logo THE COMPLETE ALBUM COLLECTION ANNEX


2021年6月16日、「THE COMPLETE ALBUM COLLECTION」と題して、佐野元春がエピックに残した12枚のオリジナル・アルバムを初め、ライブ・アルバム、コンピレーション・アルバムなど実に25組29枚のCDをパッケージしたボックス・セットがリリースされた。

これにより佐野のこの時期の音源はアルバムをベースに見ればほぼコンプリートされたが、シングル盤の音源が顧みられず残された他、このボックスに収められなかったレーベルを離れた後のコンピレーションに収められたボーナス・トラック、さらには12インチ・シングルなどに収められたダンス・リミックスなども未収録となってしまった。

ここではボックス・セットに収められなかった音源を「THE COMPLETE ALBUM COLLECTION ANNEX」としてCD3枚分に振り分け、こんなCDが「別冊」としておまけで付いてたら完璧だったのになあという意地の悪い試みをやってみることにした。

1枚はレア・トラックス。シングルのカップリングや今回のボックスに収められなかったコンピレーションのボーナス・トラックなど15曲を収録している。『虹を追いかけて』はオリジナル・バージョンがアルバム「Café Bohemia」に収録されているが、新録の別バージョンなので入れておいた。ブルーベルズ関係の音源も既に佐野の作品と明かされているので入れといていいだろうと判断した。

あとダンス・リミックス音源をCD2枚に振り分けた。80年代に12インチ・シングルでリリースしたものに加え、なぜか今回ボックスに収められなかった「Dance Expression of THE CIRCLE」の収録曲(5曲)、90年代のシングルのカップリングなどを収録。

ビートルズのアルバムがCD化されたときに「PAST MASTERS」が編集され、オリジナル・アルバムに収録されていない曲がまとめて効率よく聴けるようになったように、パブリック・ドメインとまでは言わないものの、佐野の作品へのアクセスはひとつの文化社会的な資産として容易な形で保障されるべきと思っていて、そのためにはこんな遊びもいいだろうと思う訳である。

(2021.6.28)


THE COMPLETE ALBUM COLLECTION ANNEX 1 - Rare Tracks
【track#01】
マンハッタンブリッヂにたたずんで
■ アルバム「NIAGARA TRIANGLE VOL.2」収録
杉真理とともに参加した大瀧詠一プロデュースのオムニバス・アルバム「NIAGARA TRIANGLE VOL.2」(1982年)に収録されていたもの。古くからのファンの間ではポピュラーな曲でシングルのフリップ・サイドにもなっているが、意外なことに今回のボックスに収められたアルバムにはどれにも入ってない。
【track#02】
Bye Bye C-Boy
■ アルバム「NIAGARA TRIANGLE VOL.2」収録
これも『マンハッタンブリッヂにたたずんで』と同様、1982年のオムニバス・アルバム「NIAGARA TRIANGLE VOL.2」に収録されている曲。佐野のアマチュア時代の代表曲だが他のコンピレーションには収録されず、このオムニバスでしか聴けない曲である。
【track#03】
WONDERLAND
■ シングル「Sugartime」収録
これはおそらく意図的にレア・トラックス扱いされている可能性のある曲で、シングル「Sugartime」のフリップ・サイド。ソニーの携帯型カセット・プレーヤー「WALKMAN」のCMソングとなった楽曲。2002年リリースの「SOMEDAY Collector's Edition」(アルバム「SOMEDAY」の発売20周年スペシャル・パッケージ)にモノラルで収録されたが、オリジナルのステレオ・バージョンはCD化されていない。
【track#04】
Home Planet―地球こそ私の家
■ シングル「Home Planet―地球こそ私の家」収録
1990年に渡辺美里とのデュエット・シングルとしてシングル・リリースされ、2002年リリースのコンピレーション「THE SINGLES EPIC YEARS 1980-2004」に収録されたが、今回のボックスに収められたアルバムには含まれていない。
【track#05】
ダンスが終わる前に
■ シングル「ヤァ!ソウルボーイ」収録
1996年発売のシングル「ヤァ!ソウルボーイ」のフリップ・サイドとしてリリースされた曲だがその後どのコンピレーションにも収録されずレア・トラックとなっているもの。もとは渡辺満里奈に提供された曲
【track#06】
フリーダム
■ シングル「ヤング・フォーエバー」収録
1997年発売のシングル「ヤング・フォーエバー」のフリップ・サイドとしてリリースされた曲だがその後どのコンピレーションにも収録されずレア・トラックとなっているもの。もとはテレビ番組『とんねるずの生でダラダラいかせて!!』内で結成されたバンドANDY'Sに提供したナンバー
【track#07】

■ シングル「」収録
2001年の世界同時多発テロに際してウェブ上で緊急公開され、その後2005年8月に配信のみでシングルとしてリリース、さらにアルバム「THE SUN」のアウト・テイクやリミックス・バージョンを収めたコンピレーション「THE SUN STUDIO EDITION」に収録された。エピックからリリースされた経緯はないが、アルバム「THE SUN」と一体の音源と考えられる。
【track#08】
タンポポを摘んで
■ アルバム「THE SUN STUDIO EDITION」収録
アルバム「THE SUN」のアウト・テイクとしてコンピレーション「THE SUN STUDIO EDITION」(2005年)に収録された曲。これもエピックからリリースされた経緯はないが、アルバム「THE SUN」と一体の音源と考えられる。
【track#09】
枚挙に暇がない
■ アルバム「ナポレオンフィッシュと泳ぐ日 限定編集版」収録
アルバム「ナポレオンフィッシュと泳ぐ日」のスペシャル・パッケージである「ナポレオンフィッシュと泳ぐ日 限定編集版」(2008年)に収録された曲で、ロンドンでの同アルバムのレコーディング・セッションからのアウト・テイクとされている。
【track#10】
CONFUSION
■ アルバム「VISITORS DELUXE EDITION」収録
アルバム「VISITORS」のリリース30周年のスペシャル・パッケージである「VISITORS DELUXE EDITION」(2014年)に収録された曲。同アルバムのニューヨークでのレコーディング・セッションからのアウト・テイク。
【track#11】
虹を追いかけて
2006 middle & mellow groove version
■ アルバム「The Essential Café Bohemia」収録
アルバム「Café Bohemia」のリリース20周年スペシャル・パッケージである「The Essential Café Bohemia」(2006年)に収められた『虹を追いかけて』の新録による別バージョン。HKBの演奏でよりソウルフルなアレンジとなっている。
【track#12】
サンデーアフタヌーン
ブルーベルズ
■ アルバム「mf VARIOUS ARTISTS Vol.1」収録
1987年から89年まで佐野元春がDJを担当したFM東京系のラジオ番組「スーパーミクスチャー」内で佐野とROMY(石川ひろみ)の覆面デュオ「ブルーベルズ」として発表した曲。その後番組で発表した他の曲と合わせてコンピレーション「mf VARIOUS ARTISTS Vol.1」(1989年)に収録され、「The Essential Café Bohemia」(2006年)にも収められた。
【track#13】
自由の岸辺
ブルーベルズ
■ アルバム「mf VARIOUS ARTISTS Vol.1」収録
『サンデーアフタヌーン』と同様の経緯で「ブルーベルズ」の楽曲として発表されたもの。「mf VARIOUS ARTISTS Vol.1」(1989年)、「The Essential Café Bohemia」(2006年)に収録。また2018年には佐野元春名義でセルフカバー・アルバム「自由の岸辺」にリテイクして収められている。
【track#14】
双子のコマドリとゴールデンフィッシュ
ブルー
■ アルバム「mf VARIOUS ARTISTS Vol.1」収録
『サンデーアフタヌーン』と同様の経緯により「ブルー」の名義で実質佐野のソロ作品として発表されたもの。「mf VARIOUS ARTISTS Vol.1」(1989年)、「The Essential Café Bohemia」(2006年)に収録。
【track#15】
ブルーベルズの‘サマー’
ブルーベルズ
■ アルバム「mf VARIOUS ARTISTS Vol.1」収録
『サンデーアフタヌーン』と同様の経緯で「ブルーベルズ」の楽曲として発表されたもの。「mf VARIOUS ARTISTS Vol.1」(1989年)、「The Essential Café Bohemia」(2006年)に収録。


THE COMPLETE ALBUM COLLECTION ANNEX 2 - Club Mixies (1)
【track#01】
TONIGHT
Special Extended Club Mix
■ 12'シングル「TONIGHT」収録
12インチ・シングルとしてリリースされたリミックス・バージョン。ミックスはジョン・ポトカー。アルバム「VISITORS」の20周年スペシャル・パッケージ「VISITORS 20th Anniversary Edition」(2004年)及び30周年スペシャル・パッケージ「VISITORS DELUXE EDITION」(2014年)に収録されている。
【track#02】
COMPLICATION SHAKEDOWN
Special Extended Club Mix
■ 12'シングル「COMPLICATION SHAKEDOWN」収録
12インチ・シングルとしてリリースされたリミックス・バージョン。ミックスはジョン・ポトカー。アルバム「VISITORS」の20周年スペシャル・パッケージ「VISITORS 20th Anniversary Edition」(2004年)及び30周年スペシャル・パッケージ「VISITORS DELUXE EDITION」(2014年)に収録されている。
【track#03】
WILD ON THE STREET
Special Extended Club Mix
■ 12'シングル「COMPLICATION SHAKEDOWN」収録
12インチ・シングル「COMPLICATION SHAKEDOWN」のカップリングとしてリリースされたリミックス・バージョン。ミックスはジョン・ポトカー。アルバム「VISITORS」の20周年スペシャル・パッケージ「VISITORS 20th Anniversary Edition」(2004年)及び30周年スペシャル・パッケージ「VISITORS DELUXE EDITION」(2014年)に収録されている。
【track#04】
YOUNG BLOODS
Special Dance Mix
■ 12'シングル「Young Bloods」収録
12インチ・シングルとしてリリースされたリミックス・バージョン。ミックスはジャック・ヌーバー。アルバム「Café Bohemia」のリリース20周年スペシャル・パッケージである「The Essential Café Bohemia」(2006年)に収録されている。
【track#05】
CHRISTMAS TIME IN BLUE
Extended Dub Mix
■ 12'シングル「Christmas time in blue」収録
12インチ・シングルとしてリリースされたリミックス・バージョン。アルバム「Café Bohemia」のリリース20周年スペシャル・パッケージである「The Essential Café Bohemia」(2006年)に収録されている。
【track#06】
99 BLUES
Extended Mix
■ 12'シングル「99 BLUES」収録
12インチ・シングルとしてリリースされたリミックス・バージョン。ミックスはジョン・ポトカー。アルバム「Café Bohemia」のリリース20周年スペシャル・パッケージである「The Essential Café Bohemia」(2006年)に収録されている。
【track#07】
月と専制君主
Extended Mix
■ 12'シングル「99 BLUES」収録
12インチ・シングル「99 BLUES」のカップリングとしてリリースされたリミックス・バージョン。ミックスはナイジェル・グレー。アルバム「Café Bohemia」のリリース20周年スペシャル・パッケージである「The Essential Café Bohemia」(2006年)に収録されている。
【track#08】
インディビジュアリスト
Extended Mix
■ 12'シングル「インディビジュアリスト」収録
12インチ・シングルとしてリリースされたリミックス・バージョン。ミックスはジョン・ポトカー。アルバム「Café Bohemia」のリリース20周年スペシャル・パッケージである「The Essential Café Bohemia」(2006年)に収録されている。


THE COMPLETE ALBUM COLLECTION ANNEX 3 - Club Mixies (2)
【track#01】
誰かが君のドアを叩いている
'Let It Roll' Version
■ シングル「誰かが君のドアを叩いている」収録
シングル「誰かが君のドアを叩いている」のカップリングとしてリリースされたリミックス・バージョン。ミックスはヒロ・ホズミ。コンピレーションには収録されておらず、このシングルでしか聴くことができない。
【track#02】
The Circle
Mark McGuire Version
■ アルバム「Dance Expression of THE CIRCLE」収録
アルバム「The Circle」のリミックス・アルバムである「Dance Expression of THE CIRCLE」に収録されたリミックス・バージョン。ミックスはアート・オブ・ボーイズ。このリミックス・アルバムは今回のボックスに収められなかった。
【track#03】
欲望
Rescue Version
■ アルバム「Dance Expression of THE CIRCLE」収録
アルバム「The Circle」のリミックス・アルバムである「Dance Expression of THE CIRCLE」に収録されたリミックス・バージョン。ミックスはヒロ・ホズミ。
【track#04】
Rain Girl
Unbrella Version
■ アルバム「Dance Expression of THE CIRCLE」収録
アルバム「The Circle」のリミックス・アルバムである「Dance Expression of THE CIRCLE」に収録されたリミックス・バージョン。ミックスはアート・オブ・ボーイズ。
【track#05】
Tomorrow
Manana Version
■ アルバム「Dance Expression of THE CIRCLE」収録
アルバム「The Circle」のリミックス・アルバムである「Dance Expression of THE CIRCLE」に収録されたリミックス・バージョン。ミックスはアート・オブ・ボーイズ。
【track#06】
Angel
Night Version
■ アルバム「Dance Expression of THE CIRCLE」収録
アルバム「The Circle」のリミックス・アルバムである「Dance Expression of THE CIRCLE」に収録されたリミックス・バージョン。ミックスはアート・オブ・ボーイズ。
【track#07】
ヤァ!ソウルボーイ
Up-Soul Version
■ シングル「ヤァ!ソウルボーイ」収録
シングル「ヤァ!ソウルボーイ」のカップリングとしてリリースされたリミックス・バージョン。ミックスはヒロ・ホズミ。コンピレーションには収録されておらず、このシングルでしか聴くことができない。
【track#08】
No surprise at all―驚くに値しない
Audio Active Remixed Version
■ シングル「だいじょうぶ、と彼女は言った」収録
シングル「だいじょうぶ、と彼女は言った」のカップリングとしてリリースされたリミックス・バージョン。ミックスはオーディオ・アクティブ。コンピレーションには収録されておらず、このシングルでしか聴くことができない。
【track#09】
INNOCENT
Remix
■ シングル「イノセント」収録
シングル「イノセント」のカップリングとしてリリースされたリミックス・バージョン。ミックスは飛澤正人。コンピレーションには収録されておらず、このシングルでしか聴くことができない。



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