Plug & Play '02 新しいアルバムのレコーディングが断続的に行われる中、佐野元春は2002年9月から10月にかけてファンクラブ・メンバー限定の小規模なライブハウス・ツアーを敢行。「ファンとのコミュニケーションを親密に取りたい」という理由で異例のクローズド・サークルでのライブとなった。 9月20日の名古屋クラブダイヤモンドホールを皮切りに、大阪なんばHatch、ZEPP東京でそれぞれ2公演、千秋楽は10月14日の横浜赤レンガホールと、4か所6公演の小規模なサーキット。 ツアー・メンバーは古田たかし(ドラム)、井上富雄(ベース)、佐橋佳幸(ギター)、KYON(キーボード)のホーボー・キング・バンドに加え、「Rock and Soul Review」に続いて山本拓夫がサックス担当として同行した。この時点では山本は「The Hobo King Band with their friends」の「friend」として紹介され、まだバンド・メンバーとしてはアナウンスされていない。 このライブに関してはシングルCDがリリースされている他、映像作品としてDVDも発売されている。ファンクラブ限定という形だったため、メディアでそれ以外のファンにもオープンにしたということなのかもしれない。 僕は7年に及んだドイツ勤務からこの年の4月に帰国、10月10日のZEPP東京が帰国後初めての佐野のライブとなった。佐野はアコースティック・ギターを抱えるシーンが多く、全体にアンプラグドを意識した落ち着いたライブだった記憶がある。声の問題を意識してか、敢えて声を張らず話し声に近い低いトーンで歌った。 【音 源】 このツアーからは2003年2月にシングルCDという形で、ZEPP東京でのパフォーマンスが2曲だけではあるが発売されている。「TONIGHT」は久しくライブで演奏されることがなかったが、このツアーで大胆にアレンジを変えてスロー・ファンクで披露され好評を博した。その記録のためという意味もあるのかもしれない。シングルはエピックからではなく自主レーベルであるGO4レーベルからウェブ・サイトでの通販限定で頒布された。
【映 像】 ビデオ作品「PLUG & PLAY '02」が2003年3月にリリースされている。「東京でのパフォーマンスを中心に収録」とされているが正確な収録日は不明。ここでは便宜上10月10・11日のZEPP東京としておくが、他会場の映像も含まれている可能性がある。
【ライブ・レビュー】 このツアーに関してはサイト内で「佐野元春 ACT2002」という特集を実施、その中で大阪、東京、横浜のライブ・レポートを掲載している。大阪はqawauchiさん、横浜はEsmeさんに原稿を提供してもらい、東京は僕が書いた。このサイトで初めて書いたライブ・レポートになった。
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