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■2007年5月4日(金) 

●いい天気だ。ゴールデン・ウィークって何もしないで家で過ごすのはもったいないけど、どこかに出かけるとなるとどこもいっぱいで料金も高くムダに消耗する。なかなか有意義に過ごすのは難しい。今年は連休の前半にFC東京のアウェイ戦を見るため神戸に遠征し親戚に一泊したりしたので、連休の後半は日帰りでの出撃が基本になるが、サッカーの試合の他には行くところの選定も難しく、前日まで悩んでいた。
●それがなぜサンリオピューロランドかというと、買い物をしたときにくじ引きでもらった5月中有効のタダ券があったからだという理由に尽きる。逆にタダ券があるのにどうしてそんなに悩むのかといえば、うちは男の子が2人であり、キティやらシナモンでもないだろう、というか楽しめないだろうと思ったからである。さらにいえば、タダ券もらったのはいいがアトラクションに入るにはさらにパスポート1,400円(子供は1,300円)を買わねばならないということが直前に分かり、それならもっと主体的に行きたいところに行った方がいいのではないかとの疑問が湧き起こった訳でもある。
●とはいえ連休のさなかにどこへ行くにしてもそれなりの混雑と出費は覚悟しなければならない。それなら初めに考えていたピューロランドでもいいのではないかというどちらかというと消極的な決断により、8時40分頃クルマで出発した。
●府中ICを目指し中央高速を西へ走ったのだが、途中の表示板に「元八王子−調布 渋滞20km 2時間」の表示が。実際走ってみるとやはり調布ICの手前からスローダウンしてしまい、府中まで渋滞につきあうか甲州街道を走るかという難しい選択を迫られたのだが、高速料金を払ってまで渋滞でイライラするのもバカらしいと思い甲州街道に降りた。結果的にどちらが速かったのかは神のみぞ知る。甲州街道もかなり混んでいて、府中市内を通過するのに結構時間がかかった。鎌倉街道から多摩センターに抜けたが結局ピューロランドに着いたのは10時過ぎになった。
●タダ券で入場し、中のインフォメーションでアトラクションのパスポートを買った。ここは屋内型のテーマパークであり、全体に狭くてゴチャゴチャしている感は否めない。アトラクションの数も少なく、ほとんどは劇場でのショー形式でライドものは一つだけ。思っていた以上に人も多く、そのライドもいきなり55分待ちだったので諦めて、まずは「夢のタイムマシン」という3Dシアターに入った。ここでは昔懐かしい「デジモン」の3D映画を上映している。ディズニーランドでいえば「ミクロアドベンチャー!」みたいなものである。イスも動く。内容的にはどうということもない。
●これを出ると中央の「知恵の木ステージ」で「おねがい♪マイメロディ〜天使の大行進〜」というミュージカル調のショーをやっていた。ステージの前には子供がたくさん座りこんで見ているので後ろの方からそっと見てみたが、まあ、それなりのものである。キャラの着ぐるみそっちのけで生キャラのお姉さんを見てしまうのは仕方ないと言っていいだろう。途中まで見て「ハローキティのくるみ割り人形」の待機列に並ぶ。約30分に亘るミュージカルである。
●これはよくできていた。音楽もダンスもかなり力が入っていて素晴らしい。主役がキティの着ぐるみなのは当然であるが、脇役の生キャラのお姉さんたちもきれいで惜しげもなく足を見せてくれるし、ストーリーもコンパクトにまとまっていて(ちゃんとチャイコフスキーを下敷きにしている)分かりやすいし、思いのほか楽しめた。ミュージカルってキャストがムリムリな歌詞の歌を急に歌い出したりするのが僕は苦手なんだけど、あまり気にならなかった。
●「くるみ割り人形」が終わったところでパレード待ちの座りこみを尻目に4階に上がり昼メシ。狭い屋内でパレードをやるのにも驚いたが、レジャーシートを敷いてそれを待っている人たちにもかなりげっそりきた。ディズニーランドのところで何回か書いたと思うが、座りこみはやっぱり禁止するべきではないか。端的に言って邪魔である。4階へ上がるのも何とか人の間を縫い、狭い隙間をすり抜けてエスカレータを見つけなければならない。
●4階にはカフェテリアとレストランとがあるが、レストランがかなりのお待ちだったのといかにもムダに高そうだったのでカフェテリアにした。ここでは既に盛りつけも終わった料理がターンテーブルに乗って回っていて、カウンター越しに料理を注文したり待ったりしなくても列を乱さずに料理をゲットできる仕組みになっている。効率的ではある。もっとも、人気のない料理はずっと同じものが回り続けている訳で、これはちょっとどうかと思うが。席もきちんと誘導してくれるのでトレーを持ったままさまよう必要もない。味はともかくとしてゆっくり昼メシを食べることができた。
●昼メシの後は唯一のライド系アトラクションである「キャラクターボートライド」の待機列に並んだ。待ち時間は40分。これくらいならまあ我慢できる。ボートに乗ってキャラクターの人形が展示された館内を巡るという穏やかなアトラクションで、手っ取り早く言えば「イッツ・ア・スモールワールド」のサンリオ版である。ボートが坂を下る部分もあるが、急流すべりみたいな状態にはならずきちんとスピードもコントロールされている。10分程度とそこそこ長い。6人乗りだが、客の大半は3人か4人の家族連れなので、多くの場合一番後ろの2席が余ることになり、2人連れだったり、4人連れでも2人ずつに別れて後部座席に乗ることを厭わなければ先に案内してもらえるので待ち時間は短くなる。
●ボートの後はテラス状になっている回廊部分を歩いたり、ホールの真ん中に立っているモニュメント「知恵の木」に登ったりしたが、特にこれといったものもなく、3階の売店で土産物を冷やかして退園した。キャラクターグッズが目当ての場合はここでまた時間を取るんだろう。外に出たら天気がよくてまぶしかった。何しろずっと屋内にいたのだ。既に3時を回っており、5時間くらい園内にいたことになる。早めに入って適当に回って混んできた頃にはさっさと帰ろうと思っていたのだが、思いのほか人が多かったのと、それなりに楽しめたのとでゆっくりしてしまった。そうそう、クルマで行って向かいの駐車場にとめた場合は、退園前に3階のインフォメーションで割引の駐車券を買うのを忘れないように。
●帰りは野猿街道から府中ICに出て中央道を走ったが、渋滞もなく行きよりも40分も早く家に帰り着いた。まあ、タダ券で行ったと思えばそれなりに悪くはなかったが、ディズニーランドや多摩テックに比べるといかにも小規模だし、アトラクションも少ないし、メシだの何だのにカネもかかるし、自分で入場料払ってまでもう一度行くかといえばたぶんそれはないだろう。当たり前だがキティを初めとするサンリオのキャラが好きな小さな女の子の行くべきところであり、実際の客層も小さな女の子を連れた家族がほとんど。若いカップルもほとんど見かけなかった。僕としては生キャラのお姉さんの足を見て何とか元が取れたかもしれない。



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