Fact.1「硝子の世代」(1980-1983)
●EARLY 80'S TVK LIVE COMPILATION
夜のスウィンガー
さよならベイブ
グッドタイムス&バッドタイムス
ナイトライフ
●EARLY 80'S NTV LIVE COMPILATION
悲しきレディオ
夜のスウィンガー
●EARLY 80'S MOTO LIVE COMPILATION
スターダスト・キッズ
ソー・ヤング
彼女はデリケート
●ガラスのジェネレーション
●ハートビート
●ロックンロール・ナイト
●悲しきレイディオ
●ハッピーマン・メドレー
Fact.2「硝子の世代」(1984-1989)
●コンプリケイション・シェイクダウン
●カム・シャイニング
●シェイム−君を汚したのは誰
●ヤングブラッズ
●ストレンジ・デイズ−奇妙な日々
●アンジェリーナ
●インディビジュアリスト
●ナポレオンフィッシュと泳ぐ日
●おれは最低
●ブルーの見解
●月と専制君主
●ボリビア−野性的で冴えてる連中
●愛のシステム
Fact.3「無垢の円環」(1990-1994)
●ぼくは大人になった
●クエスチョンズ
●愛のシステム
●恋する男
●誰かが君のドアを叩いている
●ジャスミンガール
●ハートビート
●レインボー・イン・マイ・ソウル
●新しいシャツ
●悲しきレイディオ
●サムデイ
●スウィート16
●新しい航海
Fact.4「経験の唄」(1995-2003)
●太陽だけが見えている−子供たちは大丈夫
●水上バスに乗って
●すべてうまくはいかなくても
●7日じゃ足りない
●ヘイ・ラ・ラ
●ロックンロール・ハート
●イノセント
●トゥナイト
●君の魂 大事な魂
Fact.5「君の魂 大事な魂」(2004-2010)
●太陽
●希望
●地図のない旅
●観覧車の夜
●君の魂 大事な魂
●国のための準備
●星の下 路の上
●君が気高い孤独なら
●月と専制君主
●ヤング・フォーエバー
●ニュー・エイジ
●アンジェリーナ
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CD5枚、DVD5枚、写真集5冊と歌詞カードを兼ねた音楽詩集1冊からなるボックスセットに収録されたDVD。佐野のこれまでの活動を大きく5期に分け、それぞれの時期のライブを5枚のDVDに収めたもので、ライブ映像を中心に、その時期の佐野の活動内容を説明するナレーションが「エピソード」として各DVDとも何カ所かに挿入されている。ナレーターは大場真人。
このDVDでしか見られない未発表の映像は、まずFact.1に収められているTVKの番組『FIGHTING 80's』とNTV『THE LIVE』からの映像。いずれもこれまで市販の映像作品ではリリースされていないもの。微笑ましいくらい若々しいデビュー当初の佐野元春の様子が見られる。もっとも、権利関係の問題か、いずれも数曲のごく一部だけをつないだダイジェスト構成になっているのが残念だ。1曲ずつでも構わないからフルで収録できなかったものか。
さらにFact.3では、1991年に「木のアトリウム」で収録されたWOWOWの特別番組『Goodbye Cruel World』からの『愛のシステム』『恋する男』、1992年前半の「See Far Miles Tour Part I」から3月23日神奈川県民ホールでの『誰かが君のドアを叩いている』『ジャスミンガール』の計4曲がこれまで未発表の映像で貴重。尚、「See Far Miles Tour Part I」に関しては同じ日のライブの模様がビデオで市販されているが、今回リリースされたのはそこに収録されていない曲で、なぜこのツアーの映像だけこういう気前のいいことをしてくれたのかは不明だ。
Fact.2に収録された『シェイム』はビデオ『Visitors Tour '84-'85』で既発表の音源だが、オリジナルに挿入されていたニュース・フィルムの映像がカットされ、ライブシーンのみをモノクロで収録している。
これら以外はいずれもこれまでに市販のビデオ、DVDで発表されていたもの。佐野のこれまでの活動を跡づけるボックスセットという性質からすれば、これまでの代表的なライブシーンを収録する方法論は理解できる。一部にこれまで未発表のレアな画像を収録しているのは、そうしたコンセプトの中で少しでも商品としての付加価値を創出したいということだろう。何度も繰り返し日常的に見るというものでもないと思うが、アーカイブとしての価値はあると言っていい。
尚、Fact.1に収録されている『ロックンロール・ナイト』は商品パンフ等の資料では「初DVD化」とクレジットされているが、実際には2000年発売のDVD『MOTOHARU SANO LIVE ANTHOLOGY 1980-2000』に収録されており誤り(しかも今回の収録に当たってはイントロ部分が大きくカットされている)。
また、このボックスセット編集の過程で映画『No Damage』のフィルムが発掘されたとの事前リリースがあったが、それと分かる形での収録はなかった。おそらくはナレーションのバックに流れている映像の一部がそれなのだろう。このボックスに映画を丸ごと収録する訳には行かないのだろうが、この映画に関する言及があってもよかった。映画『No Damage』のDVDでの単独リリースを期待したい。
収録曲の演奏日、場所、ツアー、及び既発表DVDのリファレンスについては一覧表を参照されたい。
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