rockin'on sonic
rockin'on sonic
The Jesus And Mary Chain
■ 2025年1月5日(日) 13:05開演
■ 幕張メッセ
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セットリスト
● Jamcod
● Happy When It Rains
● Venal Joy
● All Things Pass
● Chemical Animal
● Some Candy Talking
● Blues Frm A Gun
● In A Hole
● Sidewalking
● Head On
● Just Like Honey
● Reverence
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「rockin'on sonic」2日目。今日はこれを見に来た。ジザメリはフジロックやらなんやらで結構日本には来ているようだが見に行くのは初めて。これも本当はワンマンで見たいところだがとにかく見られるときに見ておかなければならない。
彼らのアルバムは当然全部もっていて何度も聴きこんでいるのだが、いまだに曲単位での区別がほぼついておらず、曲名も入っておらず、ごく例外的な数曲を除いてはとにかく「知ってる」「聴いたことある」みたいな認識しかできていないが、まあなんとかなるだろうと思いながら千葉に向かってクルマを走らせた。
ステージはスポットライトが当たらず終始背後からの逆光の照明のみ。おそらくは毛髪の少なくなった顔を見られたくないのだろう。もともと曲が短めなので全部で12曲のサービス、二回ほど簡単なMCがあって、ああ、こういう社会的な責任も一応果たせるようになったんだと微笑ましかった。
実際聴いてみるとやはりどの曲も同じように聞こえ、ベースはとにかく八分音符が刻めればいいんじゃないかというくらい底流のビートが共通している。そういう曲を次から次へと繰り出してくるので、キメのリフとかサビに曲名が織りこまれている曲を手がかりに「これはアレだっけ」と思いながら聴く。そして踊る。
昨年リリースした新譜からオープニング含め3曲を演奏したが、デビュー・アルバムの曲も最新譜の曲も結局同じに聞こえるのは彼らがもともと成長とかと無縁であることの証拠で、その音楽は袋小路で、拡大も縮小もしない単純再生産というかバラしては組み立てることをくり返すだけなのでそういうことになる。活動してなかった時期をはさんでも芸風は変ってない。進歩もない。成長もない。最高だ。
ロック中二病の代表的なバンドだが、兄弟ともに還暦を過ぎても中二病が治っていないどころかこじらせているのが素晴らしい。中二病こじらせた還暦過ぎのジャンキーあがりのジジイが極東まで来て40年前と同じ曲を演奏しているのだ。これ以上のロックンロールがあるか。これを見にきたんだ。
曲単位の差異なんてどうでもいい。新しい曲でも古い曲でもどっちでもいい。同じストーリーのバリエーションでしかないんだからどれ聴いても同じなのだ。ジザメリでありさえすればそれでいい。「ジーザス&メリー・チェインのロックンロール・ショーにようこそ」とジムは言った。これがロックンロールだ。畜生。
I love rock'n'roll and I hate rock'n'roll.
『Reverence』で「ジーザス・クライストのように死にたい」「JFKのように死にたい」「死にたい」と歌ってBBCから放送禁止を食らった彼らは30年以上たってハゲたジジイになっても生きており、いまだに「死にたい」と歌い続けているのをこの目で確認した。100歳になっても同じことを歌っているだろう。その音楽を100歳のオレが聴くのだ。待ってろ。
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