BLUE & LONESOME
Rolling Stones
★★★☆
Promotone (2016)
571 494-2
■ Just Your Fool
■ Commit A Crime
■ Blue And Lonesome
■ All Of Your Love
■ I Gotta Go
■ Everybody Knows About My Good Thing
■ Ride'em On Down
■ Hate To See You Go
■ Hoo Doo Blues
■ Little Rain
■ Just Like I Treat You
■ I Can't Quit You Baby
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ストーンズのアルバムを買うのはベストを除けば初めてだ。ディスク・レビューだ何だとエラそうなことを書いているが、これまでストーンズのオリジナル・アルバムを買ったことはなかった。別に僕ごときが今さら聴かなくても、聴くべき人は既に十分聴いているはずで、正当な評価も受けているだろう。他にも同じような感じでもはやわざわざ聴いていないメジャー・アーティストも多い。まあ、このアルバムもオリジナルではない訳だが。
これはストーンズのルーツともいうべきブルースのカバー・アルバムである。このアルバムの素晴らしいところは、「現代的な視点から再解釈」とか全然頓着していない点である。クソジジイどもがええ年して真面目に物分かりの悪いブルースをこれでもかとぶちかましてくるところにこのアルバムの意味がある。何よりこのブルース・ハープの鳴りはどうだ。この楽器をブルース・ハープと呼ぶ理由が分かる。オレらはブルースを聴いている。
ルーツに立ち戻ったといえばそうなのかもしれないが、それすらもうどうでもいい、「あのアレ、ちょっとやってみようや」「それな」くらいのノリでおそらくこれがポンと出てくるのだろう。クソジジイでいることにはそれなりのエネルギーが必要だが、いつまでたっても何にも満足しない、何か放出し続けないとたまり過ぎて暴発する天然のクソジジイどもが、発情期のネコのように、交尾の代わりに吐き出すブルースがこの上なく快感だ。
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