、レバーを握らなければならない。
●ところが、フランス語だとどのノズルが普通のガソリンなのかよく分からないのである。フランスではまだ有鉛のガソリンを売っているし、軽油もあるから、変なものを入れてしまうとえらいことになる。今日のスタンドはドイツ語も書いてあったので助かった。結果から言えば、大半のクルマに必要な無鉛ガソリンは「Sans Plomb」と書かれたもの。「Gazole」というのは軽油なのでディーゼル車以外には入れていけない。
●あと、ドイツのスタンドだと、ずっとレバーを握っていなくても、レバーを小さなフックに引っかけておけば満タンになったところで自動的に給油が止まるのだが、フランスのスタンドではどういう訳かこのフックがなく、ずっとレバーを握っておけなければならない。以前はこれではガソリンが給油口からあふれてくるのではないかと不安だったが、満タンになるとガツンという感じで手ごたえが来るのでそういう心配はいらない。
●いつも行く近所のスタンドも当然セルフだが、慣れるとこれも楽しい。日本でもセルフがOKになったけど、ちゃんと受け入れられているのだろうか。

市内観光

●暑かった。空気は乾いているが、こっちはバギー連れだし、パリはドイツみたいにバギーに優しくないから、しょっちゅう階段でバギーを持ち上げたり、子供を立たせてバギーをたたんだり、抱っこしたり、段差を乗りこえたり、そういうのですごく消耗した。いやあ、やはりドイツは立派な福祉国家だ。
●アニエスbは改装中で休み。せっかく買い物を楽しみにしてたのに。でもハード・ロック・カフェではちゃんとTシャツとキャップを買った。定番の白Tシャツはロゴのデザインが少し変わっていた。次の狙いはコペンハーゲンのHRCか。
●地下鉄にも乗ったが、前の旅行の時に買って使い残していた回数券(カルネ)が使えて嬉しかった。カルネは10枚綴りの回数券で、バラで買うより割安だが、値段の問題より都度キップを買う手間が省けることの方が価値が大きい。地下鉄はロンドンと同じく縦横に発達しているけど、これもバギーには優しくない。自動改札の幅とか階段とかね。エスカレーターもないし。

ルーブル美術館

●並んでいる。夏休みの午後3時過ぎなのに長蛇の列である。中庭のピラミッドから地下のロビーに降りるのだが、入場制限があるらしく、列が一向に進んでいない。これでは中に入れるまでに何時間かかるか分からないのでどうしようかと思案していたところ、係員がやってきて、子供連れなら列に並ばなくてもいいと言う。係員に先導されて横っちょから中に入らせてもらった。
●午後3時以降は料金が安くなる。内部は広大で、あらかじめ見たいものの当たりをつけておかないと収拾がつかなくなるから気をつけた方がいい。あらかじめピラミッド地下の総合インフォメーションで館内の案内図をもらっておこう(日本語あり)。これでミロのビーナスはここ、モナ・リザはここ、こういう順番でこう回ろうと決めておくべきだ。
●もともと宮殿だった建物だから、館内にも階段が多い。一応車椅子のことを考えてかエレベーターはあるが、バギー連れで回るには煩わしいことこの上ない。しかも立ちっぱなしだからもうぐったりである。ミロのビーナスとモナ・リザ、「メデューサ号の筏」と「民衆を率いる自由の女神」だけ見て出口に戻った。それにしてもミロのビーナスの前で写真を撮るのは邪魔だからやめてくれ。

パリの水

●ルーブルの後、水分を求めて近くのカフェに入った。こういうとき、人は何を飲むのだろう。日本ならアイス・コーヒーだろうか。最近では僕はもっぱら炭酸水である。ドイツではミネラル・ウォーターを頼むとほぼ自動的に炭酸水が出るが、フランスでは炭酸なしという選択肢もあるから、きちんと銘柄で頼んだ方がいい。
●ペリエを頼むと炭酸の入った水が出る。ほとんどどこのカフェにもある。バドワだと少し炭酸が弱くて、食事の時に飲んだりする。炭酸なしがいいときはエビアンか何かを頼んでおけばいいだろう。でも、慣れると、この炭酸の入った水が美味しいんだな。最初は抵抗あるし、いつまでたってもこれはダメっていう人もいるけど。

ひぐま

●そんな訳でいったんホテルに引き上げてしまったので、晩メシをどうするかということになったんだけど、ホテルのレストランというのもパッとしないし、かといってもう一度市内まで出かけて行くのもしんどいしということで随分悩んだ。
●特にパリでは「ひぐま」でラーメンを食べるのが楽しみなので何とかそこまで行きたいのだが、またバギーで地下鉄を乗り換えて行くのはしんどい。でも、やっぱりラーメンが食べたいということで結局タクシーに乗って「ひぐま」まで行った。
●味噌ラーメンとギョウザ、美味しかった。それに、タクシー代を計算に入れてもホテルのレストランよりは安い。場所? 自分で調べなさい。


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