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デビュー40周年記念として2021年3月13日日本武道館、4月4日大阪城ホールで行われたライブ・パフォーマンスの模様を収めた映像作品。武道館では29曲、大阪城ホールでは武道館のセットリストに『Young Bloods』を加えた30曲が演奏されたが、本作では全30曲が両日のステージのいずれかからセレクトされ(武道館16曲、大阪城ホール14曲)、セットリスト通りに構成されている。
バッキングはコヨーテ・バンドに大井'スパム'洋輔(パーカッション)、Dr.kyOn(キーボード)、山本拓夫(サックス)、西村浩二(トランペット)を加えた編成で「THE COYOTE GRAND ROCKESTRA」とのクレジット。片寄明人のナレーションによるドキュメンタリー映像が2箇所挿入されている。
レーベルはDaisyMusicだが、販売元は前作までのユニバーサルから、ソニー・ミュージックソリューションズに変更されている。初回限定デラックス盤としてブックレットを同梱したBlu-rayディスクと、通常盤のDVDの2種類のパッケージでリリースされた。
このライブは新型コロナウィルス感染症のパンデミックのさなかに、いわゆる第4波と第5波の間を縫うようにして行われた。一席ずつ間隔を空け、検温や連絡先の確認など厳重な感染防止対策を取ったうえ、ライブ中は声出しが禁止された。佐野が「歌詞を知っている人がいたら一緒に歌ってください。心の中で」と繰り返しMCしているのが確認できる。
観客の歓声や歌声が一切ない、バンドの演奏、佐野のボーカルと、あとは拍手、手拍子のみのライブの様子がこうして記録に残されるのは貴重かもしれない。ライブ・レコーディングという意味では、演奏のニュアンスがはっきり、クリアに伝わってきて、これはこれで悪くないとも思った。
このツアーの前までは、ライブではコヨーテ・バンド以降の曲がほとんどで、いわゆるクラシックスはアンコールでわずかに歌われるのみというのが通例になりつつあったが、このツアーでは周年企画ということもあってか、『アンジェリーナ』から配信のみでリリースされているこの時点での最新曲『合言葉』まで、キャリアを総括する選曲となった。
僕は武道館でライブを見ており、その時の様子はライブ・レビューにまとめているが、コヨーテ・バンドをコアとするバッキングは手堅く、安定感、充実感のあるステージだった。その様子を高い画質でよく捉えたライブ・ビデオに仕上がっていると思う。この時期のパフォーマンスの記録として重要な作品となるだろう。
なお、この作品からは20曲が10月23日にWOWOWで先行して放送された。
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