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■2006年11月30日(木) 【ブンデスリーガ第14節】VfB×グラードバッハ
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このところ日曜日開催が多く、ここできちんと試合結果をレポートしにくいグラードバッハ。てか、勝ってれば日曜だろうが月曜だろうが騒ぎたくなるはずで、特に書きたいことがないというのは要は負けてるから。シーズンの初めこそホーム4連勝だったが、第7節のヴォルフスブルク戦を最後にホームでも勝てなくなり、もともとアウェイでは勝てないので、リーグ戦は引き分けをひとつはさんで5連敗中である。
この日もあまり勝てる気のしないアウェイでのVfB戦で、月曜日の朝に結果を確認したら案の定0-1。6分に失点し、そのまま逃げ切られたという試合だったようだ。これでもまだ15位と、降格圏に落ちていないところがすごい。次節は続けてアウェイでのバイエルン戦なので、ここはひとつ世間をあっと言わせたいところだ。土曜日開催でJスポーツの中継もあるし。
一応、ユップ・ハインケス監督談話。
「我々のチームがまったく不安定だったことはお分かりいただけたと思う。まったく自信に欠ける戦いぶりだった。我々はチャンスをもっと有効に生かさなければならない。最後の30分に見せた動きを80分以上続けられるようやってみなければならない。そうなればまたいい時期がやってくるだろう」
で、ブンデスリーガ的にニュースなのはケルンの監督にあのクリストフ・ダウムが就任したこと。代表監督への就任が決まりかけていたのに、そこでコカイン常用疑惑が持ち上がり、毛髪検査をしたところ陽性反応が出てしまってレバークーゼンの監督の地位すら追われてしまったあのクリストフ・ダウムが。間違いなくブンデスリーガで最も優秀な監督の一人。ドイツのサッカー界では使うところがないのかと思っていたが、ケルンはエラいね。
一度、ミュンガースドルフでのケルン×レバークーゼンでダウム見たことあったけど、オーラあったもんな。目はイっちゃってるし。ケルンのオファーを一度は断ったけど思い直して引き受けることにしたんだとか。二部なのでテレビでは見られないが、再びドイツサッカーの表舞台に戻ってきたのは喜ばしいことだ。ウリ・ヘネスが何か余計なこと言いそうだな。
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■2006年11月26日(日) 【Jリーグ第33節】FC東京×浦和
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早くから、というか発売当日に全席完売した今日の試合、浦和サポも相当気合い入っていることが予想され、何が起こるか分からないマンハイムの試合並みのスリルを感じながら、遅めにスタジアム入りした。ゲートをくぐったのは13:30を過ぎていたと思うが、意外なことに「感謝の日」カードがもらえた。でも「東すか」最終号はもらえなかった。残念だ。だれかくれないかなあ。いらないのにもらった人いるはずだと思うが、きっと。
スタジアムは予想されたこととはいえアウェイ側半分がもうぎっしり赤黒い人たちでいっぱい。逆にホームG裏は上層に空席あり。なぜ完売なのに空席があるのか理解に苦しむ。てか、今季やっぱ動員力落ちてるよな。アウェイ側が上層までいっぱいなのにホーム側に空席があるのは情けない。加地がいなくなったとか監督代わって成績が低迷したとかいろいろあるけど、去年来ていたのに今年来ていない人が確実に存在する訳だから、そこの分析とか対策はきちんとやるべきだと思う。
さて、試合の方だが、内容的には非常に気持ちの入ったいい試合だったと思う。ホーム最終戦で、目の前で浦和の優勝を見たくない、今季限りで現役引退するフミタケに白星をプレゼントしたいという高いモチベーションがあった。序盤から高い位置でのプレス、球際での強さ、諦めない精神力と運動量など、見違えるほど動きがよかった。いつもこれでやってもらえればこんな順位にいるチームじゃないのになとたぶんだれもが思ったはずだ。
この試合で敢えて連続試合出場記録を更新中の土肥に代えて塩田を先発起用した倉又監督の意図は不明だが、Jリーグ初先発となった塩田はその期待に十分応えていたと思う。塩田の起用がこの試合限りのプレミアムなのか、あるいはこれからは塩田レギュラーで行くのか、はたまた土肥と塩田の併用時代になるのかは分からないが、これまで土肥の陰に隠れいつ試合に出られるか分からない控えGKという難しい立場でモチベーションを維持し、与えられたチャンスで安定したパフォーマンスを見せた塩田は高く評価されるべきだ。
今日は梶山もよかった。まさに変態としか言いようのないくねくねドリブルで浦和のDFを混乱に陥れ、鬼のようなキープ力を見せた。変態の名に恥じない活躍だった。気まぐれ憂太も今日はよく走る「当たり」の日だった。今野のボール奪取力は相変わらず素晴らしい。ジャーンはワシントンに決定的な仕事をさせなかった。伊野波のカバーリング、パスカットもよかった。徳永、石川の右サイドは(特に前半)よく効いていた。首位浦和を相手にホーム最終戦で意地を見せた試合として評価すべきだろう。
ただ、引き分けでよかったかと言われると正直不満は残る。決定的なチャンスの数からすれば十分勝てていた試合だった(終盤の惜しいチャンスは山岸にやられた)し、ボール支配率、シュート数、枠に飛んだシュート数などすべて東京が浦和を上回っていた。「勝たせない」という考え方は分かるし、難しい選択だと思うが、残り5分からロスタイムは「勝ちに行く」意志をはっきり出すべきだったのではないだろうか。最後の最後で「引き分けでいいか」という気持ちが芽生え、「勝つ」意志が萎えたように見えたのが残念だった。
採点。
塩田(3)、徳永(3.5)、ジャーン(3)、伊野波(3.5)、藤山(4)、今野(3)、梶山(2.5)、石川(3.5)、戸田(4)、馬場(3)、ルーカス(3)
とはいえ、警備の問題としては最も問題の少ない結果に終わったのかもしれない。スコアレスドローで浦和の優勝も決まらなかったため、祝勝も暴動もなく、整斉と退場が行われた。ホーム側に浦和サポが紛れこむような事態もなかったようだ。浦和サポとしても、3点差以上で負ける以外は優勝が決まるという圧倒的に有利な状況でホームでの直接対決に結果を持ち越したことはさほど悪くはなかったんじゃないかと思う。
試合後には倉又監督とフミタケの挨拶があった。フミタケは若いチームの中にあって要所を締める重要な役割を果たし続けた精神的支柱であった。彼からプロとは何かを学んだ若い選手も多かったのではないかと思う。このタイミングでの引退表明も今日の浦和戦を控えチームに喝を入れる意図があったのではないだろうか。引退は残念だが、心から、ありがとう、お疲れさまと言いたい。
また、最後の場内一周の際、まずアウェイ側に挨拶に行ったフミタケも偉かったが、居残ってそのフミタケに拍手を送ってくれた浦和サポが相当数いたことは記憶しておくべきだろう。フミタケであればこそだと思うが、僕はこれでちょっと目頭が熱くなってしまった。
勝ちきれなかったことに不完全燃焼感が残ったが、久しぶりに「戦う」FC東京を見た気がする試合だった。
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■2006年11月23日(木) 【Jリーグ第32節】FC東京×横浜
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アウェイで負けた後のホーム、踏ん張りどころのゲームである。前日の予報では午後から雨だったが、今日になってから雨はなくなったようだ。寒くなりそうなのでハイネックの上にトレーナーを着た上に、グラウンド・コートを重ねて味スタを目指した。
当初の情報ではU21の韓国戦を戦った梶山、伊野波を休ませ、最終ラインには鈴木、ボランチには宮沢を起用するという話だったが、実際には鈴木は控えにまわり、今野を最終ラインに下げ、宮沢と三浦のダブル・ボランチという布陣になった。
結果としては19分にPKであげた得点を守りきれず、残り15分で逆転を許した残念なゲームだった。まあ、攻めてはいたもののPK以外にはチャンスに得点を決められず、後半の残り15分は防戦一方だったので、いずれは失点する展開だったのかもしれない。前半、1点とった後、何回かあったチャンスで追加点を奪っていれば流れも変わっていたのだろうが。
敗因の一つとして、今野を最終ラインに下げたことがあると思う。今野の攻撃参加、得点力は東京にとっては大きな武器。さすがの今野も最終ラインからでは効果的な上がりは見られなかった。増嶋はもちろんまだ危なっかしいところも多いが、ここで使い続けて成長させなければならない選手。梶山をあれだけ我慢して使い続けているのなら、増嶋も茂庭のいない今、残留も決まったこの局面で、脱皮できるかどうかを試す絶好のチャンスのはず。CBはジャーンと増嶋、ボランチに宮沢と今野で普通によかったのではないか。
もう一つ、1点リードした状態で、後半選手交代のタイミングを逸した。このまま1-0で勝てそうか、守りに入るか追加点を狙いに行くか、流れを見ていたのだと思うが、どうせノリオを投入するならもっと早い時間帯に決断して、残り時間の試合の流れを自ら作り出すべきだった。ノリオ、平山と、切るべきカードはちゃんとあるのだから、受けにまわったのは失敗だろう。試合を支配するという強い意志に欠ける采配だったと言われても仕方ないのではないか。同点になってから平山入れたんじゃ遅いだろ。
あと、ノリオを入れるときに石川を下げて戸田を残したのも今ひとつ分からない。今日の石川はGKにセーブされたもののダイレクト・ボレーを枠に飛ばすなど当たっていた。戸田の神出鬼没さは武器の一つだが、交替の意図が曖昧になってしまったのではないかと思う。
採点。
土肥(4)、徳永(5)、ジャーン(4.5)、今野(4.5)、藤山(4.5)、三浦(4.5)、宮沢(4)、石川(4)、戸田(5)、馬場(4)、ルーカス(4.5)
リーグ戦も残り2試合。マジで浦和に目の前で優勝を決められる可能性が高くなってきた。ガンバにも川崎にも勝ってしまった手前、浦和には是が非でも勝たなければならない。日曜日、我々としては勝手に天王山だ。
ところでさ、なんで火曜日にU21日韓戦みたいな余計な日程を入れるのかな。もともと今週は祝日があって週央(木曜日)にリーグ戦のある変則英国週間なのに、その週の火曜日にU21とはいえ代表試合を組むとはどういう了見なんだ、いったい。おかげでうちとしては梶山と伊野波を休ませなければならなくなった。伊野波に至ってはアジアカップ予選にも召集されており、2週間ほど休みなしだ。どうせやるなら1週間前か後ろにずらせばいいだろう。JFAの良識を疑う。
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■2006年11月18日(土) 【Jリーグ第31節】磐田×FC東京
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Jスポーツの中継を自宅で見た。完敗というしかない。ていうか福西にやられた。失点多すぎだろ。特に試合開始直後とか後半開始直後とか。これって集中とか何とかそういうメンタルな問題じゃないのか。あるいは試合がまだ流動的な段階でのマークの確認とか敵の出方の見極めとか、そういう戦術的な問題なのか。いずれにしてもこれだけ毎回同じ失敗を繰り返して修正できないのは監督の責任だと思う。
あと、今日は戸田の決定力のなさが如実に露呈した。まあ、戸田は初めからそういう得点効率の悪い選手なんだから仕方ないし、あのポジションに出没できるセンスと運動量はほめるべきだと思うけど、せめて1本は決めておいて欲しかった。それも点差が開く前に。あれだけチャンスをムダにし続けたらそりゃ流れも悪くなるだろう。
今日は馬場がちょっと頭に血が上って効果的なキープができていなかったと思う。梶山もあまり存在感がなかった。今野がよかったのは当然として、徳永は最近よくなりつつあるんじゃないか。今日はとにかく守備がバラバラで、選手交代も後手に回り、これじゃ負けるよなという試合だった。ルーカスが「名誉の1点」を決めてくれたのがせめてもの救いだった。
テレビ観戦だったので参考採点。
土肥(4)、徳永(4)、増嶋(5.5)、伊野波(5)、藤山(5)、今野(3.5)、梶山(4.5)、川口(4.5)、戸田(5)、馬場(5)、ルーカス(4)
今日はJスポーツの解説が原ヒロミだったので面白かった。2点目入れられて、「これくらいの方が目が覚めていいんじゃないですか」には笑った。折しも某紙では来季の東京の監督に原ヒロミ復帰という報道が出ているが、それを別にしても愛情のこもった解説は嬉しかった。
ただ、来季の監督が原ヒロミというのはどうなんだろ。いや、もちろん原ヒロミが復帰してくれれば嬉しいよ。大歓迎なんだけど、それじゃあ今季は何だったのかと。原ヒロミから学べることは学んだ、FC東京は次の局面へ飛躍するのだと心に決めて涙ながらに原ヒロミと別れ、ブラジル人の監督を呼んで慣れないポゼッション・サッカーを目指した、あの決意と覚悟は何だったのかと。
で、それがちょっと上手く行かなかったからってシーズンの途中で監督を代え、ようやく残留が決まったと思ったら原監督復帰はないだろう。しつこいようだが僕は原ヒロミの復帰がイヤだとかダメだとか言っているのではない。だが、この局面で結局原ヒロミに戻ってもらうのなら、今季の迷走が何だったのかをはっきりと検証しなければならない。これはフロントの問題だと思う。
僕としては問題はガーロではなく、自分たちが呼んできた監督を信用できず、チームを作り替える産みの苦しみに我慢できず、半年でそれを簡単に放り出してしまったことの方にあったのだと思う。ガーロが目指していたもの、フロントがガーロに託したものが結果としてFC東京というクラブ、チームに合っていたのかどうかはまた別の問題だが、何であれいったん方針を決めてやり始めたことを、足許の成績が少し悪いからと言って投げ出したのでは何も変わらない。僕としてはそこのところにすごく幻滅を感じたシーズンだった(まだ終わってないけど)。
前にも書いたと思うけど、フロントは、そして僕たちは、ポゼッション・サッカーが半年程度で簡単に手に入ると思っていたのだろうか。そうでないのなら、少なくとも1シーズンはガーロに預けてみるべきではなかったのだろうか。ガーロを切るならそれからでも遅くなかったはず。そしてもし、僕たちが本当はポゼッション・サッカーなんて初めから欲しくもなかったのだとすれば、ガーロを呼んできた時点でフロントの判断は既に間違っていたのだ。
繰り返すが、原ヒロミ復帰があるのなら僕は歓迎する(まだ本当かどうか知らないけど)。だけどフロントは今季の強化、編成を自ら厳しく総括するべきだ。あのアモローゾ獲得失敗も含めて(あんなヤツ来なくてよかったけどさ)。
ああ、あと、ワシントン。正直すまんかった。悪く思わないでくれ。
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■2006年11月16日(木) 【アジアカップ予選】日本×サウジアラビア
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「DEATH NOTE」9巻を読みながら、録画しておいた中継を試合から3時間半遅れくらいで見た。
これが今年最後の代表戦だったそうだけど、締めくくりとしては悪くない試合だったと思う。この試合にあったものは、連動とか連携とかいうのとはまた違うもので、そのときの状況にどう反応するかというビジョンというか、イメージが共有できていたと思う。それは選手ひとりひとりが、この局面で自分はどう動くべきかということをきちんと考えていたということだろう。その意味で見るべきもののある試合だった。
ただ、オシム監督もいうとおり、唯一の失点であるPKにつながったボールの取られ方はマズかった。自陣での集中を欠いたうかつなパスをカットされると往々にして決定的なピンチを招く。FC東京の試合でもよく見る光景だ。
あと、これもオシム監督が言っていたことだが、後半になると如実に足が止まってしまい、その後はユルユルになった中盤を使われ劣勢にまわった。これってシーズンも終盤だから、とかそういう問題だろうか…。まあ、この辺は「DEATH NOTE」が面白かったのであんまり真面目に見てないのだが。
2得点した我那覇や積極的に攻撃参加して相手をかき回したトゥーリオ(PK外すおまけ付き)は別として、今野は素晴らしかった。まあ、贔屓目もちょっとはあるかもしれないが、慣れないCBに入りながらここ一番ではリスクを取って攻め上がり、2点目と3点目を演出した。今野には本来のボランチをやらせてやって欲しい。来季、海外に買われて行ってしまわないか心配だ。今野のためにはその方がいいのかもしれないが。
ついでといってはアレだが、ドイツ代表はアウェイでキプロス代表とヨーロッパカップ予選を戦い、1-1の引き分けに終わったようだ。何じゃそりゃ。
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■2006年11月12日(日) 【ブンデスリーガ第12節】HSV×グラードバッハ
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第10節は日曜日開催、第11節は英国週間ということで気がつけばもう第12節。その間なぜかグラードバッハは勝ち点が増えず、いつの間にか順位表の下半分に入ってしまっている。相変わらずアウェイでは勝てず、頼みのホームもこのところ2連敗では、そりゃ勝ち点が増えないのも道理である。ホームで負けるんならその分アウェイで勝たなければならない。
さて、今節はノーマルな土曜日開催だがJスポーツは中継がなく、ウェブ・ラジオの中継も投票に敗れて、結局またウェブ・ラジオのコンファレンス中継と「kicker」のティッカーで試合経過を追うことになった。それにしても最近てか今季はウェブ・ラジオの中継カード投票弱くないか。どっかのクラブの組織票にやられてんのかな。
とはいえ、昼のFC東京×川崎のダイジェストを確認するために何度もテレビを見に行っていたので試合の展開はほとんど分からない。32分にはケラーが敵MFと衝突して負傷、退場を余儀なくされ、ハイメロートがゴールを守ることになった。
前半を0-0のまま折り返したが、66分敵FWにかかとで決められ先制を許した。「かかとで」っていったいどんな決め方だったんだろう…。この時点で、ああ、やっぱりアウェイはダメかと思っていたが、84分、ノイヴィルが途中出場のデゲンからのパスを冷静に決めて同点に。結局試合はそのまま1-1で終了した。内容からすればラッキーな1点だったようだ。
ユップ・ハインケス監督談話
「問題を抱えたHSVを相手に我々のような試合をするのであれば、本来なら勝たなければならなかった。先制できる決定的なチャンスが2回あった。それを決められないのだから勝てなかったのは妥当かもしれない。我々のチームは非常に献身的に働き、戦術的にもとてもクレバーに試合を進めたが、残念ながら敵ゴール前での決定力が足りなかった」
何とも今いち感の漂う結果だが、グラードバッハは今季初引き分けであり、またアウェイ戦で今季初めての勝ち点を得た。そろそろシーズン序盤の貯金も心細くなっており、次節ホームでのハノーファー戦にきちんと勝っておかないと、その次はアウェイでのVfB、バイエルンとのに連戦。これは厳しい日程になる。
その他の結果では、首位ブレーメンが金曜日にBVBと戦って完敗。一方でバイエルンはバイアレーナでレバークーゼンと戦ったが、先制し、一度逆転したものをもう一度逆転して首位との勝ち点差を3つ縮めた。バイエルンは可愛げが出てきたと思っていたがどうも思い違いだったようだ。ちなみに高原がこのところ2試合連続得点で局地的に注目されているフランクフルトはホームで0-3とビーレフェルドに完敗。高原は先発フル出場したが、得点は生まれなかったようだ。
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■2006年11月11日(土) 【Jリーグ第30節】FC東京×川崎
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何とも言えない試合だった。もちろん結果的に見れば素晴らしい逆転であり興奮もしたけど、川崎の度を超した遅延行為と、それにブチ切れた奥谷主審が試合を壊してしまったという点でとても後味の悪い試合になってしまった。
川崎としては審判に言いたいこともあるだろうが、こういう結果を招いたのは大げさに痛がって担架で運び出されたクセにタッチに出た瞬間すっくと立ち上がって試合に戻ろうとした伊藤や、スローインをしようとしているのに別のボールを足許で転がして試合の再開を妨害した吉原や、FKを指示されているのにそのボールをわざわざ拾って3メートルも前に転がし直したマルコンの自業自得だと思う。
他にも交替や退場の時の「ゆっくり退出」もあり、奥谷主審がそれに切れかかっているのはその時から分かっていたのだから、きちんと節度を持った試合をするべきだったんじゃないか。もちろん勝っている試合で時間稼ぎをすること自体はある程度まで戦略のうちだし、どこでもやっていることではあるが、本来はタッチライン際でボールをキープするとか、ボールを回すとか、試合の中でボールが生きている時間にやるべきことだろう。その意味で今日の川崎の遅延行為は目に余った。
だから奥谷主審がブチ切れてマルコンを退場にしてしまったのはある意味川崎の自滅だし、そうした諸々の遅延行為のせいでロスタイムが6分も取られたのも当然だと思う(それくらいは実際試合が止まってただろう)。そのロスタイムに失点したのだから因果だと思うべきだ。
とはいえ、今日の奥谷主審はひどかった。PKをもらい損ねたのもあれば伊野波がジュニーニョを削ったのにノーファウルだったのもあった。全体にファウルの基準がまったくムチャクチャで、ファウルを取って試合を止めるタイミングも最悪。ルーカスが敵ペナルティエリア前でパスを受けたところで、なぜその直前の川崎のファウルで試合を止めるんだ。理解できない。アドバンテージというのをだれか教えてやった方がいいのではないか。マルコンの退場もそれ単体でみれば明らかにやりすぎで、これで試合がガラガラと音を立てて崩壊した訳だ。
FC東京的には結果オーライだが、内容的にはあまりほめられない。伊野波、増嶋のCBは特に前半危うかった。2点目、3点目の失点は間違いなくDFの責任だ。後半、退場者が出て数が少なくなり、引いた相手をパワープレー気味に攻めて逆転したことは評価すべきだが、3点目が入った辺りから明らかに川崎は苛立って集中力をなくし、モラルも下がっていたので、最終的には川崎の自滅に助けられた試合だと言うべきだろう。
人数が少なく引いた相手を攻め崩せたのは平山の存在が大きかった。パワープレーのターゲットという点では平山の価値は高いことを改めて実感した。自分で押しこんだゴールだけでなく、そこに平山がいることで相手のDFがそれをケアせざるを得なくなるという効果も大きいはず。どうしても得点の欲しい終盤のスーパーサブとしての平山、という使い方は正しい。
あと、僕としては梶山と今野の組合せが正しいとは思えない。梶山に代わって宮沢が入った後の方が、今野の動きの自由度が上がって効果的に前に出られているように思った。梶山は前のポジションで馬場と競わせるべきだ。今野の相手は宮沢か伊野波(あるいは文丈とか)の方がベター。梶山もやりにくそう(いや、梶山の考えていることは常人には分からない…)。あと、今日は徳永がよく走っているように見えたが、上がってからの選択肢が今ひとつ乏しい。もっと自分で切れ込んでもいいと思う。
採点。
土肥(4)、徳永(3.5)、伊野波(5)、増嶋(5)、藤山(4)、今野(2.5)、梶山(4)、石川(4)、戸田(4)、馬場(3.5)、ルーカス(3)
これでFC東京はリーグ3連勝(天皇杯を入れれば公式戦4連勝)で、今季の残留を決めた。調子がいいんだか調子に乗ってるだけなんだか分からないが、まあ、見逃さなくてよかったという試合だった。
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■2006年11月5日(日) 【天皇杯4回戦】FC東京×バンディオンセ神戸
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ガンバ戦、大宮戦と2連勝の我がFC東京、今年最初の天皇杯はホームの味スタに兵庫県代表のバンディオンセ神戸を迎えることとなった。秋晴れというか何というかとてもいい天気で、バックスタンドのややゴール裏よりに座るともろに午後の日射しが。涼しいかなとか思ってたけど最初から最後まで暑かった。ビール美味かった。
東京はカップ戦シフトというか、GKには土肥に代えて塩田が先発。リーグ戦は土肥が連続試合出場記録を更新中なのでよほどのことがない限り塩田の出番が巡ってこないが、2004年のナビスコでも実証されたとおり塩田は極めて能力の高いGK。天皇杯は土肥を休ませてずっと塩田でいい。あと、CBには負傷の茂庭に代わって増嶋、右サイドは川口、左サイドは阿部という布陣。
試合は開始早々こそ神戸がアグレッシブにプレスをかけ、果敢に前に出たが、次第に東京が主導権を握るようになる。17分、CKから増嶋がヘディングでたたきつけ先制すると、そのあとは33分にルーカス、43分に馬場と加点し、3-0で前半を折り返した。
このまま楽勝ムードで後半に入ると足許をすくわれるぞと思っていたが、後半に入っても東京の勢いは止まらず、50分には馬場がこの日2点目を決めて4-0。ハーフタイムには「ノリオを入れて阿部を右に回して川口アウト」「梶山に宮沢」「藤山に池上」と交替を予想していたが、53分にはその通り梶山を下げて宮沢を投入。さらに60分には川口を下げてノリオを投入とまさにオレが監督状態。マジで聞こえてんじゃねえのと思った。で、代わって入ったノリオが62分、70分と立て続けにゴール、82分にはルーカスも2点目を決めて結局7-0で完勝したという試合だった。
最後の交替も予想通り池上だったが、退いたのは藤山ではなく馬場だった。池上をボランチに入れ、宮沢をトップ下に上げた。馬場に池上と聞いたときには池上をCBに入れて伊野波を上げるのかと思った。
まあ、大勝したのは嬉しいが、やはり力の差というかプロとアマの差がそのまま出てしまったということだと思う。1対1もそうだし特に後半はこぼれ球も東京が一方的に拾うしパスは通るし敵のパスはこっちの選手の正面に来るし、そういうひとつひとつのプレーの精度というか練度が違うと感じた試合だった。神戸のモラルは決して低くなかったが、さすがに最後は集中するのも難しかったと思う。
東京では馬場とルーカスのコンビがよく効いていたと思う。僕としては阿部に点を取らせてやりたかったが、自らシュートを放つチャンスに恵まれず、最後まで真面目に走り続けたものの無得点に終わった。ノリオは当たっている。次の川崎戦では先発で使うべきだ。伊野波はたまに危なっかしいところがあったが増嶋はよかった。池上は無難だった。
ところで後半、3人の交替枠を使い切ってから塩田が傷んで手当を受ける場面があった。塩田が立てないとだれかが代わりにGKをやるしかない。周囲からは「藤山だろ」の声もあったが、僕が監督なら迷わず今ちゃんだろうな。今ちゃん、今日も素晴らしかった。
採点。
塩田(3)、徳永(3.5)、伊野波(3.5)、増嶋(3)、藤山(4)、今野(3)、梶山(4、53.宮沢(3.5))、川口(4、60.鈴木(2.5))、阿部(3.5)、馬場(2.5)、ルーカス(3)
天皇杯、次の試合は5回戦、12月9日に岡山で。相手は清水だが、清水は今日栃木SCとやって6-4というよく分からないスコアで勝った。何なんだ、これは…。