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NIAGARA TRIANGLE VOL.2

1982.3.21発売
NIAGARA / SRCL 5001

PRODUCER :
大瀧詠一
ENGINEER :
吉田 保、吉野金次、助川 健

作詞・作曲・編曲 :
松本隆/大瀧詠一/CHELSEA
(1,10,11,12,13)
佐野元春(2,3,4,9)
杉真理(5,6,7,8)
●A面で恋をして
 (ナイアガラ・トライアングル・VOL.2)
●彼女はデリケート(佐野元春)
●Bye Bye C-Boy(佐野元春)
●マンハッタンブリッヂにたたずんで
 (佐野元春)
●Nobody(杉真理)
●ガールフレンド(杉真理)
●夢見る渚(杉真理)

●Love Her(杉真理)
●週末の恋人たち(佐野元春)
●オリーブの午后(大滝詠一)
●白い港(大滝詠一)
●Water Color(大滝詠一)
●ハートじかけのオレンジ(大滝詠一)

76年に発表された「NIAGARA TRIANGLE VOL.1」の続編として、大滝詠一のオーガナイズによりナイアガラレーベルよりリリースされたオムニバス・アルバム。ナイアガラ・トライアングル名義の1曲の他、大滝、佐野元春、杉真理が各々4曲を持ち寄っている。佐野が提供したのは「彼女はデリケート」「マンハッタンブリッヂにたたずんで」「Bye Bye C-Boy」「週末の恋人たち」の4曲で、この他ナイアガラ・トライアングル名義の「A面で恋をして」にボーカルで参加、また杉の「NOBODY」ではコーラスを担当している

レコーディングは大滝のプロデュースの下、アルバム「SOMEDAY」と並行して行われた。佐野は大滝のリスナー層を意識して落ち着いた曲調のナンバーを用意したが、大滝は佐野のロックンローラーとしての資質を高く評価しており、あえて「SOMEDAY」のセッションから「彼女はデリケート」をこのアルバムのために引き抜き、騒々しいロックンロールにプロデュースしたと言われる。この曲はシングルカットされたが、アルバムで曲の冒頭に入っている同名の詩の朗読はカットされ、エンディングのリフレインも短く編集された。後にアルバム「No Damage」「Moto Singles 1980-1989」に収録されたのはこのシングルバージョンで、オリジナルバージョンはこのアルバムでしか聴くことができない。

「Bye Bye C-Boy」もこのアルバムにしか収録されていない。「C-Boy」は佐野のデビュー前のレパートリーで、この曲でヤマハのポプコンなどに応募していたらしい。間奏には牧師の説教を真似る佐野のナレーションがかぶせられている。「マンハッタンブリッヂ」はアナログシングル「HAPPY MAN」のB面としてリリースされたが廃盤、その後「SOMEDAY Collector's Edition」のボーナス・ディスクに収められた。「週末の恋人たち」は後にアルバム「Slow Songs」にオリジナルのまま収録された。

先に述べた通り、佐野はこのアルバムでは(アウトテイクの「こんな素敵な日には」も含めて)保守的とも言えるほど「大人びた」雰囲気に固執しているように見える。しかしながらこうしたプロジェクトに参加し、作品の傾向を意図的にコントロールすることで、佐野は自らの作品を客観的に見る絶好の機会を得たと言うことができるだろう。また日本のポップシーンの巨人である大滝のプロデュースを受けることで、佐野はスタジオワークからプロデュースの手法まで、あるいは音楽に対する姿勢といった精神的なことも含めて、多くのことを学んだに違いない。

本作全体としては、それぞれのアーティストが質の高い楽曲を提供したこともあって、極めてよくできたポップアルバムとなっている。佐野のキャリアの中でもオリジナル・アルバムに準じる重要性を持つ作品だということができるだろう。個人的には大滝、杉の曲も含めて大好きな1枚。尚、余談になるが、佐野がコーラスで参加した杉の曲「NOBODY」はジョン・レノンの死をテーマにしたもの。

尚、このアルバムは2002年3月21日にオリジナルの発表20周年記念盤としてボーナス・トラックを追加して再発された(上記の規格番号は再発盤のもの)。ボーナス・トラックの中には「彼女はデリケート」のシングル・バージョン、「こんな素敵な日には」が含まれている。



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