THINGS LEFT BEHIND...
Independent
IM 567 (2001)
■ No Place To Go
■ Moonlight
■ Love Machine
■ Sandman Never Sleeps
■ Lovelee Sweet Darlene
■ By Danger In Your Eyes
■ On Another Rainy Saturday
■ We're So Beautiful
■ Sunny Sundae Smile
■ Paint A Rainbow
■ Kiss The Eclipse
■ Sylvie's Head
■ Strawberry Wine
■ Never Say Goodbye
■ Can I Touch You
|
本作はデビュー・アルバム以降に発表された4枚のEPを発表順にコンパイルしたもの。1-4が85年の「Geek!」、5-8が86年の「The New Record by My Bloody Valentine」、9-12が86年の「Sunny Sundae Smile」、13-15が87年の「Strawberry Wine」。いずれもデビュー作と「Ecstasy」とをつなぐ重要なリンクである。この間にデイヴ・コンウェイはバンドを去り、デビー・グッギ、ビリンダ・ブッチャーが加入してバンドは現在の形になる。
前作のいかにもゴスなガレージ・パンクから、バンドは次第にジザメリやら一連のネオサイケやらとの同時代性を感じさせるノイジーなギター・ポップにシフトして行く。壊れたようなホワイト・ノイズが「プシュー」と鳴り続けているのを背景に演奏されるコンパクトなポップ・ソングはバーズなどの影響も感じさせ、プライマル・スクリームのファースト・アルバムをイメージすると分かりやすい。コルム・オコーサクのドラムが特徴的だ。
特にデイヴ・コンウェイ脱退後にあたる後半の2枚のEPは彼らのその後の作品を聴くときの大きな手がかりになる。ケヴィンのギターは徐々にキャラクターのはっきりしたものになって行き、鳴らされるノイズもまた確信に満ちて行く。「Strawberry Wine」ではビリンダとのツイン・ボーカルが確立、僕たちがイメージするMBVの原型が出来上がって行くさまはスリリングだ。2001年のコンピレーションだが何とかして探し出すべき価値あり。
|