logo 全曲バージョン解説07(61-70)


[61] 虹を追いかけて
抑制的なブラスをフィーチャー、ハネたリズムのメロウなソウルで、「君は冬のエンジェル」と歌いかけるテンダーな曲。アルバムの中で唯一シングル・カットされず、佐野のレパートリーの中でも顧みられることは少ないが、このアルバムの中ではホッと一息つけるチャーミングな存在。発表当初はライブでも何度か演奏されたことがあった。純然たるバラードやスロウ・ソングという訳ではないが、ラヴ・ソングであることは間違いない。

だが、半ば埋もれていたこの曲は2006年のアルバム「The Essential Cafe Bohemia」でリテイクされて「再発見」された。アル・グリーンのマナーでよりソウルフルにリアレンジされHKBによって演奏された新しいテイクは、この曲が本来持っていたロマンチックさをより的確に引き出していて素晴らしい。佐野のボーカル・スタイルを含め、このリテイクの成功が、後のアルバム「月と専制君主」につながって行ったのだと僕は考えている。
[29] Cafe Bohemia
●アルバム ●オリジナル
●1986.12.1 ●Epic ●ESCB-1325
●曲順:8 ●バージョン:(A)
●表記:虹を追いかけて
●英文名:Chasing Rainbow
●バージョン名:記載なし

オリジナル・バージョン。
[81] The Essential Cafe Bohemia
●アルバム ●オリジナル
●2006.12.6 ●Sony Music Direct ●MHCL 971-2
●曲順:8 ●バージョン:(A)
●表記:虹を追いかけて
●英文名:Chasing Rainbow
●バージョン名:記載なし

オリジナル・バージョン。
[81] The Essential Cafe Bohemia
●アルバム ●オリジナル
●2006.12.6 ●Sony Music Direct ●MHCL 971-2
●曲順:17 ●バージョン:(B)
●表記:虹を追いかけて
●英文名:Chasing Rainbow
●バージョン名:2006 middle & mellow groove version

HKBによる新録。アル・グリーンを意識したソウルフルなアレンジ。


[62] インディビジュアリスト
スタイル・カウンシルの「Internationalists」に激似だと物議を醸した曲。軽快なスカのビートに乗せて「このソウルを激しくキックしたい」と歌うこの曲は、「カフェ・ボヘミア」というコンセプトの根幹をなす「個」への眼差しが結実した重要な作品だが、いかんせんスタイル・カウンシルに似すぎ。でもたぶん佐野にそのことを訊いたら「ああ、そうだよ」とこともなげに言いそう。分かってやっている本歌取りみたいなものだろうか。

それもあってこの曲では2000年のアルバム「The 20th Anniversary Edition」に収録されたリテイク・バージョン(「HKB Session」)を聴くべき。よりスピーディでハードなスカにリアレンジされ、この曲の秘めたエネルギーがより自由に解放されている。ライブでもあまりに頻繁に演奏されるので「正直食傷」というファンもいるのは内緒。12インチシングルでリリースされた「Extended Mix」もあるが、まあ、無理して聴くほどではない。
[29] Cafe Bohemia
●アルバム ●オリジナル
●1986.12.1 ●Epic ●ESCB-1325
●曲順:9 ●バージョン:(A)
●表記:インディビジュアリスト
●英文名:Individualists
●バージョン名:記載なし

オリジナル・バージョン。
[31] インディビジュアリスト
●シングル ●リミックス
●1987.11.21 ●Epic ●(12・3H-320)
●曲順:1 ●バージョン:(B)
●表記:インディビジュアリスト
●英文名:Individualists
●バージョン名:Extended Mix

ジョン・ポトカーによるリミックス。サイズを伸ばしたエクステンデッド・バージョン。英文表記はジャケット貼付のステッカーにのみあり。
[31] インディビジュアリスト
●シングル ●リミックス
●1987.11.21 ●Epic ●(12・3H-320)
●曲順:2 ●バージョン:(C)
●表記:インディビジュアリスト
●英文名:Individualists
●バージョン名:Dub Mix

ジョン・ポトカーによるリミックス。英文表記はジャケット貼付のステッカーにのみあり。
[31] インディビジュアリスト
●シングル ●リミックス
●1987.11.21 ●Epic ●(12・3H-320)
●曲順:3 ●バージョン:(D)
●表記:インディビジュアリスト
●英文名:Individualists
●バージョン名:Live

1987年5月28日に渋谷公会堂で行われた「Cafe Bohemia Meeting」でのライブ。ミックスは佐野元春とクレジットされている。
[33] HEARTLAND
●アルバム ●ライブ
●1988.4.21 ●Epic ●ESCB-1311
●曲順:8 ●バージョン:(E)
●表記:インディビジュアリスト
●英文名:Individualists
●バージョン名:記載なし

1987年5月28日に渋谷公会堂で行われた「Cafe Bohemia Meeting」でのライブと見られる。12インチ・シングルのカップリングになったバージョンと音源は同じであるが、ミックスは佐野元春に加え安倍徹がクレジットされており、別バージョンとしておく。
[40] Moto Singles 1980-1989
●アルバム ●コンピレーション
●1990.5.12 ●Epic ●ESCB-1064/5
●曲順:25 ●バージョン:(A)
●表記:Individualists
●英文名:記載なし
●バージョン名:7inch Version

オリジナル・バージョン。バージョン名は「7inch Version」だがこの曲の7インチ・シングルはリリースされていない。
[52] NO DAMAGE II
●アルバム ●コンピレーション
●1992.12.9 ●Epic ●ESCB-1342
●曲順:13 ●バージョン:(F)
●表記:インディビジュアリスト
●英文名:Individualists
●バージョン名:記載なし

ブックレットには「アルバム‘Cafe Bohemia’より収録」と記載されているが、実際にはオリジナル冒頭のシンセのSE部分(約9秒)がカットされている(コロコロさんからの情報)。
[55] THE GOLDEN RING
●アルバム ●ライブ
●1994.11.1 ●Epic ●ESCB-1516/8
●曲順:17 ●バージョン:(G)
●表記:インディビジュアリスト
●英文名:Individualists
●バージョン名:記載なし

1989年10月30日に大阪フェスティバルホールで行われた「ナポレオンフィッシュ・ツアー」でのライブ。
[66] The 20th Anniversary Edition
●アルバム ●コンピレーション
●2000.1.21 ●Epic ●ESCB-2080/1
●曲順:8 ●バージョン:(H)
●表記:インディビジュアリスト
●英文名:記載なし
●バージョン名:H.K.B. session

HKBによるリテイク。原曲をさらにハード・スカ仕様にしたライブ・アレンジが基調。
[67] Club Mix Collection 1984-1999
●アルバム ●リミックス
●2000.10 ●Epic ●E30100002A
●曲順:4 ●バージョン:(B)
●表記:Individualists
●英文名:記載なし
●バージョン名:Extended Version

12インチ・シングルのエクステンデッド・ミックスを収録したもの。
[81] The Essential Cafe Bohemia
●アルバム ●オリジナル
●2006.12.6 ●Sony Music Direct ●MHCL 971-2
●曲順:9 ●バージョン:(A)
●表記:インディビジュアリスト
●英文名:Individualists
●バージョン名:記載なし

オリジナル・バージョン。
[81] The Essential Cafe Bohemia
●アルバム ●オリジナル
●2006.12.6 ●Sony Music Direct ●MHCL 971-2
●曲順:19 ●バージョン:(B)
●表記:インディビジュアリスト
●英文名:Individualists
●バージョン名:Extended Mix

12インチ・シングルのエクステンデッド・ミックス。
[81] The Essential Cafe Bohemia
●アルバム ●オリジナル
●2006.12.6 ●Sony Music Direct ●MHCL 971-2
●曲順:24 ●バージョン:(C)
●表記:インディビジュアリスト
●英文名:Individualists
●バージョン名:Dub Mix

12インチ・シングルのカップリングとしてリリースされたダブ・ミックス。
[91] SOUND & VISION 1980-2010
●アルバム ●コンピレーション
●2012.5.16 ●Sony Music Direct ●DYCL 1821-5
●曲順:24(2-8) ●バージョン:(A)
●表記:インディビジュアリスト
●英文名:記載なし
●バージョン名:記載なし

オリジナル・バージョン。
[125] 2022 LIVE AT SENDAI...
●アルバム ●ライブ
●2022.11.18 ●DaisyMusic
●曲順:8 ●バージョン:(I)
●表記:インディヴィジュアリスト
●英文名:INDIVIDUALISTS
●バージョン名:LIVE フェスティバルホール 2022.5.29

2022年5月29日に大阪・フェスティバルホールで行われた「WHERE ARE YOU NOW」ツアーでのライブ。
[127] SWEET16 30TH ANNIVERSARY
●アルバム ●コンピレーション
●2023.3.29 ●DaisyMusic ●MHCL 2984-90
●曲順:4-4 ●バージョン:(J)
●表記:インディビジュアリスト
●英文名:記載なし
●バージョン名:記載なし

1992年3月23日、神奈川県民ホールで行われた「See Far Miles Tour Part I」でのライブ。
[127] SWEET16 30TH ANNIVERSARY
●アルバム ●コンピレーション
●2023.3.29 ●DaisyMusic ●MHCL 2984-90
●曲順:6-4 ●バージョン:(K)
●表記:インディビジュアリスト
●英文名:記載なし
●バージョン名:記載なし

1993年1月24日、横浜アリーナで行われた「See Far Miles Tour Part II」でのライブ。


[63] 99ブルース
アフロな変則セカンド・ラインに乗ってたたきつけるように歌われるプロテスト・ソング。「99」という数字はいつも本当に欲しいものが手に入らない、最後のひとつだけが足りないということを表している。ライブ「東京マンスリー」でのギター弾き語りのスタイルからはボブ・ディランの影響が窺えるが、アルバム収録にあたってはブラス・セクションも加えた賑々しいアレンジになってしまった。これがベストだったかは正直疑問が残る。

ステージでも頻繁に演奏されており、『インディビジュアリスト』とはワンセットのように扱われることが多い。重要な曲、代表曲であることは間違いないが、「大切なキャッシュカード、クレジットカード/永遠に夢は買えない」など、佐野にしてはステロタイプなイメージに依拠した歌詞も散見される。12インチのリミックス、2004年のHKBによるリテイクとも特に聴くべきところはない。むしろアコースティックでのリテイクが聴きたい。
[29] Cafe Bohemia
●アルバム ●オリジナル
●1986.12.1 ●Epic ●ESCB-1325
●曲順:10 ●バージョン:(A)
●表記:99ブルース
●英文名:99Blues
●バージョン名:記載なし

オリジナル・バージョン。
[30] 99 BLUES
●シングル ●リミックス
●1987.6.3 ●Epic ●(12・3H-290)
●曲順:2 ●バージョン:(B)
●表記:99 BLUES
●英文名:記載なし
●バージョン名:Extended mix

ジョン・ポトカーによるリミックス・ロング・バージョン。
[33] HEARTLAND
●アルバム ●ライブ
●1988.4.21 ●Epic ●ESCB-1311
●曲順:12 ●バージョン:(C)
●表記:99ブルース
●英文名:99Blues
●バージョン名:記載なし

1987年9月15日に横浜スタジアムで行われた、ツアー「Cafe Bohemia Meeting」のファイナル「横浜スタジアムミーティング」からのライブ。
[40] Moto Singles 1980-1989
●アルバム ●コンピレーション
●1990.5.12 ●Epic ●ESCB-1064/5
●曲順:24 ●バージョン:(A)
●表記:99Blues
●英文名:記載なし
●バージョン名:7inch Version

オリジナル・バージョン。バージョン名は「7inch Version」だがこの曲の7インチ・シングルはリリースされていない。
[52] NO DAMAGE II
●アルバム ●コンピレーション
●1992.12.9 ●Epic ●ESCB-1342
●曲順:7 ●バージョン:(D)
●表記:99ブルース
●英文名:99 Blues
●バージョン名:Unplugged Version

1991年3月1日に「木のアトリウム」で行われたテレビ番組「Goodbye Cruel World」(同年4月1日放映)のためのアンプラグド・ライブ演奏を収録したもの。
[55] THE GOLDEN RING
●アルバム ●ライブ
●1994.11.1 ●Epic ●ESCB-1516/8
●曲順:17 ●バージョン:(E)
●表記:99ブルース
●英文名:99Blues
●バージョン名:記載なし

1987年5月27日に渋谷公会堂で行われた「Cafe Bohemia Meeting」でのライブ。
[67] Club Mix Collection 1984-1999
●アルバム ●リミックス
●2000.10 ●Epic ●E30100002A
●曲順:5 ●バージョン:(B)
●表記:99 Blues
●英文名:記載なし
●バージョン名:Extended Mix

12インチ・シングルのエクステンデッド・ミックスを収録したもの。
[74] 月夜を往け
●シングル ●オリジナル
●2004.5.19 ●Epic ●ESCL-2507
●曲順:2 ●バージョン:(F)
●表記:99ブルース
●英文名:記載なし
●バージョン名:H.K.B. Version

HKBによるリテイク。ジャム・セッションに近いスポンテイニアスな長い間奏、各パートのソロなどをフィーチャー。
[81] The Essential Cafe Bohemia
●アルバム ●オリジナル
●2006.12.6 ●Sony Music Direct ●MHCL 971-2
●曲順:10 ●バージョン:(A)
●表記:99ブルース
●英文名:99 Blues
●バージョン名:記載なし

オリジナル・バージョン。
[81] The Essential Cafe Bohemia
●アルバム ●オリジナル
●2006.12.6 ●Sony Music Direct ●MHCL 971-2
●曲順:20 ●バージョン:(B)
●表記:99ブルース
●英文名:99 Blues
●バージョン名:Extended Mix

12インチ・シングルのエクステンデッド・ミックス。
[86] The Very Best of Motoharu Sano
●アルバム ●コンピレーション
●2010.9.29 ●Sony Music Direct ●MHCL 20114
●曲順:7 ●バージョン:(A)
●表記:99ブルース
●英文名:記載なし
●バージョン名:Original version

オリジナル・バージョンをリマスター。
[89] All Flowers In Time
●アルバム ●ライブ
●2011.12.21 ●DaisyMusic ●(No Number)
●曲順:6 ●バージョン:(G)
●表記:99ブルース
●英文名:記載なし
●バージョン名:記載なし

2011年6月19日東京国際フォーラムでのライブ。
[91] SOUND & VISION 1980-2010
●アルバム ●コンピレーション
●2012.5.16 ●Sony Music Direct ●DYCL 1821-5
●曲順:25(2-9) ●バージョン:(A)
●表記:99ブルース
●英文名:記載なし
●バージョン名:記載なし

オリジナル・バージョン。
[127] SWEET16 30TH ANNIVERSARY
●アルバム ●コンピレーション
●2023.3.29 ●DaisyMusic ●MHCL 2984-90
●曲順:3-4 ●バージョン:(H)
●表記:99ブルース
●英文名:記載なし
●バージョン名:記載なし

1992年3月23日、神奈川県民ホールで行われた「See Far Miles Tour Part I」でのライブ。


[64] 警告どおり 計画どおり
原子力発電所の安全性、あるいは原子力行政とでもいったものに強い異議申し立てをした曲。ハートランドではなくREDS(大平太一らのスリーピース・バンド)とバービーボーイズのいまみちともたかのシャープな演奏によるギター・オリエンテッドなロックンロール。メディアがアナログからCDに移行しつつあった時期のリリースで、CDシングルとともに7インチのピクチャー・ディスクで発売された。オリジナル・アルバム未収録の作品。

単に原発は危険だと指弾するよりは、その危険性を認識しながらもそれを飲み込んで回転して行く僕たちの社会そのものの怖さ、そこに否応なく巻き込まれる僕たち自身の責任を問うているようにも思われる。86年に起こったチェルノブイリ原子力発電所の事故をきっかけとする一連の反原発の動きに連なるもので、歌詞にもその名前が登場する。FM放送の番組で放送を拒否されるというできごともあったような。真の意味で政治的な作品だ。
[34] 警告どおり 計画どおり
●シングル ●オリジナル
●1988.8.18 ●Epic ●(10・5H-3046)
●曲順:1 ●バージョン:(A)
●表記:警告どおり 計画どおり
●英文名:記載なし
●バージョン名:記載なし

オリジナル・バージョン。
[40] Moto Singles 1980-1989
●アルバム ●コンピレーション
●1990.5.12 ●Epic ●ESCB-1064/5
●曲順:26 ●バージョン:(A)
●表記:警告どおり 計画どおり
●英文名:記載なし
●バージョン名:記載なし

オリジナル・バージョン。
[79] THE SINGLES EPIC YEARS
●アルバム ●コンピレーション
●2006.7.12 ●Sony Music Direct ●MHCL-836/7
●曲順:19 ●バージョン:(A)
●表記:警告どおり 計画どおり
●英文名:記載なし
●バージョン名:Original single version

オリジナル・バージョン。


[65] 風の中の友達
おそらく「失われた東京セッション」でのレコーディングと思われる作品。チェンバロを思わせるようなシンセのイントロが印象的なミドル・テンポのバラッドで、遠く離れた友達に語りかけるという佐野には珍しいスタイルの曲。演奏はハートランド。素直なメロディで淡々と進行するが、コード進行には佐野らしいテンションも含まれていて曲のアクセントになっている。フリップ・サイドならではのコンパクトで自己完結した魅力がある。

オリジナル・アルバムに収録されていないため認知度は低いが、2000年のコンピレーション・アルバム「GRASS」には中間部分をカットしたショート・バージョンで収録された。ミックスも違うということになっているがよく分からない。記憶が定かではないが、確か「ピーシズ・ツアー」では、リリースに先行して『フレンズ』という仮タイトルで演奏されていたのではなかったか。リアレンジして今の声で聴きたい曲のひとつかもしれない。
[34] 警告どおり 計画どおり
●シングル ●オリジナル
●1988.8.18 ●Epic ●(10・5H-3046)
●曲順:2 ●バージョン:(A)
●表記:風の中の友達
●英文名:記載なし
●バージョン名:記載なし

オリジナル・バージョン。
[40] Moto Singles 1980-1989
●アルバム ●コンピレーション
●1990.5.12 ●Epic ●ESCB-1064/5
●曲順:27 ●バージョン:(A)
●表記:風の中の友達
●英文名:記載なし
●バージョン名:記載なし

オリジナル・バージョン。
[68] GRASS
●アルバム ●コンピレーション
●2000.11.22 ●Epic ●ESCB-2190
●曲順:8 ●バージョン:(B)
●表記:風の中の友達
●英文名:Friend
●バージョン名:'00 mix and edited version

オリジナル・バージョンを渡辺省二郎がリミックスした上、2コーラスめをカットしたショート・バージョン。ミックス自体にはオリジナルと際立った違いはないように思われる。


[66] 約束の橋
アルバム「ナポレオンフィッシュと泳ぐ日」からの先行シングルとしてリリースされた作品。抽象的、象徴的でありながら強い喚起力を伴う歌詞が素晴らしい。日本語の語感に立脚しながらそれをロンドン・レコーディングの鋭角的なサウンドに強引にフィットさせる佐野のアーティストとしての力量が遺憾なく発揮された。決して架かることのない橋を「架ける」という決意。それはいつか僕たちがそのほとりにたたずんでいた川だ。

テレビドラマの主題歌に採用されたため3年半後にボーカル・トラックをリテイクしミックスも変えて再発、これがヒットしたことからその後のコンピレーション・アルバムにはリミックスされたバージョンが収録されることとなったが、僕自身はオリジナルの潔いミックスの方がこの曲の「心持ち」をより的確に表現していると思っている。佐野の最大のヒット曲であるが、この曲を価値を語るときにそのようなおまけは不要である。
[35] 約束の橋
●シングル ●オリジナル
●1989.4.21 ●Epic ●10・8H-3107
●曲順:1 ●バージョン:(A)
●表記:約束の橋
●英文名:記載なし
●バージョン名:記載なし

オリジナル・バージョン。
[36] ナポレオンフィッシュと泳ぐ日
●アルバム ●オリジナル
●1989.6.1 ●Epic ●ESCB-1326
●曲順:8 ●バージョン:(B)
●表記:約束の橋
●英文名:記載なし
●バージョン名:記載なし

オリジナル・バージョンに演奏前のカウントを追加したバージョン。
[40] Moto Singles 1980-1989
●アルバム ●コンピレーション
●1990.5.12 ●Epic ●ESCB-1064/5
●曲順:28 ●バージョン:(A)
●表記:約束の橋
●英文名:記載なし
●バージョン名:記載なし

オリジナル・バージョン。
[50] 約束の橋
●シングル ●オリジナル
●1992.10.28 ●Epic ●ESDB 3339
●曲順:1 ●バージョン:(C)
●表記:約束の橋
●英文名:記載なし
●バージョン名:記載なし

シングルの再リリースにあたってボーカル・トラックを新たに録音、オリジナル・バージョンと差し替え、リミックスを行った新バージョン。リミックスは坂元達也。
[50] 約束の橋
●シングル ●オリジナル
●1992.10.28 ●Epic ●ESDB 3339
●曲順:2 ●バージョン:(D)
●表記:約束の橋
●英文名:記載なし
●バージョン名:オリジナル・カラオケ

新シングル・バージョンのボーカル・トラックをカットしたオリジナル・カラオケ。
[52] NO DAMAGE II
●アルバム ●コンピレーション
●1992.12.9 ●Epic ●ESCB-1342
●曲順:3 ●バージョン:(C)
●表記:約束の橋
●英文名:記載なし
●バージョン名:記載なし

記載はないが新シングル・バージョンである。
[55] THE GOLDEN RING
●アルバム ●ライブ
●1994.11.1 ●Epic ●ESCB-1516/8
●曲順:32 ●バージョン:(E)
●表記:約束の橋
●英文名:The Bridge
●バージョン名:記載なし

1993年1月16日に大阪城ホールで行われた「See Far Miles Tour Part II」でのライブ。
[66] The 20th Anniversary Edition
●アルバム ●コンピレーション
●2000.1.21 ●Epic ●ESCB-2080/1
●曲順:14 ●バージョン:(C)
●表記:約束の橋
●英文名:記載なし
●バージョン名:No Damage II version

新シングル・バージョン。
[70] THE LEGEND
●アルバム ●コンピレーション
●2003.1.1 ●Epic ●ESCL-2363
●曲順:16 ●バージョン:(C)
●表記:約束の橋
●英文名:記載なし
●バージョン名:7'シングルバージョン

新シングル・バージョン。このバージョンではアナログ・シングルはリリースされておらず、逆にオリジナル・バージョンはアナログの7インチ・シングルがリリースされているので、この「7'シングルバージョン」というバージョン名は正確でなく誤解を招く。
[79] THE SINGLES EPIC YEARS
●アルバム ●コンピレーション
●2006.7.12 ●Sony Music Direct ●MHCL-836/7
●曲順:21 ●バージョン:(C)
●表記:約束の橋
●英文名:記載なし
●バージョン名:Additional recorded version

新シングル・バージョン。
[80] LIVE AT 東京国際フォーラム
●アルバム ●ライブ
●2006.11.22 ●DaisyMusic ●POCX-9381
●曲順:5 ●バージョン:(F)
●表記:約束の橋
●英文名:記載なし
●バージョン名:記載なし

2006年4月2日に東京国際フォーラムで行われた「星の下 路の上」ツアー最終日のライブ。
[85] ナポレオンフィッシュと泳ぐ日
   限定編集版
●アルバム ●コンピレーション
●2008.6.4 ●Sony Music Direct ●MHCL 1325-6
●曲順:8 ●バージョン:(B)
●表記:約束の橋
●英文名:記載なし
●バージョン名:記載なし

オリジナル・バージョンに演奏前のカウントを追加したアルバム・バージョン。
[86] The Very Best of Motoharu Sano
●アルバム ●コンピレーション
●2010.9.29 ●Sony Music Direct ●MHCL 20114
●曲順:9 ●バージョン:(C)
●表記:約束の橋
●英文名:記載なし
●バージョン名:Single version

1992年にシングルとして再リリースされたときのバージョン(新シングル・バージョン)をリマスター。
[92] Early days of MOTOHARU SANO
●アルバム ●コンピレーション
●2010.12.16 ●Sony Music Direct ●DQCL 2056
●曲順:12 ●バージョン:(C)
●表記:約束の橋
●英文名:記載なし
●バージョン名:Original version

1992年にシングルとして再リリースされたときのバージョン(新シングル・バージョン)。
[89] All Flowers In Time
●アルバム ●ライブ
●2011.12.21 ●DaisyMusic ●(No Number)
●曲順:9 ●バージョン:(G)
●表記:約束の橋
●英文名:記載なし
●バージョン名:記載なし

2011年3月6日大阪城ホールでのライブ。
[91] SOUND & VISION 1980-2010
●アルバム ●コンピレーション
●2012.5.16 ●Sony Music Direct ●DYCL 1821-5
●曲順:30(2-14) ●バージョン:(A)
●表記:約束の橋
●英文名:記載なし
●バージョン名:Original 7inch single version

1989年リリースのシングルに収録されたオリジナル・バージョン。
[106] 35周年アニバーサリー・ツアー・ファイナル
●アルバム ●ライブ
●2016.12.21 ●DaisyMusic ●POCX-29002
●曲順:9 ●バージョン:(H)
●表記:約束の橋
●英文名:記載なし
●バージョン名:記載なし

2016年3月26日、東京国際フォーラムでのライブ。
[107] LIVE AT 東京国際フォーラム
●アルバム ●ライブ
●2017.5.31 ●DaisyMusic ●POCE-9391/2
●曲順:15(2-5) ●バージョン:(H)
●表記:約束の橋
●英文名:記載なし
●バージョン名:記載なし

2016年3月26日、東京国際フォーラムでのライブ。
[115] GREATEST SONGS COLLECTION 1980-2004
●アルバム ●コンピレーション
●2020.10.7 ●Sony Music Direct ●MHCL 30640-2
●曲順:2-12 ●バージョン:(C)
●表記:約束の橋
●英文名:The Bridge
●バージョン名:Additional recorded version

新シングル・バージョン。
[127] SWEET16 30TH ANNIVERSARY
●アルバム ●コンピレーション
●2023.3.29 ●DaisyMusic ●MHCL 2984-90
●曲順:4-6 ●バージョン:(I)
●表記:約束の橋
●英文名:記載なし
●バージョン名:記載なし

1992年3月23日、神奈川県民ホールで行われた「See Far Miles Tour Part I」でのライブ。
[127] SWEET16 30TH ANNIVERSARY
●アルバム ●コンピレーション
●2023.3.29 ●DaisyMusic ●MHCL 2984-90
●曲順:6-1 ●バージョン:(J)
●表記:約束の橋
●英文名:記載なし
●バージョン名:記載なし

1993年1月24日、横浜アリーナで行われた「See Far Miles Tour Part II」でのライブ。
[128] 今、何処 東京国際フォーラム 2023
●アルバム ●ライブ
●2024.3.6 ●DaisyMusic ●DMA-042/043
●曲順:21(2-9) ●バージョン:(K)
●表記:約束の橋
●英文名:記載なし
●バージョン名:LIVE

2023年9月3日、東京国際フォーラムでのライブ。


[67] 君が訪れる日
シングル「約束の橋」のカップリングとしてリリースされた小品。半音階を効果的に使った幻想的でアコースティックな雰囲気のミドル・バラード。間奏には逆回しらしい音も挿入されて、ビートルズ中期のジョン・レノン作品を彷彿させるサイケデリックな意匠も感じさせる。佐野がビートルズに深く敬愛していることは間違いないが、彼自身の作品でビートルズに明快なオマージュを捧げることは少なく、この曲はその貴重なサンプルだ。

そう考えれば2000年のコンピレーション「GRASS」に収められたのも納得が行く。ここでは渡辺省二郎のダイナミックな再ミックスが冴えるとともに、曲構成そのものも大胆に編集されているが、呉エイジさんから指摘されるまで気がつかなかった。ステージで演奏されることもほぼなく、アルバム中心に聴いていると網の目からこぼれ落ちて行く曲。フリップサイドとしてのチャームを備えた愛すべきコレクターズ・アイテムの一つだろう。
[35] 約束の橋
●シングル ●オリジナル
●1989.4.21 ●Epic ●10・8H-3107
●曲順:2 ●バージョン:(A)
●表記:君が訪れる日
●英文名:記載なし
●バージョン名:記載なし

オリジナル・バージョン。
[40] Moto Singles 1980-1989
●アルバム ●コンピレーション
●1990.5.12 ●Epic ●ESCB-1064/5
●曲順:29 ●バージョン:(A)
●表記:君が訪れる日
●英文名:記載なし
●バージョン名:記載なし

オリジナル・バージョン。
[68] GRASS
●アルバム ●コンピレーション
●2000.11.22 ●Epic ●ESCB-2190
●曲順:2 ●バージョン:(B)
●表記:君が訪れる日
●英文名:The Day
●バージョン名:'00 mix version

オリジナル・バージョンを渡辺省二郎がリミックスしたバージョン。ドラムが強調されたダイナミックなミックスになっている他、間奏後のリフレインが「どこにいても〜」から入るなど曲構成が異なっておりエンディングもカットアウト。


[68] ナポレオンフィッシュと泳ぐ日
力強いスネアの四つ打ちから始まるアルバムのオープニング。ブラスをフィーチャーした歯切れのいいポップ・ロックであるが、この曲の真価はやはりその歌詞にあると言わなければならないだろう。アルバムのタイトル・チューンであるが「ナポレオン・フィッシュ」は歌詞には出てこない。ほとんど意味不明の歌詞、「奇妙なジェスチャーに招待されてる孤独なペリカン」とは? 非常に抽象的で難解なフレーズがたたきつけられる。

これは現代詩の世界。だが、それを歌詞として半ば強引にビートに寄り添わせる佐野の仕事は詩人であるよりはロックンローラーのもの。ポエトリー・リーディングと言うよりラップに近い速射砲のようなブリッジ部分で佐野は自ら「言葉の弱さに燃えつき そして君は唄うだろう」と歌う。それは言葉とビートのせめぎ合いにおける佐野の居場所を示しているのかもしれない。何度かリテイクされているがオリジナルが最強だろう。
[36] ナポレオンフィッシュと泳ぐ日
●アルバム ●オリジナル
●1989.6.1 ●Epic ●ESCB-1326
●曲順:1 ●バージョン:(A)
●表記:ナポレオンフィッシュと泳ぐ日
●英文名:記載なし
●バージョン名:記載なし

オリジナル・バージョン。
[37] ナポレオンフィッシュと泳ぐ日
●シングル ●オリジナル
●1989.8.21 ●Epic ●12・8H-3134
●曲順:1 ●バージョン:(A)
●表記:ナポレオンフィッシュと泳ぐ日
●英文名:記載なし
●バージョン名:記載なし

オリジナル・バージョン。
[40] Moto Singles 1980-1989
●アルバム ●コンピレーション
●1990.5.12 ●Epic ●ESCB-1064/5
●曲順:30 ●バージョン:(A)
●表記:ナポレオンフィッシュと泳ぐ日
●英文名:記載なし
●バージョン名:記載なし

オリジナル・バージョン。
[47] また明日…
●シングル ●オリジナル
●1992.1.22 ●Epic ●ESCB 1276
●曲順:2 ●バージョン:(B)
●表記:ナポレオンフィッシュと泳ぐ日
●英文名:記載なし
●バージョン名:Studio Live Mix

1991年3月1日に「木のアトリウム」で行われたテレビ番組「Goodbye Cruel World」(同年4月1日放映)のためのアンプラグド・ライブ演奏を収録したもの。
[52] NO DAMAGE II
●アルバム ●コンピレーション
●1992.12.9 ●Epic ●ESCB-1342
●曲順:12 ●バージョン:(A)
●表記:ナポレオンフィッシュと泳ぐ日
●英文名:記載なし
●バージョン名:記載なし

ブックレットには「アルバム‘ナポレオンフィッシュと泳ぐ日’より収録」と記載されており、オリジナル・バージョンと思われる。
[55] THE GOLDEN RING
●アルバム ●ライブ
●1994.11.1 ●Epic ●ESCB-1516/8
●曲順:20 ●バージョン:(C)
●表記:ナポレオンフィッシュと泳ぐ日
●英文名:Napoleon Fish Day
●バージョン名:記載なし

1989年10月31日に大阪フェスティバルホールで行われた「ナポレオンフィッシュ・ツアー」でのライブ。
[72] 君の魂 大事な魂
●シングル ●オリジナル
●2003.12.17 ●Epic ●ESCL 2334
●曲順:2 ●バージョン:(D)
●表記:ナポレオンフィッシュと泳ぐ日
●英文名:記載なし
●バージョン名:H.K.B. Version

HKBによるリテイク。ジャム・セッションに近いスポンテイニアスな演奏でサイズも長い。
[79] THE SINGLES EPIC YEARS
●アルバム ●コンピレーション
●2006.7.12 ●Sony Music Direct ●MHCL-836/7
●曲順:20 ●バージョン:(A)
●表記:ナポレオンフィッシュと泳ぐ日
●英文名:記載なし
●バージョン名:Original single version

オリジナル・バージョン。
[80] LIVE AT 東京国際フォーラム
●アルバム ●ライブ
●2006.11.22 ●DaisyMusic ●POCX-9381
●曲順:2 ●バージョン:(E)
●表記:ナポレオンフィッシュと泳ぐ日
●英文名:記載なし
●バージョン名:記載なし

2006年4月2日に東京国際フォーラムで行われた「星の下 路の上」ツアー最終日のライブ。
[85] ナポレオンフィッシュと泳ぐ日
   限定編集版
●アルバム ●コンピレーション
●2008.6.4 ●Sony Music Direct ●MHCL 1325-6
●曲順:1 ●バージョン:(A)
●表記:ナポレオンフィッシュと泳ぐ日
●英文名:記載なし
●バージョン名:記載なし

オリジナル・バージョン。
[85] ナポレオンフィッシュと泳ぐ日
   限定編集版
●アルバム ●コンピレーション
●2008.6.4 ●Sony Music Direct ●MHCL 1325-6
●曲順:19 ●バージョン:(B)
●表記:ナポレオンフィッシュと泳ぐ日
●英文名:記載なし
●バージョン名:Studio live mix

1991年3月1日に「木のアトリウム」で行われたテレビ番組「Goodbye Cruel World」(同年4月1日放映)のためのアンプラグド・ライブ演奏を収録したもの。
[89] All Flowers In Time
●アルバム ●ライブ
●2011.12.21 ●DaisyMusic ●(No Number)
●曲順:2 ●バージョン:(F)
●表記:ナポレオンフィッシュと泳ぐ日
●英文名:記載なし
●バージョン名:記載なし

2011年6月19日東京国際フォーラムでのライブ。
[91] SOUND & VISION 1980-2010
●アルバム ●コンピレーション
●2012.5.16 ●Sony Music Direct ●DYCL 1821-5
●曲順:28(2-12) ●バージョン:(A)
●表記:ナポレオンフィッシュと泳ぐ日
●英文名:記載なし
●バージョン名:Original single version

オリジナル・バージョン。「Original single version」とあるものの、この曲に関してはシングルはオリジナル・バージョンをそのままリリースしたという認識だが…。
[111] 自由の岸辺
●アルバム ●コンピレーション
●2018.5.23 ●DaisyMusic ●POCE-9395
●曲順:7 ●バージョン:(G)
●表記:ナポレオンフィッシュと泳ぐ日
●英文名:A Napoleon Fish Day
●バージョン名:記載なし

シングル『君の魂 大事な魂』のカップリングとして発表された新録バージョン(D)に若干の追加録音を行い、リミックス、編集したもの。
[115] GREATEST SONGS COLLECTION 1980-2004
●アルバム ●コンピレーション
●2020.10.7 ●Sony Music Direct ●MHCL 30640-2
●曲順:2-8 ●バージョン:(A)
●表記:ナポレオンフィッシュと泳ぐ日
●英文名:Napoleon Fish Day
●バージョン名:Original version

オリジナル・バージョン。
[127] SWEET16 30TH ANNIVERSARY
●アルバム ●コンピレーション
●2023.3.29 ●DaisyMusic ●MHCL 2984-90
●曲順:3-9 ●バージョン:(H)
●表記:ナポレオンフィッシュと泳ぐ日
●英文名:記載なし
●バージョン名:記載なし

1992年3月23日、神奈川県民ホールで行われた「See Far Miles Tour Part I」でのライブ。


[69] 陽気にいこうぜ
アルバムの中では最もシンプルで最も直接的なロックンロール・ナンバー。前の曲が終わってすぐ、歯切れのよいドラムのフィルから始まるこの曲は、ややもすれば難解でヘヴィに流れがちなアルバム全体の雰囲気の中で貴重なチャームとして機能している。歌詞はフランスの作家ボリス・ヴィアンに捧げられたもので、歌詞中の「俺はくたばりはしない」というフレーズはヴィアンの詩集「ぼくはくたばりたくない」から取られたものだろう。楽天的なトーンの曲で、声を張り上げてシャウトする佐野のボーカルが聴ける。

取っつきやすい曲の割りにライブなどでは冷遇されており、演奏されることはほとんどない。「NO DAMAGE II」に収録された他はライブ盤、コンピレーションなどにも収められていない。最初にこのアルバムを聴いたときから僕にとってはこの曲がフェイバリットであるが、なぜかあまり語られることのない作品だ。作家として「日々の泡」などの名作を残す傍らジャズ批評家、ミュージシャン、作曲家としても活躍し、39歳で夭逝したヴィアン。僕は「命は短い恋をしよう」と唄う佐野からボリス・ヴィアンを学んだ。
[36] ナポレオンフィッシュと泳ぐ日
●アルバム ●オリジナル
●1989.6.1 ●Epic ●ESCB-1326
●曲順:2 ●バージョン:(A)
●表記:陽気にいこうぜ
●英文名:記載なし
●バージョン名:記載なし

オリジナル・バージョン。
[52] NO DAMAGE II
●アルバム ●コンピレーション
●1992.12.9 ●Epic ●ESCB-1342
●曲順:16 ●バージョン:(B)
●表記:陽気にいこうぜ
●英文名:記載なし
●バージョン名:Short Edited Version

オリジナル・バージョンの中間部を編集したショート・バージョン。
[85] ナポレオンフィッシュと泳ぐ日
   限定編集版
●アルバム ●コンピレーション
●2008.6.4 ●Sony Music Direct ●MHCL 1325-6
●曲順:2 ●バージョン:(A)
●表記:陽気にいこうぜ
●英文名:記載なし
●バージョン名:記載なし

オリジナル・バージョン。


[70] 雨の日のバタフライ
テンポ的には早めのポップ・チューンだが曲調はメロウでサビまでをマイナー調で引っ張るためアルバムの流れとしてはここでややスロウ・ダウンする印象の曲。サビでメジャー展開し、最終的には佐野の得意な「シャララ」につながって行くが、全体としては影のあるイメージ。歌詞は「良心の囚人」について歌われたものとされており、アムネスティの活動にシンパシーを示していた佐野の政治的なステートメントと見ることもできる。

とはいえそれがあからさまに党派的な言葉で語られず、象徴的、比喩的なフレーズで聴き手の中にイメージを喚起して行く手法は佐野ならではのものであり、それこそがむしろ真の意味で政治的だと言うことができよう。雨に濡れた蝶、眠り続けている闇、「いつか新しい日が訪れる」というイメージの紡ぎ方は秀逸。絶望的な現実認識を踏まえながらも楽観的に「シャララ」と歌ってみせる佐野の意志の力に僕たちは耳を傾けなければ。
[36] ナポレオンフィッシュと泳ぐ日
●アルバム ●オリジナル
●1989.6.1 ●Epic ●ESCB-1326
●曲順:3 ●バージョン:(A)
●表記:雨の日のバタフライ
●英文名:記載なし
●バージョン名:記載なし

オリジナル・バージョン。
[30] シティチャイルド
●シングル ●オリジナル
●1987.10.8 ●Epic ●ESDB 3001
●曲順:2 ●バージョン:(A)
●表記:雨の日のバタフライ
●英文名:記載なし
●バージョン名:記載なし

オリジナル・バージョン。
[85] ナポレオンフィッシュと泳ぐ日
   限定編集版
●アルバム ●コンピレーション
●2008.6.4 ●Sony Music Direct ●MHCL 1325-6
●曲順:3 ●バージョン:(A)
●表記:雨の日のバタフライ
●英文名:記載なし
●バージョン名:記載なし

オリジナル・バージョン。



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