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MOTOHARU SANO
& THE COYOTE GRAND ROCKESTRA
LIVE AT 東京国際フォーラム


2017.5.31発売 DaisyMusic
POCE-9392 [2CD] (2017.5.31)
DMA-36/37 [2CD] (2022.12.21)

PRODUCER:
佐野元春
RECORDING & MIXING ENGINEER:
熊田好容

作詞・作曲:
佐野元春
DISC ONE
優しい闇
世界は慈悲を待っている
星の下 路の上
ポーラスタア
境界線
La Vita e Bella
バイ・ザ・シー
紅い月
私の太陽
東京スカイライン

DISC TWO
君を探している
ワイルド・ハーツ
誰かが君のドアを叩いている
ヤング・ブラッズ
約束の橋
サムデイ
ロックンロール・ナイト
ニュー・エイジ
ヤング・フォーエバー
悲しきレイディオ〜メドレー



2016年3月26日に東京国際フォーラムで行われた「35周年アニバーサリー・ツアー・ファイナル」から20曲を収録したライブ盤。この日のライブは既に映像作品として当日の演奏曲全35曲を収録したDVDが2016年12月にリリースされているが、その中から20曲をCD化したものだ。

このDVDリリース時には、その中から14曲を収録したCDが付属していたが、本作では12曲がDVD付属のCDと重複。本作のみに収録されているのはDISC ONEのうち『優しい闇』と『La Vita e Bella』を除く8曲(DISC TWOは全曲重複)。

ライブ当日のセット・リストはライブ・レビューに掲載しているが、見てみると本作の曲順が実際の演奏順とはかなり前後を入れ替えられていることが分かる。最近のコヨーテ・バンドとのレパートリーを1枚めに、80年代、90年代のレパートリーを2枚めに収めたのは分かるが、それ以外にも曲順の調整が行われているようだ。

音源としてはライブ盤であり、上述の通り既にDVDやCDとしてリリースされていたもので特に新味はないが、3時間半を超えた大がかりなライブの興奮をダイジェストして伝えるものになっている。何度も繰り返し聴くようなものでもないが、記録としては重要な作品だ。

しかし、既にDVD付属のCDと12曲が重複しているのはいただけない。最新アルバム「Blood Moon」からの曲を7曲(うち6曲は初CD化)収録してくれたのは嬉しいが、他にも演奏曲はたくさんあったのだから、DVD付属のCDと本作を合わせて(両方の曲数を単純に合計すればのべ34曲)ライブ全体をカバーできるようにはできなかったのだろうか。

特に2枚めの収録曲は「いつもの曲」ばかりでありこれまで何度も音源化されてきたものがほとんど。今回のツアーでアレンジを変えて披露された『君を探している』(僕としてはあまりピンとこないアレンジだったが)やステージで披露されることの少なかった『誰かが君のドアを叩いている』などはともかく、それ以外の「クラシックス」は他の未収録曲をさしおいてわざわざ収録することもなかったと思うが、まあ、単体で売ることを考えるとそういう訳にも行かないのだろう。

DVDからほぼ半年遅れて新規性の微妙なCDをリリースする意図も今ひとつよく分からないが、重要なツアーであり記録が残ることを素直に喜んでおこう。



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