logo 第1期「THIS」解説


第1期の「THIS」は1983年4月から1984年2月まで、CBSソニー出版から4巻まで発行された。この時期佐野はニュー・ヨークに滞在しており、「THIS」はラジオ番組「サウンド・ストリート」と並んで佐野が日本のファンとコミュニケートする重要なメディアの役割を果たしていた。
内容的には下記の通り佐野元春自身の作品や対談、関係者の寄稿などがほとんどであり、佐野元春ファンのためのファン・ブックとしての色彩が濃かった。第2期以降の「THIS」が「SWITCH」を下敷きにしたような総合サブ・カルチャー雑誌を志向し、佐野元春のエディターとしての側面を強調しているのに比べると、この時期の「THIS」はより素朴にアーティストとしての佐野元春の作品と見ることができると思う。


This Volume 1 1983.4発売 CBSソニー出版

【詩】 ◎ 20編に上る未発表オリジナルの自作詩を掲載

掲載作品 「パズルじゃないのはわかっている」「現代の恋人たちが抱えている問題 その1」「52nd Ave.」「Be Positive 決してがっかりしたわけではないプライベートな午後」「彼女の立場」「NOISE」「1999にて」「オレがクライアントだ」「現代の恋人たちが抱えている問題 その2」「プロフィール」「再び路上で」「THIS ハピーに活用されるということ」「それはある種のラクガキ」「UNTIL」「夜を散らかして」「Same Ol' morning」「KIDS」「Rock'n Rollは請求書なんだ」「現代の恋人たちが抱えている問題 その3」「BORN IN 1956」

【対談】 ◎ GET. Fujiyama? Geisha? 大竹伸朗×佐野元春
【ショート・ストーリー】 ◎ WHY. Dock Of The Bay 白石かずこ
【エッセイ】 ◎ Out, Of The Blue 片岡義男
【エッセイ】 ◎ N.Y.C. Do You Dare Enter The Door? 友部正人
【ショート・ストーリー】 ◎ With, And Without 林 真理子
【メッセージ】 ◎ ハートランドからの手紙#3


This Volume 2 1983.7発売 CBSソニー出版

【ストーリー】 ◎ 佐野元春自身によるウィルとメイに関する16編のストーリー

Brand New Morning ブランド・ニュー・モーニング
Will's Anxiety ウィルの憂い
Communication Party コミュニケーション・パーティー
Stark Reality, Reality For Real リアルな現実 本気の現実
Broadway Cherries Market ブロードウェイ・チェリーズ・マーケット
May Soon Falls Asleep メイはやがて眠りに落ちる
On Types Of Force And Violence 暴力について
"Laugh While You Can" 笑えるときには笑っておくんだ
Desires And Ethics 欲望と倫理
Party, Party パーティ・パーティ
Stark Reality, Reality For Real Part II リアルな現実 本気の現実 Part II
"Who Does The Bell Tolls For?" 誰れのために鐘は鳴るのか
Accident アクシデント
Broadway Cherries Market In Confusion 混乱のブロードウェイ・チェリーズ・マーケット
A Real Communication Party(Not For TV) 現実のコミュニケーション・パーティー(TV放送のためではなく)
May Falls Asleep Again メイは再び眠りに落ちる

【メッセージ】 ◎ ハートランドからの手紙#4


This Volume 3 1983.11発売 CBSソニー出版

【対談】 ◎ 佐野元春と11人のアーティストとの対談

対談アーティスト シオイ・ルリ ペーター佐藤 松任谷由実 井出情児 マーシャル・クレンショウ 桑田佳祐 エリオット・マーフィー 杉真理 ポール・リーブ 吉田美奈子 江口寿史

【メッセージ】 ◎ ハートランドからの手紙#5


This Volume 4 1984.2発売 CBSソニー出版

【メッセージ】 ◎ ハートランドからの手紙#6
【バイオグラフィ】 ◎ 佐野元春のブリーフ・バイオグラフィ
【インタビュー】 ◎ 小坂洋二
【写真&アナレクト】 ◎ March 16.17, Sun Plaza
【メッセージ】 ◎ 伊藤銀次
【エッセイ】 ◎ 露天風呂や岩にしみ入る佐野元春 窪田僚
【エッセイ】 ◎ 証言 コーヒーを飲みながら 三浦徳子
【ディスコグラフィ】 ◎ 提供曲を含む佐野元春の全ディスコグラフィ
【写真&アナレクト】 ◎ May 1983 New York
【エッセイ】 ◎ キミはアメリカをいつ発見したのか? 北山耕平
【写真&アナレクト】 ◎ Autumn 1983
【インタビュー】 ◎ 大滝詠一
【メッセージ】 ◎ 「ハートランドからの手紙#1〜#4」を再録
【インタビュー】 ◎ 佐野元春ロング・インタビュー
【詩】 ◎ 非売品詩集「HEART BEAT」を再録

掲載作品 「Introduction」「わたしの流儀で踊らせて」「彼女はデリケート」「夜明けと勘違いして寝言をいう」「Land Scope」「モノローグは陽気に」「Sun Childは僕の友達」「バスルーム」「Climaxにて」「マウスピースをどこかに隠してしまったお茶目なティンカーベル」「TVセットしかももっとモダンな」「恋の片道キップ」「Pretty Little Eyes」「今夜 証明されます」「僕の上着のポケットに顔をつっこんでいるウェートレス」「シジフォス24/1980」「グラス越しに見せてくれたママのより目」「スピード」「The Same Ol' Morning」「モーニングレタス10月21日」「Two in Brazil」

【エアプレイリスト】 ◎ NHK「サウンド・ストリート」のエアプレイリスト



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