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99年10月2日(土)

●この週末はブラッセルへ行くことにした。友達が住んでいるので一緒にメシを食うのが主たる目的である。ブラッセルは最近パリよりメシが旨いという評判もあるくらいで、グルメ不毛の地ドイツで寂しい食生活を強いられている僕としては、たまには美味しい生ガキでも食いたいと思う訳である。10月ならカキも出始めているだろうということで、友達に美味しいレストランを案内してもらうことにした。
●で、デュッセルドルフを出たのが午後1時。友達のリクエストで、デュッセルドルフのパン屋で売っている日本ふうの菓子パンを大量に仕込み、用事をすませて出かけた。デュッセルドルフは日本人が多いので、日本食材や書籍のみならず、日本ふうの食パンや菓子パンなんてものまで売っているのだ(アンパンやメロンパンなんて地場のパン屋にはないもんね)。この日本ふうのパンというのは結構人気が高く、辺鄙なところにある顧客を訪ねるときにもパンを買ってきてくれとリクエストされることは多い。僕はパンにはまったく思い入れがないのでよく分からないんだが。
●先週のローマが気温30度の暑さだったこともあって、今回も全然寒さに対する備えをしていなかったのだが、どうも天気が悪く風も強く、高速道路をひた走る途中で何度か強い雨に遭う。外気温計もぐんぐん下がり、ブラッセルに着く頃には11度とかを指している。僕は綿シャツにジャケットだから、まあ15度くらいまでは耐えられるとしても11度で小雨がぱらつくと厳しい。ヨーロッパの天気は気まぐれで、寒さに対する備えを怠ってはいけないというのは身にしみて知っていたはずなのに、今回はちょっと油断したな。
●結局2時間強で到着。ブラッセルの市内は細い一方通行が多く走りにくいが、友達がホテルまでの道順を細かく書いたメモをファックスしてくれたので問題なくたどり着けた。ホテルは中心部にある新築間もないビジネス・ホテルでロビーも部屋も広々としてきれい。少しでも寒さ対策ということでシャツをポロに着替えて(トレーナーも持ってこなかったんだもん)、夕方から少しだけ外に出たがやっぱり寒い。おまけに時折結構強い雨も降る。傘はあるが寒い。
●ゴディバでチョコを買ったが、グラン・プラスのゴディバは日本人観光客が団体で占領してたりして入りにくいことこの上ない。すぐそばのギャルリー・サン・チュベール内のハーゲン・ダッツの中に小さなゴディバ・コーナーがあって、品揃えは限られているが目当てのものがあればここでも買える。でも僕は中にヌガーやキャラメルの入っているヤツは苦手。ミルク系で芯までチョコだけもしくはナッツ入りが好ましいのでよろしく。
●ホテルへの帰りにバージン・メガストアを発見。オーシャン・カラー・シーンとスーパーグラスの新譜、それに例の「イエロー・サブマリン・ソングトラック」を買った。値段はドイツと似たり寄ったりかな。まあ、付加価値税(日本でいう消費税)が高い分ちょっと高いかなって感じ。ちなみにドイツの付加価値税は16パーセント、ベルギーは21パーセント。日本じゃ5パーセントで文句言ってる場合じゃないですよ。
●友達が連れていってくれたのはリュ・デス・ブシェのシェ・レオン。一時観光化しすぎて味は最低だったらしいが、オーナーも代わって最近リカバー著しいとのこと。ともに子供がいるのでということで考えた結果ここにしてくれたらしい。入口にはお待ちの行列。
●食べたのは、ムールのグラタン、トマトの小エビ詰めマヨネーズ、そして生ガキ。シンプルにレモンを絞って食べる生ガキはやはり美味しい。当たると怖いから数は控えたがこれにまさる美味はないですね。でも、ぜいたくを言うならば、ヨーロッパの生ガキは本当に殻をむいただけの生だから、エグみが結構残る。大根下ろしで洗った日本の酢ガキの上品さには負けるが、ま、エグみも味のうち。メインにはオマールの半身をシンプルに焼いてバターを乗せたもの。これも美味しい。これはデュッセルドルフではなかなか食えないです。でも、同じくオマールをたっぷりのポロネギとホワイト・ソースでシチューふうに仕上げたのも旨そうだったなあ。ブラッセル住みたいなあ。
●白ワインでほろ酔い加減になりながら、お互いふだんの仕事の愚痴やら子供のことやらで盛り上がる。楽しい夜でした。

99年10月3日(日)

●朝食のビュッフェで困ったのはタマゴ。ゆでタマゴが食べたい人は自分でタマゴゆで器に生タマゴをセットし、頃合を見計らって回収するようになっているのだが、最初それに気づかず生タマゴをむいてしまい失敗。幸い薄皮が残って中身が流出する惨事は避けられたが、処置に困ってこっそりもとに戻したのは僕です。ごめんなさい。
●で、新たにタマゴをセットしたのだが、タマゴゆで器と言っても要は温度が一定に保たれたお湯の中にタマゴをぶら下げるだけなので、どのタマゴがだれのか分かりゃしねえ。名前が書いてある訳でもないし。一応右側の真ん中とかって覚えておくんだが、じっとタマゴを見張ってるオヤジもいた。10分我慢して引き上げてみたタマゴは、しかし、全然緩いドロドロ状態。お湯の温度が低いのか、あるいはだれかが僕のタマゴを横取りしてこっそり新しいタマゴと取り替えやがったのか。あのシステムは何とかして欲しい。
●昨日クルマをとめた立体駐車場が午後1時にならないと開かないので、仕方なく街を散歩して時間をつぶす。昨日ほどではないが気温は高くない。絵はがきを買ったりグラン・プラスの小鳥市を冷やかしたりする。でも、グラン・プラスの小鳥市って、2年前に来たときにはもっと盛大だったような気がするな。広場いっぱいでさ。衰退しているのか、たまたまなのか、僕の記憶違いなのか。ま、いいけど。
●日本人の女の子2人組が小鳥市を見ながら、「見て見て、あれ、ヒヨコ、可愛い〜」「ちょっと、あんた、何言ってんのよ、ヒヨコじゃないわよ、まったく、トリよ、トリ」。そりゃ「トリ」に間違いないけどさ、じゃ、ヒヨコだって「トリ」だろうよ。
●で、駐車場がオープンすると同時にクルマを出し、高速をひた走ってやはり2時間強で帰宅。流れるボールペンは前回行ったときに買ったのと同じヤツしかなかったので見送り。


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