【カバーコラム】
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ロックンロールに囚われた者
ロックは死んだ。そう、もうずっと前に。いま君が聴いているのは大昔に死んだロックの亡霊だ。甲高い声で不愉快な歌い方をする、ジョニーという少年がロックを殺したのだ。
だが、ロックというロックがみんな死に絶えた、荒涼とした原野で、それでも僕たちは僕たちにつながる新しいビートを探すだろう。そして、夜がきて、雨がアスファルトを黒く輝かせるとき、僕たちは新しい歌の口笛を吹くだろう。
ロックは鳴り続けて行く。僕はそれを聴き続けて行く。どうしようもなく逃れようのない、この不格好な音楽を愛し続けて行く。OK、まずは「ロックンロールに囚われた者」を読んで欲しい。社会不適格者の君に、僕のディスク・レビューを捧げる。
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