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■序章――今年こそグアムへ 

●今年も夏休みがやってきた。去年はグアムを計画していたが土壇場で日程のやりくりがつかなくなり、泣く泣く高いキャンセル料を払ってグアムを諦め、何とか取れた館山の休暇村で辻褄を合わせた。今年はそういうことがないようにと早めからグアム行きの方針だけは固めていたが、やはり他の日程との関係で休みがズレたりとかしているうちに6月も終わりになってしまった。これはマズいと思って旅行代理店に行ってみたが休みの予定がちょうどハイ・シーズンに重なる上、子供連れなのでツアーが全然安くない。結局今回も、ウェブ上で飛行機とホテルをブックすることにした。
●ホテルはやはり2回泊まって勝手も分かっているアウトリガー、飛行機は今回はちょっとでも安くしようということでノースウェストにした。こうやって取った方が代理店でツアー取るより何万円も安い。出発前の土曜日には新宿へ出て成田エクスプレスのキップを買い、トラベラーズ・チェックとドルのキャッシュを手に入れた。さらに空港手荷物を手配し、スーツケースを荷詰め。スーツケースは出発前日である日曜日の昼前に取りに来てくれた。準備は整った。はぁ…。

■2006年8月7日(月) 

●朝は5:30起床。会社に行くよりよっぽど早いが仕方ない。余裕をもって出かけようとするとどうしてもこれくらいになってしまうのだ。最寄り駅から新宿に出る私鉄はまだ早いせいかそれほど混んではいないものの、この電車にスーツケースを2個持ち込むことを思うとげっそり。新宿での乗り換えも含め、荷物を先に空港に送っておくのはやはり必須だろう。新宿で6:51の成田エクスプレスに乗る。やっぱり普通に考えて空港が遠すぎ。これでも成田に着くのは8:10。9:45発の便だからそれほど余裕がある訳でもない。とにかく空港にたどり着くだけで小旅行なんだもんな。
●空港に着いたらまず昨日預けた荷物をいったん引き取らなければならない。宅配屋のカウンタは幸いすぐに見つかり、料金を払ってスーツケースを2個引き取る。これを今度はノースウェストのチェックイン・カウンタまで転がして行かなければならない。成田のチェックイン・カウンタはどこに並べばいいのかよく分からないので困る。列に並びかけたら警備のオヤジに「ここは団体カウンタ、ノースウェストはあっち」とすごおくイヤな感じで言われた。ムカついた。くそ。
●ノースウェストのチェックインもよく分からなかったな。だいたいEチケットって何があればいいのかよく分からん。機械のところにお姉さんが立っていて、僕たちのパスポートを何回かスキャンしたら搭乗券が出てきた。てか、この搭乗券もペラペラの感熱紙で頼りないことこの上ない。ほんとにこれで飛行機に乗れるんですかって感じ。預け荷物にしっかりタグが巻きついたことを確認して出国へ。この時点でもう8:30くらいにはなっているのであまりゆっくりもしていられない。時間を持て余すようならと思ってクレジットカードのラウンジの場所もチェックしてきてたけど全然それどころじゃない。
●だけど金属探知器をくぐって出国審査場に行ってみたらガラガラで拍子抜けした。前回ここが激しく混んでいて焦った訳だが、今回はほぼ待ち時間なし。夏休みのハイ・シーズンじゃないのか。いったいどうなっているんだ。パスポートにスタンプを押してもらってロビーに出たところでマクドが目に入り朝マック。考えてみたら朝メシは家で食べてきた訳だし飛行機に乗ったら一応機内食も出るのに何だか無意味なことをしたと思いつつソーセージエッグマックマフィンを食べた。美味しかった。
●で、9:00頃にゲートに行くともうすっかり搭乗が始まっていてロビーには客はいない。まあ、頭上の物入れをどうしても確保しなければならないのでなければ搭乗開始と同時に列を作る必要は本来ないはずだもんな、と納得しながら席につく。周囲にはまだ空席もあるようだ。ハイ・シーズンじゃないのか。よく分からない。狭い。機材も安っぽい。ノースウェストに乗るのは初めてだけど全体にそこはかとない安物感が漂っている。まあ、きちんと飛んでくれさえすればそれでいいんだけど。きちんと飛んでくれさえすれば…。
●飛行機は定刻通り9:15にタクシー開始、9:45に離陸したが、スクリーンに前方カメラが映した離陸シーンが放映されるなんて気の利いた小技はもちろんない。スチュワーデスは顔立ちはアジア系だが日本人じゃない人が大半のようだ。先方の中途半端な日本語と当方の中途半端な英語の熾烈なバトルが予想される。ドリンク・サービスではアルコール飲料は有料だ。何もこんなところで5ドル払ってビールを飲む必要もない(まだ午前中だし)のでおとなしくオレンジ・ジュースを飲む。「氷なしで」が英語で通じたので嬉しかった。
●機内食はミートボールのようなものだったと思うが定かでない。付け合わせのポテトサラダらしいものも含め半分くらい残す。まあ、アメリカの航空会社にメシが不味いと文句を言っても仕方がないだろう、という鷹揚な心でフライトを楽しまなければならない。行程の半分くらいはうとうと半分眠っている状態だったが、途中で一度激しく揺れた。後ろに座っていた青年が不幸なことに手に持っていたコップのオレンジ・ジュースをまともに浴びたようだ。気の毒なことだ。僕的にはこれくらいはありだろうくらいの揺れだったが、下手すると天井に激突して死んだりしかねないのでやはりシートベルトはしっかり締めておこう。
●時差を1時間乗り越えて14:00(日本時間13:00)頃グアム到着。入国審査で「グアムは何回目?」と訊かれて「The third time.」と言えたときには「勝った」感が。ツアーの出迎えを横目にタクシー乗り場に直行。カウンタで運転手のおじさんが順番を待っているので、彼に行き先を告げるとクルマを回してくれる。お手伝いの子供が荷物を運んでくれたので1ドルやるとすごく嬉しそうな顔をしてクルマのすぐそばまで持ってきてくれた。タクシーで空港からアウトリガーまでは10分ほど。料金は荷物代も含めて18ドル程度だったので20ドル払った。
●天気はまずまず。暑くて汗がダラダラというほどでもない。エスカレータを昇ってレセプションへ。チェックイン・タイムの15:00ちょい前だったが着いてしまったものは仕方ないので受付のおばさんに、チェックインしたいんだけど、と申し出る。部屋ができてるか見てみるわね、みたいな感じで少し待たされたが無事に20階の部屋をあてがってもらい、カードキーとプール用のタオルカードをもらう。カードキーの使い方とかエレベータの場所はもう教えてもらわなくても分かる。
●20階に上がると僕たちの部屋は廊下の突き当たりだった。驚いたことに居室と寝室が別になったスイートだ。料金は予約の通りだが、受付でお部屋はアップグレードしてるから、と言われた意味が分かった。広い。かなりぜいたくな部屋である。テレビは2台あるし、バスルームにはバスタブとシャワーブースが別にある。広い浴室の隅にぽつねんと便器がついているので落ち着かない感はあるが文句は言えまい。20階のこの部屋は嬉しい。ツアーじゃない個人客なのでいい部屋を割り当ててくれたのかな、などと思いながらひと休み。
●子供のためのエクストラベッドをカスタマーサービスに電話で頼んでおいて、16:00前にちょっとビーチに出てみる。水着は着ていないので足許でチャプチャプやるだけだが、日射しは結構きつい。しばらくグアムの空気に身体を馴染ませる。水は冷たくない。17:00前にいったん部屋に帰り、それから晩メシのためにもう一度部屋を出た。晩メシはハードロック・カフェにした。何しろホテルの下にあるので探したり迷ったりする心配がない。出てくるものもだいたい想像がつく。ここでは以前、量の問題で辟易したことがあるので、かなり抑えめに注文したがそれでちょうどよかった。
●メシのあとはやはりホテルの下にあるABCストアでビールやらジュースやら明日の朝メシのパンやらプリングルスやらフローターやらを買いこむ。この店では滞在の間ずっと世話になるのだ。部屋に帰るとエクストラベッドが入っていた。部屋が広いので圧迫感は全然ない。ありがたい。このエクストラベッドは結局チャージされなかったようだ。

■2006年8月8日(火) 

●早くに目が覚めた。まずはビーチだ。水着に着替えて9:00過ぎに部屋に出る。まずはプールサイドのカウンタでタオルカードを渡して人数分のバスタオルを借りる。それからビーチに出ると、ビーチハウスのごついスタッフが達者な日本語で盛んに「ファミリーパック」を勧めてくる。要はビーチのパラソルとボートやフローターなどどれでも使い放題だということなのだが、これだけで50ドルは高い。僕たちはパラソルと寝椅子だけがあればいいとしつこく言い続けると、「それじゃあ、勝手にあっちのテントで支払いして」と投げやりに言われた。まあ、いわばキャッチセールスである。
●テントでおじさんにパラソル使いたいと言うと、気持ちよく手続をしてくれた。パラソルと寝椅子2脚で一日27ドル。ここはホテルのプライベートビーチではないが、アウトリガーの宿泊客は部屋にチャージしてもらうことができる。寝椅子にバスタオルを広げる。天気は悪くない。水もそれほど冷たくない。入江の中は遠浅でずっと先の方まで歩いて行けるくらいだ。砂遊びしたり水遊びしたりゴロゴロしたり、まあ、そのために飛行機に乗ってここに来た訳で。
●とはいえ天気は今いち。ちょっと涼しくて水にはいるのにはかなり勇気がいる。一度入ってしまうと何とかしのげるが、水から上がって乾いてしまうとまたやり直し。やせているので寒いのには弱い。
●昼メシはABCストアのサンドイッチにしたけど、パンがパサパサで今いちだった。まあ、アメリカの食事なんてこんなもんかなと思いながらハムチーズサンドを食べた。午後もビーチで遊ぶ。沖の方へ行くと結構魚が泳いでいる。黒いのやら白いのやら、ゴーグルをつけてじっと水の中を覗きこんでいるとすぐ目の前を魚が通り過ぎる。前回まではこんなに魚いたっけ。これはなかなか癒される体験だった。ダイビングの楽しさってこういうことなのかなあとか思った。
●ホテルのプールでも少し遊んだあと、いったん部屋に戻る。シャワーを浴びて少し脳トレなどした後で出かけた。まずはDFSを軽く下見。今回もネクタイを買おうと思って何軒かブランドを覗いてみる。それから晩メシへ。行き先は前回も行った「我が家88」という焼肉屋。中途半端に遠いが歩いた。まあ、10分程度の距離である。ビールを飲み、タン、ハラミ、ロースなどを食べた。前回までひいきにしていた焼肉屋「田」は違う店に変わってしまった。残念だが、ここの店も悪くなかった。冷麺より石焼きビビンバの方が美味しかった。
●コンビニで買うジュースやビールを飲むためのコップが足りないので紙コップを探したのだがどうもグアムのコンビニにはそういうものはあまり置いていないようだ。この日は焼肉屋の近くのABCストアでようやく20個くらい入った使い捨てのプラスチックコップを見つけた。かなり大きめだったがぜいたくは言えない。仕方なく買っておいたが、後から考えるとこれは正しかった。てか、日本から紙コップを持って行くべきだと思う。100円ショップでいくらでも売っているんだし、大した荷物にもならないんだから。
●ホテルに戻る途中でハーゲンダッツに寄ってアイスクリームを食べた。

■2006年8月9日(水) 

●いい天気。ビーチへ降りて行くとまた海の家のキャッチセールスに会う。やはり盛んにファミリーパックを勧めてくる。手口も分かっているので「パラソル・オンリー」と言いながら勝手に受付のテントに行く。後ろから「ファミリーパックじゃない人は後ろの列ね」と捨てゼリフを吐かれた。要はビーチと平行に並んでいる2列のパラソルのうち、後ろの列しか使わせてやらないぞという意味だが、テントのおじさんは「どこでも好きなパラソルをどうぞ」と言ってくれた。こうなるとほとんど悪徳商法である。
●僕たちが占領したパラソルはちょうどその客引きの活動場所のすぐそばだったので(プールとの往復に最も便利なところなのだ)、その後も客引きが純真な日本人相手にファミリーパックを売りつけるのを聞く羽目になった。実に多くの人がこの客引きの餌食になりパラソル単体の2倍近いカネを払っていたようだ。それでまあ23ドル分ボートに乗ったり浮き輪を借りたりすればいいのだが、ほとんどの人はたぶん元取れてないんじゃないかな。ホテルに言いつけてやった方がいいかもしれない。
●日射しが結構きつく、朝かなり一所懸命日焼け止めを塗りたくってきたのだが、パラソルで寝そべっているときに足の先だけが日なたに出ていたようで、足の甲だけかなり赤く日焼けしてしまった。腕とか背中はこんがりという感じで無理なく焼けているのだが、足だけは痛くなりそうだ。後から考えれば、今回のグアム行きで夏らしい、リゾートらしい天気で気持ちよく水遊びできたのは結局この日だけだった。
●昼にはホテルのカフェでサンドイッチを買った。昨日よりは少しマシな気もしたが、食パンがパサパサなのはもうグアムの宿命みたいなモノなのか。ハムチーズサンドを食べる。午後も少しビーチやプールで遊んだが、もともと午後は買い物に出かける予定でもあったので、ビーチはまた明日ゆっくり一日中楽しむことにして今日のところは切り上げることにした。結果的にはこの判断は間違っていたが明日の天気なんて分からないので仕方ない。
●部屋に帰って態勢を整え、Kマートへ行くことにした。Kマートは空港へ向かう途中にある。まあ、要はスーパーマーケットだがかなり広大で、キーホルダーとかの土産物はここで探せばいい、のだそうだ。前回まで行ったことがなかったのだが、他のショッピングモールなどに比べればこっちに行くべきとの事前収集情報により今回は行ってみようということになったのだ。
●グアムでの移動は主要なホテルやショッピングセンターを巡回しているバスに乗るのが普通のようだ。日本人しか乗っていない観光用の巡回バスだが、まあ、行きたいところを要領よく回ってくれるので便利ではある。ツアーで来るとこのバスの無料パスみたいなものがセットされていたりするらしいのだが、僕たちは飛行機もホテルも自分で予約してきているのでそういう細かい特典は一切ない。
●で、ホテルのゲストサービスでバスのチケットを買おうとしたら「チケットは運転手から買ってくれ」と日本語で冷たく言われたので、面倒臭くなってタクシーで行くことにした。他にもバスに乗る必要があればフリーパスとか買おうかなとも思ったんだけど、今回はKマートの往復以外バスに乗る予定はないので、もうタクシーで行っちゃえと。
●タクシー代20ドル弱でKマートに到着。巨大なスーパーマーケットである。ここをうろうろして土産物を調達する。チョコレート、キーホルダー、Tシャツ…。流れるボールペンはないようだ。最初にグアムに来たときに流れるボールペンは買ってあるので別にいいんだけど。最近は流れるボールペンの収集のペースも鈍ってるな。日本の観光地にはなかなか見当たらないし。
●買い物して再びタクシーでホテルに戻り、晩メシはそのままホテルとつながっている建物のシーフード・レストランへ。ここも前に来たことがある。まあ、毎回同じところに行くのがぜいたくというものだろう。ここでもかなり意識して量を抑えめにしたがそれでも十分多かった。帰りにABCストアとハーゲンダッツに寄った。ホテルの中と向かいだけだったので雨には遭わずにすんだ。

■2006年8月10日(木) 

●丸一日遊べるのは今日が最後。何だか早いなあと思ったら前回は5泊だったんだな。だけど朝から雨模様。考えた結果、午後からの天気回復に望みをかけて、午前中は先にDFSギャラリアへ行くことにした。まともな格好(といってもせいぜいポロシャツ程度だが…)に着替えて出かける。ネクタイを買うためにいくつかショップを回る。火曜日に下見をして目星をつけておいたものを中心にいくつか見比べ、結局フェラガモとエルメスで1本ずつ買う。1本は黄色、1本は黄緑。スーツが紺か黒ばかりなので、ネクタイは明るいめの色を。以前は青とか緑ばっかりだったんだけど、最近は意識して黄色系を選ぶことにしている。
●それからラルフ・ローレンのショップで水着が安くなっているのを見つけ、青のポロシャツと一緒に買った。この旅行に出る前に新しい水着を買おうと思ったのだがなかなかいいのが見つからなくて、仕方なく太ももの辺りまであるスピードの競泳用を持ってきたのだが、やっぱり競泳用の水着を海水につけるのには抵抗がある。ここで見つけたのは黄色のトランクス型で定価45ドルが半額になっていたので一も二もなく買った。何となく得した気分だ。
●昼メシはホテルの中にある日本食屋でカレーを食べた。ここは前回もラーメンだか何だかを食べたところ。何となく懐かしい感じのカレーライスだった。やっぱりビーチではカレーだろ。
●天気はあまり回復しないが最後の日なのでプールへ行くことにする。いかにも寒そうだが仕方ない。早速買ったばかりの水着に着替え、プールサイドの寝椅子を2脚占領する。プールサイドの方はどの椅子に寝転がっていても無料である。まあ、当然だが。やっぱり寒い。かなりがんばってプールに入り、それから海にも入ってみたが、いったん水に入ってしまうと今度は肩まで水につかっている方が暖かいくらい。火曜日よりはまだマシな感じもしたがそれでも寒いことに変わりはない。そこそこがんばったが雨も断続的に降り、夕方には退却した。
●その後は恨めしく雨を見ながら部屋で過ごした。リゾートで読むはずのトマス・ピンチョンの「ヴァインランド」は重すぎるので今回は持ってこなかった。代わりに荷物に入れたフィツジェラルドの「グレート・ギャツビィ」を読む。というかもう何度か読んだ本なので読み返すという感じか。でも内容はあまり覚えてないので新鮮に読める。「MOTHER 3」も持ってきて、第4章まではクリアした。でも攻略本を持ってこなかったので第5章は難しそうだ。アイテムの取り残しとか出てきそうだし。
●片づけられるものから順に荷詰めを始める。今回はかなり荷物の量を減らしたのでスーツケース2個に収めるのに特に苦労もなく、目についたものから放りこんで行けばいいというくらいの感じ。容量がきついときには衣類を一枚ずつばらして、形の決まったものの隙間に詰めこんで行くとかいろいろ技を駆使しなければならないが、これくらいなら楽勝という感じの量である。
●部屋に備えつけの傘が1本あるので出ようと思えば出られないではない。この日の晩メシはアウトバックでステーキということになっているのだが、タクシーで行くには近すぎる。このまま雨だったらどうしようと思っていたが、雨は次第に小降りになってきたようだ。少々濡れるのは仕方がないということで外出を決行することにする。窓から外を見ていると、傘を持っている人はもちろん開いているのだが、傘を持っていなさそうな人も多い。まあ、グアムに旅行に来るのに傘持ってこないかもな、普通。
●外に出たら雨はやんでいた。歩いて5分ほどのところにあるアウトバックへ。ここでステーキを食べるのもいつもの恒例だ。やはり抑制気味に注文するがそれでも十分。それにしてもアメリカのビールって本当に薄いな。アルコール分はちゃんと5%も入っているのに、本当に色も薄いし味も薄い。炭酸水に近い。やっぱりアメリカ人はどうかしている。こんなものをビールだと信じて飲んでいるのは味覚がおかしいと思う。余計なお世話だけどさ。
●帰りに明日の朝のパンでも買おうと思ってセブンイレブンに寄ったら、例のセブンイレブンのロゴがプリントされたラブリーなTシャツを見つけた。Kマートで一応Tシャツは買ってあるが、これは買わなくちゃだろうということで早速みつくろったが、サイズの合うのがひとつ足りない。ホテルの近所にもう一軒セブンイレブンがあるのを思い出し、そちらにも寄って何とかサイズを揃えた。帰りにまたハーゲンダッツに寄った。
●テレビを見ているとイギリスで航空機テロが未然に摘発されたというニュースが。液体を機内に持ち込んで混ぜ合わせることで爆発物にする計画だったという。アメリカでは警戒レベルが引き上げられ、空港でのチェックも厳しくなる、液体は機内に持ち込めなくなる、と言っている。明日の飛行機は大丈夫だろうか。ちょっと不安になる。早めに空港に行った方がいいかもしれない。

■2006年8月11日(金) 

●最終日。本当ならそのままチェックアウトの予定だったが、昨日の天気でビーチに心残りがあるので一応プールサイドに行ってみる。この日も天気は今ひとつで雨が降っている。それでも子供はスライダーをやりたいというので子供だけ遊ばせる。僕はプールサイドで雨の中それを眺めている。チェックアウトが12:00なので、10:00過ぎには部屋に戻った。荷詰めの仕上げをしてちょっと休憩。12:00ギリギリにチェックアウトする。ビーチハウスのパラソル代はしっかりチャージされているが、それ以外には特に細かい精算もなく、クレジットカードで支払ってチェックアウトはあっさり終わった。
●それから荷物を預けてホテル付属のフードコートで昼メシ。体調が弱り気味なのであっさりしたものということでうどんを食べる。フードコートはあんまりにぎわってなくて今いち寂しい感じだが、その分ゆっくり食べられる。昼メシの後は隣の建物にある水族館へ。水曜日の晩メシの時にここの割引券をもらっていたのでそれを使って1割引で入る。ついでにイヤホン式の案内機も無料で借りられる。サメやらマンボウやら名前の分からない巨大な魚(たぶんハタ?)などを見ながらゆっくり館内を見て回る。これもグアム恒例というか、時間が中途半端に余る最終日恒例である。
●水族館を出ると14:00前。飛行機は16:15なので、警備強化も考えれば14:00過ぎには空港へ行きたいということで、預けていた荷物を引き取り、そのままホテルの玄関からタクシーに乗る。運転手はおばさん。空港まで20ドルである。空港へ行くと案の定液体は持ち込みができませんということになっている。歯磨きや化粧品のチューブもダメだということだ。とはいえそれほど激しく混乱している訳でもなく、列に並んでチェックインをすませたのが14:30くらいだっただろうか。それからベンチで持ってきた水やジュースの類を飲みきった。
●ボディチェックはさすがに厳しくなっていて、靴を脱がされる。まあ、こちらは別に危険物を持っている訳ではないので何もビビることはないのだが、面倒臭くはある。無事にゲートをくぐり、ロビーに入って、手許に残った米ドルの現金でジュースを飲んだりしているうちに搭乗の時刻になった。今回はあまり空港で時間を持て余さなかったな。ここの空港では一度飛行機が飛ばずに延泊を余儀なくされたことがあったが、さすがにそういうこともなく。
●飛行機の中は結構空いている。適当に席を移動しても大丈夫なくらいだ。後ろの席にやかましい子供がいるのが気になるが、飛行機は定刻に離陸した。機内食はすき焼きもどきみたいなものだが悪くはない。少なくとも行きの機内食よりはよっぽどまともだ。スチュワーデスにスパークリング・ウォーターを要求したがなかったので仕方なくオレンジ・ジュースを飲む。食後はiPodを聴きながら「グレート・ギャツビィ」を読んだ。今回はiPodほとんど聴かなかった。しつこいようだが後ろの席の子供がやかましかった。
●定刻通り着陸。入国もほとんど列はなく順調に通過。しかし預け荷物ピックアップのターンテーブルでかなり待たされた。出てきたのが終わりの方で既に周囲には人影もまばら。これって当たり外れがあるから、ここですぐに出てくるかどうかで結構その後の行動が影響される。荷物をカートに乗せて到着ロビーの宅配カウンタを探す。宅配は既に往復でカネを払っているので預けるだけ。カウンタはすぐに見つかり荷物を預け、19:40の成田エクスプレスの切符を買った。
●晩メシの弁当を買ってホームへ。電車まではかなり時間がある。もう少し頻繁に成田エクスプレスが走っていれば助かるのだが。ようやく来た電車に乗り込み、第二ターミナルを過ぎてこれ以上人が乗ってこないというところで対面の席に移動。成田エクスプレスってシートの前後の向きを変えられないんだな。弁当を食って後は車窓を眺める。もうすっかり夜である。総武線を追い抜きながら成田エクスプレスは西へ走る。東京駅経由で新宿に着いたのは21:00過ぎ。
●ここからさらに乗り換えて自宅へ。どう考えてもスーツケースは宅配する以外にないという交通状況である。混んだ通勤電車に乗って自宅に帰ったがやっぱり疲れた。日本に着いてからの方がたぶん疲れたと思う。
●宅配頼んだスーツケースは翌日の午前中に届けられた。3回目のグアムだったし、毎回ホテルも一緒なので、もう勝手も分かってリラックスして楽しめた。初めての場所で緊張しながらがんばるのも楽しいが、こうやってストレスなく過ごす夏休みもいい。ホテルの部屋がよかったのが嬉しかった。天気悪かったのは残念。来年はどこに行こうかな。



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