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アルバム「VISITORS」がリリースされた1984年5月、あなたは何歳で、どこで何をしていましたか。

――17歳、神戸にいました。
学校では麻雀とか将棋とか、近くの遊技場でビリヤードとか、賭け事ばっかりやってました。
不良とかいうのではなく単なるゲーム好き。
マッピーとかドンキーコングとかサスケvsコマンダーとか、TVゲームも花盛りの頃。
そういうのも大好きでした。

佐野元春はAMラジオで知っていましたが、絶対にアイドルの類いだと思ってましたね。
「スターダスト・キッズ」を聴いて「なかなかいい歌を歌うなぁ。もしかしたらそのうちザ・ベストテンとかに出てくるかな?」くらいの認識。
もちろん、DJ佐野元春なんて知らなかったです。
そこに「VISITORS」が登場してガーーーン!!となったわけですが、まだその時はハマるべきかどうか悩みました。

「VISITORS」はいつ頃、どのような形で買いましたか。

――競馬の大穴が当たり、その配当金で当時出たばかりのCDラジカセを購入。
その時に「SOMEDAY」や「No Damage」と一緒に買いました。
リリース後1年くらい経ってましたね。
佐野元春のアルバムを買ったのはそれが初めてで、ファンになると決意したのもこの時です。
それまでは主に「レコードレンタル友&愛」で借りる生活。
8曲しか入っていない「VISITORS」と14曲も入ってる「No Damage」のレンタル料が同じということに納得できなかった記憶があります。

あなたは「VISITORS」をどのように聴きましたか。

――オーディオカセットテープに落としてウォークマンでですね。
カセットテープの時間が余るので、自分で勝手に10分を越える「New age」のExtended Mixを作って入れてました。

部屋では前出のCDラジカセで聴いてました。
四畳半のアパート暮らしでテレビ無しの生活でしたから、とにかく聴きまくりです。
寝てる間もヘッドフォンでエンドレスで聴いてました。
おニャン子クラブも聴いてましたけど。

余談ですが、この頃、佐野元春の真似をして後ろ髪を延ばしてました。
スっごいミーハーなファンだったわけです。
三つ編みにして30cmくらいまで延ばしましたね。
その部分だけを脱色したり真っ赤に染めたりしたりしてナンパに活用したりもしました。

「VISITORS」というアルバムは何だったのだと思いますか。

――TVのゴールデンタイムの歌番組ではアイドル全盛、ラジオではまだまだフォークが多く掛かっていた頃、「VISITORS」が日本のミュージックシーンの中に置かれた時の違和感というものは何とも言えず痛快だったのです。
「VISITORS」はその後も特異なアルバムでありつづけましたから、今でもその気持ちはあまり変わっていません。
今流行の定番スタイルのラップよりもずっと尖ってますよね。
いや、本当は「VISITORS」が日本のラップの先駆けだとは思っていないんですけど。
どちらかというとJBやプリンスの流れを直接汲むという気がします。

「VISITORS 20th Anniversary Edition」は買いましたか。

――2枚。
うち1枚は桐箱にしまいました。
どっかで見かけたらまた買うかもしれません。


qawauchi
ウェブ・サイト「qawauchi's homepage」のオーナー。「佐野元春 歌詞中 用語辞典」「人名辞典」は面白い着眼の企画。僕もいくつか情報を提供している。



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