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No Damage
14のありふれたチャイム達

1983.4.21発売
Epic Sony / ESCB-1323

PRODUCER :
佐野元春
ENGINEER :
吉野金次

作詞・作曲 :
佐野元春
編曲 :
佐野元春(EX.8,13)、伊藤銀次(2,5)、
大村雅朗(8,13)、
Boy's Life Side
 ●スターダスト・キッズ
 ●ガラスのジェネレーション
 ●SOMEDAY
 ●モリスンは朝、空港で
 ●IT'S ALRIGHT
 ●Happy Man
 ●グッドバイからはじめよう

Girl's Life Side
 ●アンジェリーナ
 ●So Young
 ●Sugartime
 ●彼女はデリケート
 ●こんな素敵な日には
  (On The Special Day)
 ●情けない週末
 ●Bye Bye Handy Love

1枚目のベスト・アルバム。デビューからシングル「グッドバイからはじめよう」までに発表した曲のうち、それまでアルバム未収録だった曲を1曲(「Wonderland」)を除いてすべて収録、その他主要なシングル曲、アルバム収録曲を佐野自身の選曲で収めている。

ベストながら一部の楽曲には追加でレコーディングを行い、また曲間を短くしてつなぎに手を加えるなど、アルバムとしての統一感を出すために工夫が凝らされている。すべての楽曲がデビューから3年足らずのうちに発表された音源であるということもあってか、1枚のアルバムとしても全体として違和感のない流れを形成しており、代表曲をピックアップすることで、佐野のこの時期の問題意識がむしろオリジナル・アルバムよりも端的に現れた部分すらあるのではないかと思う。

アナログ盤は見開きジャケットで発売され、その中にアルバム・タイトルの由来などを語ったミニインタビューがはさみ込まれていた。このリーフレット部分には、その他にも多くの未発表写真、後にアルバム「FRUITS」で発表された「太陽だけが見えている」の原型となった詩「KIDS」などが掲載されている。またA面はボーイズ・ライフ・サイド、B面はガールズ・ライフ・サイドと名付けられ、そうした細部からもこのアルバムを単なるグレイテスト・ヒッツにはしたくないという佐野の積極的なコミットがうかがえる。

佐野がこのアルバムで提示しているのは、ハードな現実に対抗するポジティビティやオプティミズムであり、それらは佐野が初期の活動を通じて歌い続けてきたテーマの一つに他ならないが、「ポジティブという言葉を意識的に口にする人は、現実に危機感を抱いている人かネガティブな性癖の持ち主では?」という質問に、佐野が「そうかもしれない」と答えていることは興味深い。

佐野はこのアルバムを発表した後、「Be positive!」というメッセージを残してニューヨークに渡った。その後約1年間に渡って新譜のリリースは途絶え、リスナーはNHK−FMの「サウンド・ストリート(元春レディオ・ショー)」と雑誌「THIS」を頼りに佐野の帰りを待ちわびることとなった。また井出情児監督で、佐野の当時のライブの模様を収録した記録映画「No Damage」が制作され全国で公開されたが、この映画は現在その一部がビデオ「Truth 80-84」等に収録されているのみで、全体を見ることはできない。

このアルバム収録に当たって手を加えられた曲は次の通り。尚、「So Young」は、現在このアルバムでしか聴くことができない。

「モリスンは朝、空港で」 エンディングのフェイドアウトを編集
「So Young」 一部追加レコーディング、リミックス
「彼女はデリケート」 オープニングを追加
「Bye Bye Handy Love」 中間部を編集

このアルバムは初めてチャート1位を獲得した。



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