logo 最新型の自分


今年僕は40歳になる。40歳。未知の領域。

でもまあ、考えてみれば39歳と40歳にそれほど違いがあるとも思えない。39歳だって1年前には未知の領域だったんだから。何歳であろうとそれが最新型の自分であることに違いはない。自分が今まで積み重ねてきた喜怒哀楽の結果として今ここにいる最新型の自分。僕の生の最前線。

僕はこれまで、例えば何歳の頃の自分に戻りたいとか、ほとんど思わずに来た。就職してしばらくは大学の頃に戻りたいなあと思ったこともあったけど、やり直したいと思ったことはほとんどなかった。もちろん僕のこれまでの生き方がベストだったという訳じゃないけど、もう一度同じ苦労をしたいとは思わない。だれかが例えば18歳に戻してやると言っても僕は断る。あんなバカで気恥ずかしい自分にもう一度戻りたいと思うほど僕は厚かましくない。

もっとも、それは僕の今の生活がうまく行っているからだと言う人もいるだろう。確かにそうかもしれない。だけど、仮にそうだとしても、それは僕がそう望んだ結果でありそうなるように僕なりの努力をしたからだ。だからこそ「あの頃に戻りたい」なんて思わなくてすむようでありたいと毎日必死に自分の生を生きているのだ。最新型の自分を追いかけ続けているのだ。

最新型の自分。今年も僕は、最新型の自分が最高の自分だと言い続けられるだろうか。いや、言い続けるのだ。言い続けるために明日も意地を張り続けるのだ。


2005年1月
西上典之 a.k.a.Silverboy



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