A Story About You / case 6 竹村広司 アルバム「VISITORS」がリリースされた1984年5月、あなたは何歳で、どこで何をしていましたか。 ――僕は中学3年で15歳でした。いま思えば田村カフカの年齢です。 「VISITORS」はいつ頃、どのような形で買いましたか。 ――はっきり覚えてないです。多分近所のレコード屋で予約して買ったと思います。ポスターも結構もらった。いまではYahoo!オークションにかけてしまったので1枚もありませんが。マンハッタンブリッヂにたたずんでいる、あのタイプですね。 あなたは「VISITORS」をどのように聴きましたか。 ――確かに違和感があって聴いていました。チャート1位になったりして、当時買った雑誌に「『Sunday Morning Blue』は『グッドバイからはじめよう』が好きな人にはぴったり」とかいうコメントが載っていて、「全然違うだろ」と突っ込んでいたのを思い出します。 曲数の少なさがすごく悔しくて、そのことをいつも思って聴いていました。1年もニューヨークに行ってなんで8曲なんだ(今は5年ぐらいレコード出ないわけで、それを思うと贅沢です)という感じです。 「VISITORS」というアルバムは何だったのだと思いますか。 ――なんだろう。でも好きとか嫌いとかの次元を超えていました。当時でニューヨークへ1年も行ってしまうとか、も衝撃でしたし、翌年ですが、「Electric Garden」とか発表されてしまったりで、僕らは佐野元春についていけてなかった。本当に「訪問者たち」であったと思います。 「VISITORS 20th Anniversary Edition」は買いましたか。 ――買ってしまいました。そういう自分が嫌いでもあり、好きでもあります。
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