[153] 石と卵 |
メロウなスロー・ソング。エレクトリック・ピアノに乗せて最後まで静かに淡々と歌う。タイトルは固く変わらないものと柔らかく壊れやすいものとの対比だが、歌詞の内容に直接の関係はない。アルバムのタイトル・ソングであり、このアルバムを背後から統合する役目を担うべき重要な曲のはずだが、曲は終始ファルセットで歌われ残念ながらそれが興趣を削いでいる。このアルバムでは佐野のボーカルのコンディションがよくなかった。
だがその1年後、コンピレーション・アルバム「GRASS」で佐野はこの曲をリテイクする。それもボニー・ピンクをゲスト・ボーカルに迎え、デュエットにアレンジし直したのには驚いたが、この曲の、真夜中の月の光のような柔らかな情感はリアレンジで際立った。佐野のボーカルも落ち着いた地声で好感が持てる。発表後1年の新しい曲をリテイクするのは異例だが、それだけこの曲にこだわりがあったのだろう。このバージョンで聴きたい。
|
[64] Stones and Eggs
●アルバム ●オリジナル
●1999.8.25 ●Epic ●ESCB 2022
●曲順:8 ●バージョン:(A)
|
●表記:石と卵
●英文名:Stones and Eggs
●バージョン名:記載なし
オリジナル・バージョン。
|
[68] GRASS
●アルバム ●コンピレーション
●2000.11.22 ●Epic ●ESCB-2190
●曲順:11 ●バージョン:(B)
|
●表記:石と卵 featuring Bonnie Pink
●英文名:Stones and Eggs
●バージョン名:‘loverletter' version
ボニー・ピンクとのデュエットによる新録。長崎市の‘軍曹’さんの指摘により2014年11月3日バージョン名を修正。
|
[91] SOUND & VISION 1980-2010
●アルバム ●コンピレーション
●2012.5.16 ●Sony Music Direct ●DYCL 1821-5
●曲順:63(4-15) ●バージョン:(B)
|
●表記:石と卵
●英文名:記載なし
●バージョン名:featuring Bonnie Pink
アルバム「GRASS」収録のボニー・ピンクとのデュエット・バージョン。
|
[155] イノセント |
デビュー20周年となる2000年を控え、これまでの感謝の気持ちを表すということでシングル単発でリリースされた曲でありオリジナル・アルバムには未収録。「ありがとう」と始まる構成はある意味「ベタ」なもので、初めて聴いたときはちょっと気恥ずかしい違和感があったが何度も聴いてるうちに慣れた。歪んだギターをフィーチャーしたスピードのあるストレートなロックンロールで、アルバム収録曲とは異質な思いきりのよさが印象的。
この曲のビデオ・クリップには、直径10センチほどの金属製のボールを愛でる初老の男女や若い女性が登場する。佐野がここで敢えてストレートに「有難う」と告げている「君」とはいったい誰なのか。佐野にとって大きなテーマでありながら、これまで直接持ち出すことを避けていた「イノセント」という言葉をタイトルにし、「風にただ吹かれた真実」のことを歌う。すべてのステークホルダーに対する佐野の思いが込められた大事な曲だ。
|
[65] イノセント
●シングル ●オリジナル
●1999.12.20 ●Epic ●ESCB 1923
●曲順:1 ●バージョン:(A)
|
●表記:イノセント
●英文名:INNOCENT
●バージョン名:記載なし
オリジナル・バージョン。
|
[65] イノセント
●シングル ●オリジナル
●1999.12.20 ●Epic ●ESCB 1923
●曲順:2 ●バージョン:(B)
|
●表記:INNOCENT
●英文名:記載なし
●バージョン名:Remix
飛澤正人によるリミックス。
|
[65] イノセント
●シングル ●オリジナル
●1999.12.20 ●Epic ●ESCB 1923
●曲順:3 ●バージョン:(C)
|
●表記:INNOCENT
●英文名:Instrumental
●バージョン名:記載なし
オリジナル・バージョンのボーカル・トラックをカットしたインスト。
|
[66] The 20th Anniversary Edition
●アルバム ●コンピレーション
●2000.1.21 ●Epic ●ESCB-2080/1
●曲順:32 ●バージョン:(D)
|
●表記:イノセント
●英文名:記載なし
●バージョン名:20th anniversary edition
オリジナル・バージョンのイントロ部分をカットしたバージョン。
|
[79] THE SINGLES EPIC YEARS
●アルバム ●コンピレーション
●2006.7.12 ●Sony Music Direct ●MHCL-836/7
●曲順:36 ●バージョン:(A)
|
●表記:イノセント
●英文名:記載なし
●バージョン名:Original single version
オリジナル・バージョン。
|
[91] SOUND & VISION 1980-2010
●アルバム ●コンピレーション
●2012.5.16 ●Sony Music Direct ●DYCL 1821-5
●曲順:64(4-16) ●バージョン:(B)
|
●表記:イノセント
●英文名:記載なし
●バージョン名:Original single version
オリジナル・バージョン。
|
[159] 君の魂 大事な魂 |
2001年7月には『Sail On』のタイトルでウェブ公開され、ステージやテレビ番組でも披露されていた曲。2003年になってようやくエピックからシングル・リリースされたが、そのシングルがコピー防止仕様だったため物議を醸し、それもあって佐野はその後自ら設立したデイジーミュージックに移籍、この曲も新レーベルからリリースされたアルバム「THE SUN」に収録された。違法コピーへの対応を巡って音楽業界が混乱している時期だった。
佐野には珍しい3連のロッカ・バラードで、ハニードリッパーズの『Sea Of Love』との相似が指摘されたりもした。ロッカ・バラードが往々にしてそうなりがちなように、世界の美しさを讃える大らかなラブ・ソング。しかしデイジーの花を抱きしめながら、夜明けが来る前に旅立つ先はどこなのか。生き続けることへの希求はこれ以降の佐野の大きなテーマになって行くが、生の肯定という点でその新しい世界への出発点となる重要な作品。
|
[72] 君の魂 大事な魂
●シングル ●オリジナル
●2003.12.17 ●Epic ●ESCL 2334
●曲順:1 ●バージョン:(A)
|
●表記:君の魂 大事な魂
●英文名:記載なし
●バージョン名:記載なし
後にアルバムに収録されるオリジナル・バージョンのアウトロ部分を編集したショート・バージョン。
|
[75] THE SUN
●アルバム ●オリジナル
●2004.7.21 ●DaisyMusic ●POCE-9380
●曲順:8 ●バージョン:(B)
|
●表記:君の魂 大事な魂
●英文名:Sail On
●バージョン名:記載なし
オリジナル・バージョン。
|
[77] THE SUN LIVE AT NHK HALL
●アルバム ●ライブ
●2005.12.7 ●DaisyMusic ●POCE-3803
●曲順:11 ●バージョン:(C)
|
●表記:君の魂 大事な魂
●英文名:記載なし
●バージョン名:記載なし
2005年2月20日、東京・NHKホールで行われた「THE SUN TOUR」最終日のライブ。
|
[79] THE SINGLES EPIC YEARS
●アルバム ●コンピレーション
●2006.7.12 ●Sony Music Direct ●MHCL-836/7
●曲順:37 ●バージョン:(A)
|
●表記:君の魂 大事な魂
●英文名:記載なし
●バージョン名:Short edited version
シングル・バージョン。
|
[86] The Very Best of Motoharu Sano
●アルバム ●コンピレーション
●2010.9.29 ●Sony Music Direct ●MHCL 20114
●曲順:15 ●バージョン:(B)
|
●表記:君の魂 大事な魂
●英文名:記載なし
●バージョン名:Original version
オリジナル・バージョン(アルバム・バージョン)をリマスター。
|
[91] SOUND & VISION 1980-2010
●アルバム ●コンピレーション
●2012.5.16 ●Sony Music Direct ●DYCL 1821-5
●曲順:66(5-2) ●バージョン:(A)
|
●表記:君の魂 大事な魂
●英文名:記載なし
●バージョン名:Short edited version
シングル・バージョン。
|
[115] GREATEST SONGS COLLECTION 1980-2004
●アルバム ●コンピレーション
●2020.10.7 ●Sony Music Direct ●MHCL 30640-2
●曲順:3-9 ●バージョン:(D)
|
●表記:君の魂 大事な魂
●英文名:Sail on
●バージョン名:Alternate version
新たにミックスされた新バージョンで音の感触が異なる。オリジナル(B)及びシングル・バージョン(A)ではカット・アウトとなっているところを手前からフェイド・アウトしてサイズも短くなっている。
|
[160] 月夜を往け |
この曲も『君の魂 大事な魂』と同様、シングルとしてはエピックからリリースされながら(コピー防止仕様)、デイジーミュージックからリリースされたアルバム「THE SUN」に収録された曲。エピックからリリースされた最後のシングルとなった。シンプルでオーソドックスなミドル・テンポのフォーク・ロック・チューン。アコースティック・ギターのストロークから始まる曲調は『だいじょうぶ、と彼女は言った』を思い起こさせる。
「月の光、冷たい風」と歌いだされるこの曲は、アルバムでは冒頭に置かれ、最後の『太陽』と一対になって太陽と月の物語を奏でているが、曲そのものとしても「この命を支えきれるだけの愛を抱きしめていこう」という生への希求を強く印象づける仕上がり。重厚な印象のこのアルバムの中で、このシンプルで軽快な曲がオープニングに置かれたのは興味深い。間奏のフリューゲルホルンが効果的。省みられることは少ないが好きな曲だ。
|
[74] 月夜を往け
●シングル ●オリジナル
●2004.5.19 ●Epic ●ESCL-2507
●曲順:1 ●バージョン:(A)
|
●表記:月夜を往け
●英文名:記載なし
●バージョン名:記載なし
オリジナル・バージョン。
|
[75] THE SUN
●アルバム ●オリジナル
●2004.7.21 ●DaisyMusic ●POCE-9380
●曲順:1 ●バージョン:(B)
|
●表記:月夜を往け
●英文名:Moonlight
●バージョン名:記載なし
オリジナル・バージョンとはミックスが異なっているが聴き分けはかなり難しい。ポイントは「〜明日からはもっと」の後の「フー」というシャウトが聞こえる点。
|
[77] THE SUN LIVE AT NHK HALL
●アルバム ●ライブ
●2005.12.7 ●DaisyMusic ●POCE-3803
●曲順:1 ●バージョン:(C)
|
●表記:月夜を往け
●英文名:記載なし
●バージョン名:記載なし
2005年2月20日、東京・NHKホールで行われた「THE SUN TOUR」最終日のライブ。
|
[79] THE SINGLES EPIC YEARS
●アルバム ●コンピレーション
●2006.7.12 ●Sony Music Direct ●MHCL-836/7
●曲順:38 ●バージョン:(A)
|
●表記:月夜を往け
●英文名:記載なし
●バージョン名:Single mix version
シングル・バージョン。
|
[91] SOUND & VISION 1980-2010
●アルバム ●コンピレーション
●2012.5.16 ●Sony Music Direct ●DYCL 1821-5
●曲順:65(5-1) ●バージョン:(A)
|
●表記:月夜を往け
●英文名:記載なし
●バージョン名:Single mix version
バージョン名のクレジットは「Single mix version」となっているが実際にはアルバム・バージョン。
|
[115] GREATEST SONGS COLLECTION 1980-2004
●アルバム ●コンピレーション
●2020.10.7 ●Sony Music Direct ●MHCL 30640-2
●曲順:3-15 ●バージョン:(B)
|
●表記:月夜を往け
●英文名:Moonlight
●バージョン名:Original version
アルバム・バージョン。「Original version」と書かれてもシングル・バージョンかアルバム・バージョンかよく分からないので明確にクレジットして欲しい。
|