logo 提供曲1980-1982


彼女はデリケート 沢田研二
I'M IN BLUE 沢田研二
THE VANITY FACTORY 沢田研二


●1980.12.23 アルバム「G.S. I Love You」収録 TOCT-9575(東芝EMI)
●作詞・作曲 佐野元春/編曲 伊藤銀次


「彼女はデリケート」はアルバム「NIAGARA TRIANGLE VOL.2」、「I'M IN BLUE」と「THE VANITY FACTORY」はアルバム「SOMEDAY」でそれぞれ後に佐野元春自身がレコーディングしている。曲自体はよく知られたものばかりだが、伊藤銀次のアレンジが結構興味深く聴ける。特に「THE VANITY FACTORY」は佐野元春自身のアレンジよりかなり黒っぽく、この曲ではブルーアイドソウルを意識したという佐野の意図をむしろよく表現していると思う。

恋の片道キップ イミテーション

●1981.2.25 シングルのみで発売 (7P-21)(ポリスター)
●作詞 佐野元春/作曲 今井裕/編曲 イミテーション


佐野は詞のみ提供。同名の詩が「ELECTRIC GARDEN」他に所収されており、内容に一部関連が認められるものの別の作品である。曲はテンポのよいパンクポップとでもいった感じで、今日で言えばジュディ&マリーを想像させるような仕上がりである。
イミテーションはチーボーこと今井チカをボーカルに据えたニューウェーブ系のバンドで、チーボーは後に坂本みつわとともにチャーティーボーイズを結成、佐野は彼女らのプロデュースを手がけた。


スーヴェニール 松原みき

●1981.4.21 アルバム「Cupid」収録 (C28A-0157)(キャニオン)
●作詞 三浦徳子/作曲 佐野元春/編曲 大村雅朗


自分で曲を書くでもないがさりとて歌謡曲とも言い難い、ニューミュージックの流れを引き継いで誕生したポップシンガーの先駆者的存在である。当時伊藤銀次がバックをつとめており、佐野が曲を提供したのもその関係ではないかと思われる。曲はミディアムテンポのポップソングで、コード感に初期の特徴が出ている。松原みきのデビュー曲「真夜中のドア」を聴いて、銀次はシュガーベイブのやったことが商業ベースに乗る時代が来たと思ったと語っている。

Bye Bye Handy Love 沢田研二

●1981.6.10 アルバム「STRIPPER」収録 TOCT-9576(東芝EMI)
●作詞・作曲 佐野元春/編曲 伊藤銀次


これも佐野自身が後にシングル「SOMEDAY」のB面としてリリース、アルバム「No Damage」にも収録された。これも銀次のアレンジが光る。

So Young 山下久美子

●1981.10.1 アルバム「雨の日は家にいて」収録 COCA-12132(コロンビア)
●作詞・作曲 佐野元春/編曲 伊藤銀次


佐野自身が後にシングル「スターダスト・キッズ」のB面としてリリース、アルバム「No Damage」にも収録された。その際歌詞が一部変更されており、おそらく女言葉では歌いにくかったのだろうと推測される。

Oriental Girl 西園寺たまき & HIP

●1982.3 アルバム「進駐軍」収録
●作詞 三浦徳子/作曲 Holland Rose/編曲 奥慶一


映画「八月の濡れた砂」等に出演した女優・テレサ野田が10年間の女優業の後に本名でバンドを結成したもの。曲はストレートなロックンロールでソウルフルな女性ボーカル。佐野が自分で歌えば結構面白かったかもしれない。アレンジの奥慶一は日本初のブラスロックバンドスペクトラムのメンバー。

そして誰のせいでもない 伊藤銀次

●1982.4.25 アルバム「Baby Blue」収録 KSC2 53(キューン)
●作詞・作曲 佐野元春/編曲 伊藤銀次


伊藤銀次のソロ再デビューに際して佐野からプレゼントされたミディアムテンポのポップナンバー。佐野はコーラスにも参加している。コード進行や節回しにいかにもという部分が顔を出してにやりとさせられる。

Why Oh Why 沢田研二

●1982.6.1 アルバム「A WONDERFUL TIME」収録 TOCT-9577(東芝EMI)
●作詞・作曲 佐野元春/編曲 伊藤銀次


これもいかにもといった感じのミディアム・ポップナンバーで、リゾートソングを意識しているのでは思わせる歌詞。

恋のソルジャー 伊藤銀次

●1982.9.25 アルバム「Sugar Boy Blues」収録 KSC2 54(キューン)
●作詞・作曲 佐野元春/編曲 伊藤銀次


サックスをフィーチャーした軽快なナンバーで佐野がコーラスに参加。リフレインでの銀次と佐野のかけあいもきまっている。銀次のライブで演奏されたロックバージョンはさらにかっこよかった。

A Silver Girl(ずっと昔から) 山下久美子

●1982.11.21 アルバム「Baby Baby」収録 COCA-12133(コロンビア)
●作詞・作曲 佐野元春/編曲 大村憲司


佐野元春がコーラスに参加。歌詞も秀逸で佐野自身にレコーディングして欲しい曲の一つである。当時慶応大学の日吉講堂で佐野元春と山下久美子のジョイントライブがあり、この曲他をデュエットした。余談だが僕のペンネームはこのタイトルからいただいたものである。

ストロベリーフィールド 伊藤つかさ

●1982.12 アルバム「タッチ」収録 (ビクター)
●作詞 売野雅勇/作曲 Holland Rose/編曲 安田裕美


「サンチャイルドは僕の友達」を思わせるアコースティックナンバー。やはりコード感が佐野の作風を示唆している。伊藤つかさの不安定なボーカルがやや甘すぎるきらいはあるものの全体としても悪くないできではないかと思う。


「Holland Rose」について
「Holland Rose」というのは、佐野元春がアイドルなどに詞または曲の一方だけを提供するときにおもに使われる名義で、由来はモータウンのソングライティングチーム「Holland-Dozier-Holland」からとも米国のソウルデュオ「ホール&オーツ」の響きからとも言われている。
「ハートランドからの手紙」などでウィルとホランドのかけあいのパターンが登場するが、そのホランドはこの職業作詞作曲家としてのHolland Roseを指すと見られ、実際ある「手紙」の中では、「松田聖子にも曲を提供したことのあるホランド」と紹介されている。一方のウィルは佐野のロックアーティストとしての人格で「リアルな現実 本気の現実」にも登場する。この二つの人格が佐野自身の中でときに対話し、ときに反発しあっていることが想像される。
尚、由来については「確か『MOTOHARU RADIO SHOW』で、ある小さい女の子が『ホール&オーツ』とうまく言えず、『Holland Rose』になってしまい、それを元春が聞いて『うん、これはおもしろい。オランダのバラ、という意味も素敵だ…ペンネームに使おう…』というようなことを言っていたような記憶があります」という情報もいただいた。



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