logo 97年8月の買い物




97年8月の買い物



Be Here Now Oasis

ついに出た、オアシスの新作である。休暇から帰ってきたら新譜の告知が届いていてすぐに買いに行った。ドイツでは英系のバンドの新譜はなかなかリアル・タイムで入手できないことも多いが(Teenage Fanclubなんてまさにそう)、さすがにオアシスは店頭にあふれていた。
まあもともと悪い訳はないんだし、ノエルの曲をリアムがきちんと歌っているというだけでも感動もののそれこそビートルズ状態なんだが、難を言えば曲がやたら長い。何だかオアシス様はいつから巨匠になってしまったのか。オーケストレーションやSEにビートルズを意識した手癖が頻繁に出るし、いわば大作主義で、ありがたいのはよく分かったからもうちょっとコンパクトにロケンローでお願いしますよという感は拭えない。
「Whatever」のときは、そうか今これをやるとこんなにかっこいいんだという「ビートルズなのにオアシス」のイけてる感があったが、「オアシスだからビートルズ」が普通になってしまってこれではちょっとありがた過ぎ。なんか全編「Don't Look Back In Anger」と「Wonderwall」で責めまくられているような、残暑にはちょっと厳しい重厚さというか暑苦しさで通して聴くとぐったり。
という訳で評価は満点から1点引いて9点。

Vanishing Point Primal Scream

僕が好きなプライマル・スクリームはセルフ・タイトルの2枚目に尽きる。「スクリーマデリカ」は理解はできるが通して聴いても楽しめない。やはりお部屋でアシッドもなく聴く真面目なリスナーにはレイブはきついのかと思った。「Loaded」は好きなんだけど。
前作で「Rocks」とか「Jailbird」とか聴いたときにはやっぱこれでしょうアニキと長男である僕はだれにともなくつぶやいたものだが、今作は再びゆるめ。おっ、アニキこれは?!という曲もあるにはあるが、全体にアシッドなしでもせめてライブで聴きたい感じは拭いきれない。それにしてもショーン・ライダーとかボビーとか、どうしようもない社会不適格者のジャンキーからこれほどの音楽が生まれてくるイギリスという国はいったい何なのだろう。僕としては7点はちょっと無理、6点で我慢してくださいよ、アニキ。




Copyright Reserved
1997 NISHIGAMI, Noriyuki a.k.a. Silverboy
e-Mail address : silverboy@t-online.de