ALL FLOWERS IN TIME
「30th Anniversary Tour」のPart 3として佐野は「ALL FLOWERS IN TIME」と題した全国の大ホール・ツアーを敢行。2011年1月から2月にかけ、福岡、広島、仙台、札幌、名古屋、新潟で公演したあと、3月には大阪城ホールと東京国際フォーラムでファイナルが行われることになっていた。
3月6日には大阪城ホールで多彩なゲストを迎えてメモリアル・ライブを成功させ、いよいよ3月12日・13日の国際フォーラムで千秋楽を迎えるという前日の3月11日に東日本大震災が起こった。
震災の日、僕は大手町の職場から世田谷の自宅まで歩いて帰りながら、「明日のライブはあるかなあ」と呑気に考えていたが、当然ライブはキャンセルとなり、後日、6月18日・19日に振替公演が行われることが決まった。
佐野の誕生日に合わせてファイナルが予定されていた30周年記念ツアーは、未曽有の災害で変更を余儀なくされ、運営としても大変な苦労を強いられたに違いないが、それだけに佐野にとってもリスナーにとっても忘れることのできない重要な「結び目」となったはずだ。
このツアーではHKBがバッキングを担当、古田たかし(ドラム)、井上富雄(ベース)、Dr.kyOn(キーボード)、山本拓夫(サックス)に加え、ギターは佐橋佳幸(大阪、東京のみ参加)に代わってハートランドのメンバーだった長田進(ギター)が担当、トランペットの佐々木史郎、パーカッションの大井洋輔がメンバーに加わった。
大阪公演でのゲストは伊藤銀次、片寄明人、スガシカオ、杉真理、堂島孝平、深沼元昭、藤井一彦、山口洋、山下久美子、ラブサイケデリコ、東京スカパラダイスオーケストラ(NARGO、北原雅彦、GAMO、谷中敦)。
僕は東京国際フォーラムに2日間通った。メディアとしては大阪でのゲストとのパフォーマンスと、東京公演の全容を記録した映像作品がリリースされている他、東京でのステージを中心に15曲(2曲のみ大阪)を収録したライブ・アルバムが配信のみでリリースされている。
【音 源】
このツアーからは、大阪公演から2曲、東京公演から13曲を収録したライブ・アルバム「THE LIVE - ALL FLOWERS IN TIME - 30th Anniversary Tour Final」が2011年12月に配信でのみリリースされている。
大阪でのパフォーマンスが収録された『君を連れてゆく』はヒートウェイヴの山口洋と、『約束の橋』は伊藤銀次、深沼元昭、藤井一彦、山口洋、スカパラホーンズとの共演である。
【映 像】
2011年12月に「30th Anniversary Tour」の各公演の様子を収録したビデオ作品「ALL FLOWERS IN TIME」がリリースされている。
このツアーからは大阪城ホールのステージから21曲をDISC THREEに収めたほか、DISC FOUR、FIVEの2枚に分けて6月19日の東京国際フォーラムでのライブ25曲をノーカット収録している。ゲストとの共演を収録するために、曲の重複は承知で大阪での演奏をDVD1枚分パッケージしたものだろう。
『THEM CHANGES』と『SPIDER CODE』はライブの第一部、第二部のオープニングに演奏されるインストルメンタル。
【ライブ・レビュー】
東京公演として東京国際フォーラムで当初予定していた3月12日・13日が東日本大震災の直後となったためいったんキャンセルされ、6月18日・19日に振替公演として実施された。2日とも見に行って書いたレビューである。
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