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スカーレット スピッツ(シングル)

草野正宗は相変わらずいい曲を書く。アレンジも嫌味なく仕上がっていて、異和感なく聴ける佳曲だ。ただ初期の「ヒバリのこころ」「トンビ飛べなかった」などが好きな僕としては、もうちょっとアップ系というかロック系というか、ギターがもうちょっと鋭く鳴っているような曲をこの辺りでシングルにしてもいいのではないかと思うのだが。
それにしてもこの次のシングルが「夢じゃない」。タイアップだからといって今からこの曲をシングルカットすることへの正宗の考えはいかに。

レッツ・ゴー ウルフルズ

ウルフルズはいい。「それが答えだ」の闇雲な包容力、肯定性には本当に涙が出そうになった。プロデューサーが銀次から吉田建に変わったけれど、もはやプロデューサーが誰かといったことなどとは別の次元で、ウルフルズの力と涙と情けなさがめいっぱい鳴っている。僕は「バンザイ」はいい曲だけどちょっとベタ過ぎると思っていただけに、あの曲だけでウルフルズが評価されてしまうことへのひそかな不安もあったのだ。だが「それが答えだ」、そしてこのアルバムで、ウルフルズは売れる売れないに関係のないところで、自分の立ち位置を明らかにすることができたと思う。こいつら必ず残って行く。

Blur Blur

Tellin' Stories The Charlatans

意外というと失礼だがこれはいける。彼らのアルバムは2枚目を買って以来ずっと聴いていなかったが、マンチェ・ビートを血肉化する方向で楽曲も演奏も強化しサバイブを図るという戦略が結実したとでも言おうか。ロブの死をめぐるセンチメンタリズムをすら拒否し、楽曲の「強さ」でぐいぐい押してくる。ライドが解散してこいつらが残ったとは。ロブのオルガンを失い、今後の展開には困難も予想されるが、まずはこのアルバムで少しは貯金もできそうだ。

Mother Nature Calls Cast

「Alright」はよかった。真冬のロンドンの街頭で白い息を吐きながら演奏しているような、そんな潔さ、ためらいのなさが本当に何かの救いのように響いていたからだ。
今作でもそのようなストレートさを期待していたのだが、思ったほどの爽快感が得られず残念。楽曲は決して悪い訳ではないのだが、今一つスコーンとぬけた「これだ!」という部分がないのが原因だと思う。まあ、僕が彼らに求めているものと彼らの行き方が微妙に違うのかもしれない。聴きこむとよくなるのかもしれないが、ちょっと期待はずれだった一枚。

In It For The Money Supergrass

The Smiths Is Dead Various Artists




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1997 NISHIGAMI, Noriyuki a.k.a. Silverboy
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