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準備編

2002年に帰国してから夏休みといえば既に4回もグアムに出かけているのだが、実は8月のグアムは雨季であり、結構天気が悪いことも多くてあまりリフレッシュになっていないことには薄々気づいていた。そこで今年は目先を変えようということになり、いろいろ考えた結果、これまで一度も行ったことのない沖縄へ乗り込むことにした。

時期は8月2日から6日の4泊5日。お盆に次ぐハイシーズンで料金も高いが、子供の夏休みとかも考えると選択肢は限られる。ホテルは沖縄経験者の意見も参考にしつつ「オキナワ マリオット リゾート&スパ」にした。最終日は那覇に移動して前泊のプランも勧められたが、リゾートでゆっくりするのがメインなのでマリオットで最終日までステイにし、飛行機とホテル、レンタカーをセットにして近所の旅行代理店でブック完了。飛行機はJAL。

国内なのでパスポートも両替も要らない。クロックスを買い、空港までの荷物の宅配を手配したら、あとは荷物をスーツケースに詰めるだけだ。空港宅配の集荷が早く、土曜日の夕方には引き渡しなので土曜日の午前中に荷造り完了。無事にクロネコに荷物を渡し、日曜日はバラード短編全集を近所のコンビニでコピーなどして過ごす。ETCカードも財布に入れた。

2009年8月2日(月)

晴れ。飛行機は10時45分羽田発なので、9時半頃には空港に着いておこうと思って新宿から山手線に乗車、浜松町からモノレールで羽田空港第一ターミナルに向かう。新宿から羽田へ行くのはどれがベストの乗り継ぎなのかいまだによく分からない。間違いないのはどれに乗っても通勤路線とモロかぶりで空港に着く頃には疲労困憊するということだ。この日も山手線五反田辺りで既にげっそり。途中でちょっとロスもあり、空港に着いたのは9時50分頃。

羽田では宅配荷物の受取カウンタが分かりにくく長い距離を歩く羽目になった。ヤマト運輸のサイトの案内図、不親切すぎだろ、これ。まるで宝の地図だ。到着ロビーにあるカウンタを見つけて何とか荷物を受け取り、出発ロビーに上がると今度はJALの手荷物預かりカウンタが長蛇の列。既に時間は10時になっているが仕方なく列に並ぶ。まあ、チェックインの締切が迫ると係のお姉さんが「●時●分発の●●行●便にご搭乗の方はおられますか」と訊いてくれるので、それまでは安心して並んでいればいい。

結局、お姉さんに便名を呼ばれるのと列の順番が回ってくるのとがほぼ同時。チェックインはスムーズに済み、セキュリティ・チェックも待ち時間なく通過したが、急いでゲートに行くと既に搭乗は始まっていてトイレに行くヒマもなかった。余裕を持って出てきたはずだったがどこで読み違えたのだろう。それでも僕たちより後に搭乗してきた人もたくさんいたので、まあ、それほど神経質になる必要もないということか。

昼時を挟んでのフライトだが機内では昼食など出る訳もなく、飲み物のサービスがあったのみ。昼ごはんのことは全然考えてなかった。熱いスープをもらい、あとの時間はiPodでリトル・フィートを聴きながら、持参したバラードの未訳短編を読んでいた。バラードの短編全集はあまりに分厚く、重いので、本邦未訳の作品だけコピーしておいたのだ。「The 60 Minute Zoom」という短編をほぼ読破したが、リゾートに向かう機中で読むような作品でもなかった。

那覇空港には予定通り1時過ぎに到着。沖縄もいい天気だ。ターン・テーブルから荷物をピックアップしたのはよかったが、昼ごはんを何も食べていないので、レンタカーを拾う前に空港で食事しようということになり、目についたスタンドで沖縄そばを食べる。麺がごつく量が多いが味は悪くない。結構満腹になる。

腹ごしらえがすんだところでレンタカー業者の集合場所へ。建物から外へ出ると熱気が押し寄せるが、東京よりも湿度が低いのかそんなに不快感はない。ここでマイクロバスに乗り事務所へ連れて行ってもらう。手続をすませ、あてがわれたクルマはホンダのフィット。ふだんデミオに乗っていることを考えれば全然違和感ない。走り出したのは2時40分頃。待ち時間や手続の時間がそれぞれ積み重なって、結構何かと時間がかかってしまった。

ホテルまでは高速道路一本なので迷いようもない。民主党のおかげで無料化されており、渋滞するかもとレンタカーの事務所で脅されたが、そんなこともなく順調に沖縄本島を北上する。途中で右手に海が見える。沖縄自動車道を終点の許田インターまで走り、そこから国道を5分ほど西に戻るともうホテルに到着である。約50kmほどの道のり、ホテルに着いたのは3時40分、ちょうど1時間のドライブだった。

クルマを駐車場に入れ、チェックインする。フロントで説明を受けてカードキーを受け取り、しばらく待つとベルのお姉さんが部屋まで案内してくれた。部屋は7階。サンルームのついたスリー・ベッド・ルームである。広々していてきれいで気持ちがいい。バスルームも広く、何よりバスタブとシャワー・スペースが別になっているのが得点高い。

部屋にはLAN端子があり、持参したミニノートを接続すると(ちょっと手間取ったものの)インターネットにもつながった。これで情報収集も効率的になる。しばらく荷物の片づけをしたり休憩したりしたあと、4時過ぎからプールの偵察に。子供だけ水着に着替えさせ、1階にあるガーデンプールの受付でバスタオルをもらう。ガーデンプールは何面もあってかなり広い上、フィットネスの方にはトレーニングプールもある。

プールは結構賑わっているが広いのでさほど混雑感はない。最初は子供を見守るだけのつもりだったが、まだ日は高く、じっとしているだけで汗が滴ってくる陽気だったので、いったん部屋に戻り水着に着替えて結局僕も少し泳いだ。トレーニングプールは人も少なく自由に泳げる状態。昼ごはんが遅かったこともあって、晩ごはんはそのままプールバーで生ビールとフライドポテトですませた。初日から泳げたのでちょっと充実した気分。

部屋に帰り、風呂に入ったあと、ロビーに降りてホテル内を探検。ビーチショップ、土産物屋、コンビニを見て回り、コンビニでオリオンビール6缶パックやミミガーフライ、ゴーヤチップスなどを買った。ホテルは丘の上に建っており、外に出ても何もないので、クルマを出すのでなければ基本的にホテル内完結の生活だ。部屋に帰ってミミガーフライをつまみながらビールを飲んだ。

2009年8月3日(火)

晴れ。朝ごはんは宿泊にセットで、1階のレストランでバイキングになっている。早めに動き出そうと7時半に行ってみたが既に行列で驚いた。夏休みだというのに勤勉な人が多いのだ。日本の競争力も捨てたものではないかもしれない。しばらく並んで席に案内され、ソーセージやベーコンなどを皿に盛ってパンを物色していたら、白いごはんがあるのに気がついた。

よく見ると納豆とか梅干しとか味付海苔、熱い味噌汁もある。断然こちらの方が好みなのだが、一度盛りつけたベーコンを戻す訳にも行かず、結局和朝食+ソーセージ、ベーコンという欲張りな朝ごはんになった。フレッシュ・ジュースとコーヒーは和洋問わず必要。

部屋に戻って水着に着替え、日焼け止めを塗って再び階下へ。ホテルが丘の上に建っているため、ビーチへは専用の送迎バスが出ている。ガーデンプールの受付でタオルをもらい、プール脇のバス乗り場で待っているとほどなくマイクロバスがやってきて、坂の下のビーチまで送り届けてくれた。3分ほどの坂道だが、下りはともかく登りはきつそうだ。

ビーチはいくつかのホテルのプライベート・ビーチだが、一般の人も入浜料を支払えば入れるようだ。ビーチ・フロントでパラソルとデッキチェアを申し込み、もらったプレートを持って浜に降りて行くと係のお兄さんがパラソルを準備してくれる。ビーチは入り江で沖の方には遊泳範囲を区切る浮きとロープが張られている。海草が波打ち際にたくさん打ち上げられているのが少し残念だが、波は穏やかで水は冷たくなく、深さは浮きの辺りでも1.5m程度。

僕はパラソルの影でデッキチェアに寝そべって、iPodで「A LONG VACATION」を聴いていた。日射しは強いが心地よい風もあり日影はそれほど暑くない。目を閉じて大滝詠一の歌声を聴いているとウトウトしてしまう。ぜいたくだ。まあいい、このために1年間働いてボーナスと休みをもらったのだ。アルバムを聴き終わると海へ。海に飽きるとまたビーチで今度は「NIAGARA TRIANGLE Vol.2」を聴きながら「The 60 Minute Zoom」を読破。ビーチで読むのに適した作品でもなかったが。

昼ごはんはビーチの売店でオリオンビールを飲みながらタコライスを食べる。午後はホテルでもらったチケットで子供をドラゴンボートに乗せる。ジェットスキーでボートを牽引するヤツである。ビーチは人も増え、パラソルの最前列は午前中に埋まってしまったが、それでも海で泳いでいる人はそんなに多くはない。海とパラソルを往復し、結局「EACH TIME」まで全3枚のアルバムを聴き通してしまう。幸せだ。

4時過ぎに部屋に戻ると既に掃除は終わっていた。シャワーを浴びて日焼け止めを洗い流し、新しいポロシャツに着替える。晩ごはんは館内の焼肉屋へ行くことにしてフロント経由で予約を入れ、7時頃行ってみた。宿泊客が館内で数軒のレストランに集中するので混むのかと思ったがそれほどでもなかった。肉は美味しかった。高かったが、まあ、一日はホテルのレストランを試すというコンセンサスがあったのでこれはこれでいいだろう。部屋では昨日買ったゴーヤチップスを開けてみたが正直ちょっと今イチだった。

2009年8月4日(水)

予報は微妙だったが晴れ。この日はプールを中心にすることにして、朝ごはんの前にプールサイドのパラソルとデッキチェアを確保した。バイキングで朝ごはんを食べ、部屋で日焼け止めを塗って出陣。

デッキチェアに寝転がってiPodでCCRを聴く。日射しはきつく、時折雲で陰るもののほぼオーブン状態。入念に日焼け止めを塗っていたつもりだったが、何度かプールとデッキチェアを往復する間に効果も薄れ、塗り直したものの足首のとか脇腹とか微妙に塗り残したところがあったらしく、何カ所か赤く日焼けしてしまった。

プールサイドのデッキチェアは早い時間に全部埋まっているが、プール自体は広いこともあって客は分散しており、何家族かがチャプチャプやっている程度。ビーチボールでバレートスをやっていてもだれも文句も言わない程度の混み方である。水温は非常に高く、30度以上は確実にあったと思う。まるで温水プールか風呂に入っているような感じ。

寝そべって音楽を聴いていると日に焼かれてじりじりしてくるのでプールに入り、身体を濡らしてはまた焼くという繰り返し。照り焼きや蒲焼きの気持ちがよく分かる。CCRのあとはニック・ロウを聴き、その後は夜のスルガ銀行カップに備えて、いつも応援に出かけるときに聴いているプレイリストを流しながらウトウトした。ニック・ロウの「I Knew The Bride」もビーチに来たら必ず聴かなければならない曲の一つだな。

昼ごはんはホテルのレストランでランチ・バイキング。朝ごはんと同じレストランで、カレーや麺を中心としたバイキングだ。連泊するとこのバイキングの無料券を1回分もらえるので使ってみたのだが、カレーが美味しかった。やっぱりビーチやプールの昼ごはんはカレーと昔から決まっておる。ついでに冷麺も食べておいた。

午後もパラソルでゴロゴロしてはプールで冷ます繰り返し。プールは何面かあるが、それほど特徴がある訳でもなく、深いプールが一つ、滝が落ちてくるプールが一つ、ウォーター・スライダーがひとつ、あとは1.2m程度の普通のプール。最後にちょっと海に行こうかとも思っていたがこの日はプールを堪能したので夕方には切り上げて部屋に戻った。

シャワーで日焼け止めを洗い流し、晩ごはんをどうするか協議。館内のレストランは無駄に高いということが昨日でよく分かったので、外で食べることに異論はない。せっかくだから沖縄っぽいものが食べたいということで、近くの居酒屋に行くことに決めた。電話で予約し、クルマで出かけた。ホテルからはクルマで5分程度。

まあ、普通の民芸居酒屋という感じだが、時間がまだ早いせいか家族連れも何組かいる。海ぶどう、ゴーヤチャンプルー、ラフテー、紅芋のコロッケなどをいただく。アーサのおにぎりが巨大で美味しかった。残念なのはクルマなのでビールが飲めないこと。仕方なくノンアルコール・ビールを飲んでいたがいかにもニセモノ感があっていただけなかった。ああ、本物のビールが飲みたかった。ノンアルコールにもメーカーによっていくつか種類があるが、この日飲んだキリンフリーは正直今イチ。

最後は「海ぶどう海鮮丼」を頼んだが美味しかった。混んでくる前に早々に退散。しつこいようだがビールが飲みたかった。部屋に帰ってミミガースナックをつまみながらオリオンビールを飲んだ。この日は大事なスルガ銀行カップの日だったが、さすがに沖縄でMXは受信できないようで、ツイッターと携帯サイトで経過、結果だけを確認した。録画予約はしてあるが、そこまで結果を知らずにすませることはできそうにないし。

2009年8月5日(木)

曇り。雨もあるという予報だったのでこの日は観光に充てることにした。朝ごはんを食べて8時半頃レンタカーで出発。目的地は沖縄美ら海水族館である。ここだけは見ておくべしといろんな人から指示を受けている。iPhoneもカーナビも口を揃えて海辺の道を行けというのでまずは国道58号線を北上。片側2車線の整備された国道である。名護市にさしかかる辺りでやや流れが悪くなるが、ここで市内には入らず、国道449号線に乗り換えて引き続き海辺を走る。

この道も途中までは片側2車線で走りやすい。途中で片側1車線になってしまうが、拡幅工事が進んでいるようだった。水族館は大人1,800円、子供600円と結構高めなので、事前に割引チケットを買っておくべしとものの本には書いてある。途中の道の駅とかコンビニとかで売られているらしい。僕たちは国道449号線から県道114号線に折れる交差点のファミマで買ったが、計算すると2割近く安くなった。まあ、家族構成とかにもよると思うけど。

1時間ほどのドライブで途中で何度かにわか雨をくぐり抜ける。迷うこともなく水族館に到着し、付属の駐車場にクルマをとめる。それにしても駐車場に並んでいるのはレンタカーばっかり。県民はわざわざこんな混む時期に水族館に来たりしないのだろう。一帯はかつて沖縄海洋博が行われたときの記念公園で、駐車場から肝心の水族館までかなり歩く。雨はやんでいるが雨上がりの湿気があって蒸し暑い。

水族館はかなり混んでいた。いちばんの見所はやはり巨大水槽のジンベエザメだろう。映画館のスクリーンよりも巨大な水槽の中を体長数メートルあるジンベエザメが悠々と泳ぐさまは迫力がある。これだけの巨大な水槽を支えるガラスはさぞ分厚いものだろうと思っていたが、展示によれば厚さ60cmのアクリルガラスが使われているらしい。万一割れたり水が漏れたりしたら大変なことになるもんな。

水族館では他にもいろんな海の生物を見ることができる。クラゲやエイなども趣深いし、砂から直立して水に揺れているアナゴも可愛い。確かにここは見に行くだけの価値のあるところだと思う。ただ、水族館を出たところのショップはすごい人混みだった。アナゴのマグネットが欲しかったが、レジがババ混みだったので諦めた。

水族館を出るとマナティー館とウミガメ館がある。マナティーはこちらに尻を向けたまま動かず愛想がなかったが、ウミガメはたくさんいるし歩いたり泳いだりしていて可愛い。癒される。やっぱりウミガメだ。行かなかったが他にもイルカショーがあるらしい。

ウミガメ館から出たところでちょうど昼頃になった。昼ごはんをどうしようか考えながら歩いていたら公園の中にティールームがあったのでそこでカレーを食べて昼ごはんにした。時として強い雨が断続的に降るので、売店で雨宿りして小降りになったところで駐車場まで移動した。傘を持っていないのだ。

帰りも順調なドライブ。やはり途中で何度か雨に遭遇する。途中、許田の「道の駅」に寄る。駐車場はクルマでいっぱい。結構人気があるようだ。土産物屋や軽食のスタンドなどがあって目移りする。買い食いなどにはいい感じかもしれない。

2時過ぎ頃ホテルに戻ったが、まだ部屋の掃除の最中だったので、ロビーの土産物屋をうろついた。考えてみれば明日出発なのだから、土産物もそろそろ買っておかなければということで、お菓子やら冷蔵庫マグネットやらTシャツやらを買った。Tシャツはオリオンビールの缶をデザインしたもの。家にTシャツはいっぱいあるが、可愛かったのでつい買ってしまった。

天気が回復すればプールにでも行こうかと思っていたのだが、今イチはっきりしない天気だったので、代わりにスパに行くことにした。スパはホテル付属なのだが宿泊客にも有料。しかもなぜか水着着用。受付で大人1,000円を払ってロッカーのキーをもらい、ロッカーの中にあるタオルを持ってバスルームへ。ジャグジー、サウナ、水風呂と一通りのものは揃っている。ベランダ的なところに露天ジャグジーもある。

雨に打たれながら露天ジャグジーに入るのは気持ちいいが日焼けが痛い。設備もそんなに広い訳ではなく、なぜここだけ別料金なのかよく分からない。ていうか客が他にいない。途中でおじさんが一人入ってくるまでは我々の貸切だった。水着着用も違和感あるなあ。趣旨がよく分からない。立派なプールがあるのにわざわざカネを払ってこの中途半端なスパに入りにくる宿泊客もあまりいないだろう。

もともと風呂に長時間いられないたちなので1時間で部屋に戻った。これでもかなりがんばって粘った方だ。晩ごはんは昨日行った居酒屋の姉妹店へ行くことに。予約せずに直接行ったが問題なく入れた。食べたものは昨日とよく似たもの。締めに食べたミミガーのキムチ炒飯は味がやや濃かったが美味しかった。しかし返す返すもビールが飲みたかった。この日もキリンフリーで我慢。

ホテルに戻り一服のあと、荷詰めを開始。土産物を買ったのでやや荷物は増えているが、技を駆使するまでもなくスーツケース2個に問題なく収まった。本当にギリギリのときは洗濯物のTシャツを一つずつバラしてキチキチに詰めるのだが、最近ではそこまでやったことはない。残しておいたオリオンビールを飲んで最後の沖縄の夜を惜しんだ。

2009年8月6日(金)

最終日。フライトが2時なのでレンタカー会社には12時半までにクルマを返してくれと言われている。その前に首里城を観光しようということで7時に食堂へ行ってみたが、この時間から朝ごはんを食べている人は他にも結構いた。休暇なのにご苦労なことだ。日経平均の回復は近いと見た。

朝ごはんを食べ、パジャマとか乾かしておいた水着とかを荷物に詰め込んだらチェックアウト。初日のプールバーと二日目の焼肉屋、それに昨日のスパ、あとは駐車料金程度。もっと他に部屋にチャージしてもらったものがあったような気もするが、ないというならそれでいい。並ぶこともなくあっけないほど簡単にチェックアウトが終わったので、クルマに荷物を積み込み、8時半頃ホテルを後にした。

高速道路を今度は南下する。渋滞もなく順調なドライブ。1時間弱で首里城周辺に着くが、駐車場を探して少し迷った。首里城公園には地下駐車場があるのだが、その入口が分からないのだ。思うに、池端の交差点を左折して北から首里城前の交差点に入ったときに、「駐車場は満車なのでレンタカーは右折」みたいなインチキ看板にだまされたのがよくなかったようだ。ここで馬鹿正直に右折してしまったためにずっと西の方まで遠回りする羽目になった。

西の方から折り返し、首里城の南から公園に入って行くと無事に公営の地下駐車場に入ることができた。中はガラガラだった。あの看板は何だったんだ。まったく腹が立つ。首里城は第二次世界大戦で灰燼と帰し、今建っている守礼門や正殿その他の建物はすべて最近になって再建されたものである。しかし、小高い丘の頂上に建つ正殿に向けて守礼門を初めとするいくつもの門をくぐりながら坂道を登って行く風情は往時を偲ばせるに十分だ。

入場料を払って南殿、正殿、北殿を観覧。再建とはいえ、この城とその再建に対する熱意が伝わるような丁寧な展示や案内が面白い。要所に掲げられた説明と戦前の古写真が大変興味深い。北殿で上映されていた首里城再建のビデオも面白かった。時間の都合で途中の一部を見ただけだが、できればあのビデオが欲しい。正殿を見ている途中で激しい雨が降り出したが、北殿でしばらく雨宿りしていたら(だからビデオが見られた)小降りになったので駐車場まで坂を下って行った。

10時半頃首里城を出発。那覇空港自動車道まで戻り、空港近くのレンタカー・オフィスへ。満タン返しなので直前の指定スタンドで給油。14リットルくらいしか使っていなかったようだ。給油口のフタをどうやって開けるのか分からなかったがスタンドのおばさんが開けてくれた。レンタカーの返却は一瞬ですみ、そこからバスで空港へ。来るときは空港からレンタカー・オフィスまで結構時間がかかったような気がしたが、戻りはすぐだった。

空港ではまずチェックイン。荷物を預けたら11時半くらいになったので、昼ごはんを食べようということで空港内のレストランでそばを食べた。フライトは2時なので搭乗までの時間は土産物屋を見て過ごした。ラー油とシーサーの箸置きを買った。流れるボールペンは結局どこの土産物屋でも見かけなかった。飛行機は定刻に離陸。今年は沖縄で高校総体があり、その選手たちの団体がいくつも同じ飛行機に乗っていた。騒がしいかと思ったが全然静かだったのでよかった。

帰りの飛行機ではニック・ロウのベストを聴きつつ、バラードの短編「The Smile」を読んだ。異様な話ではあるが面白かった。眠くならなかった。

羽田では荷物を空港宅配カウンタに預け、リムジンバスで帰ることにした。モノレールや山手線で立たされたり乗り換えたりするのがイヤなので高めの料金を払ったのだが、首都高がガッツリ渋滞しており、5時半に羽田を出発して新宿西口に到着したのは7時半、2時間もかかった。その間、ゴメス・ザ・ヒットマンのアルバムを聴きながらiPhoneの地図に見入っていたがさすがに疲れた。電車とどちらがよかったかは微妙なところだ。もうちょっとマシな移動手段はないのだろうか。ないんだろうな。晩ごはんは吉野家の牛丼を持ち帰った。

総括

木曜日の天気が今イチで、最後の海、プールが楽しめなかったのは心残りだったが、過去のグアムよりはよっぽどよかった。暑さの質も湿気があまり感じられず、日射しはきついが過ごしやすい。何より日本国内なので日本語が通じるしテレビも日本語だし外に出ても日本語だし気の張り方が全然違う。グアムとはいえ海外では知らない間に緊張してたんだなと思う。

ごはんも美味しかったし、ホテルも海もよかったし、来年から夏休みは沖縄で決まりかもしれない。あとはホテルの周囲に何もない陸の孤島状態をどうするかだな。街歩きもしたいし。もう一泊延ばして、最終日はやはり那覇泊にするのも一つのアイデアかもしれないと思った。



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