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■2006年10月29日(日)  【ブンデスリーガ第9節】グラードバッハ×レバークーゼン

Jスポーツで録画中継があるので不用意に結果を見てしまわないよう気をつけながら寝て、今朝録画しておいたのを見た。

グラードバッハは水曜日のDFBポカールでオスナブリュックに負けており公式戦2連敗中。これまでホーム全勝、アウェイ全敗で来たが、そろそろイヤな感じはしていた。

試合は12分に敵MFのシュートをケラーがトンネルして先制を許し、この1点がずっしりと効く展開になった。グラードバッハもボールを持てばスピードのあるパス交換から前へつないで行くのだが、フィニッシュに持って行く最後のパスに工夫がなくなかなか決定的なチャンスを作れない。決して圧倒的に負けている訳でもないのに、有効な組み立てができずレバークーゼンにかわされたという感じ。

後半にはインスアに代えてデゲンを、64分にはソンクを投入して攻撃的に行こうとしたが機能せず、逆に74分には縦パス一本で敵FWに抜け出され決定的な追加点を許してしまう。結局そのまま0-2で完敗した。

この組み立ての悪さはやはりインスアが今ひとつチームにフィットしていないことにあるのだと思う。このチームでゲームメイカーの役割を果たすのは間違いなく10番のインスアのはずなのに、彼が今ひとつ機能せず、前半だけで引っ込んでしまうとゲームをさばく人がだれもいなくなってしまう。ブロイヒは放出したし、ノイヴィルにそれを要求するのは酷だろう。デルラはまだ若すぎる。高い買い物なんだしインスアをもう少し我慢して使ってみるしかないだろう。1年我慢して化けたカヘの例もあることだし。

それ以外では、若い選手も多く危なっかしい部分はあるが、チームとしてどういうサッカーをして行こうかという意志を感じる。これは昨年や一昨年のチームとは違うところだ。ハンス・マイヤーがいなくなってから、目先の1勝、目先の残留のために泥縄式の補強を繰り返してきたが、ユップ・ハインケス監督になってから、若い選手中心にチームを「作ろう」としているように思えるのだ。きっと途中で負けが混むこともあると思うけど、きちんとチームを編成して欲しい。だいたいだれが編成をメチャクチャにしたかというと、あのディック・アドフォカートだよ。

ユップ・ハインケス監督談話。
「非常にひどい試合だった。きちんと試合に入ることができず、敵の選手をつかまえることもできなかった。全体として、チームみんなが完全ではなかった。それぞれのポジションでやるべきことができなければ、こういう結果になってしまうということだ」

で、ホーム全勝が途切れてしまった訳なので、次週はアウェイだが勝たなければならなくなってしまった。次はフランクフルト戦なので、またJスポーツが期待できる。

他の試合ではブレーメンがアウェイでマインツに6-1と大勝、首位を守っている。バイエルンはフランクフルトに2-0で勝ち2位。さすがに順位表も縦に広がってきたが、それでも5位と10位は勝ち点差が1。勝ってれば4位だったのに、とかつい夢想してしまう。そろそろ真価を問われる時期に来ているようだ。

■2006年10月28日(土)  【Jリーグ第29節】大宮×FC東京

先週の勝利に味をしめて見に行くことにした。テレビ中継もないし。新宿から湘南新宿ラインで赤羽乗換、浦和に着いたのがちょうど13:00頃で、そこからシャトルバスに乗ったところくらいまではよかったのだが(待ち時間は想定の範囲内)、そこからスタジアムまでの道がひどい。狭いし混んでるし信号は多いし。結局20分以上バスに乗ってたような気がする。歩いてもたぶん20分くらいの道のりだろうと思われ。まあ、首都圏の衛星都市はどこも(特に千葉・埼玉方面)都市計画とかないうちに人が住みついてしまったようで道はダメダメだな。

カテゴリー3のチケットを持っていたのでバックスタンド上層へ。駒場のバックスタンド上層へ昇る階段は、高いところの嫌いな僕にはちょっと勘弁して欲しい感じ。既に上層も結構埋まっていたが、一人だったので適当に空いている席を探して座った。アウェイゴール裏上層も開放してくれればもうちょっとみんな余裕持って見られたと思うけど、最終的にはかなりきつきつだった。

東京は梶山が警告累積で出場停止、平山はガンバ戦で役に立たなかったためベンチスタートとなり、ボランチが今野・宮沢、トップ下に馬場、ワントップにルーカスという布陣になった。

試合は開始早々宮沢のFKに今野が頭で合わせた1点を東京が守りきって1-0。内容的には序盤こそ押していたものの、次第に大宮もリズムをつかみ始め、何度かかなりやばいシーンもあった。ジャーンが左ヒザの故障で欠場し、前節に続いて茂庭、伊野波のCBとなったが、茂庭がアリソンをマークし、伊野波が小林を見るという分業で対応。茂庭が50分にアリソンと交錯して退場すると、次は伊野波+今野、最後は伊野波+増嶋(今野は左SBへ)というチャレンジングなDFパターンを試したが、土肥も含め気合いの入った守備で無失点を守った。今日のいちばんのポイントはこの魂の守備だったと思う。今野は点取って守って、間違いなく今日のMOTだろう。

攻撃の方は最初の得点以降、あまりチャンスが作れなかった。戸田は得意の飛び出しで何度かゴールチャンスがあったが、いつもの決定力の低さが出た感じ。石川もあまり効いてなかった。ルーカスは一所懸命働いてくれたが得点には絡めず。馬場は比較的よく走っていたが、ムダにキープして攻撃を遅らせることが多かった(周りの上がりが遅いからでもあるが)。ポストに当てたシュートは惜しかったが、足許でこねずに、シュートでもパスでももっとシンプルに蹴っていいのでは。

採点。
土肥(3)、徳永(4.5)、茂庭(3)、伊野波(3.5)、藤山(4)、今野(2)、宮沢(4)、石川(4)、戸田(4)、馬場(3.5)、ルーカス(4)

そんなにいい試合ではなかったが、この局面では勝ったことが重要。これで残留はほぼ確実になったし、内容今いちでも何とか勝ちきるという戦いができたことは評価するべきだろう。特に後半の終盤、大宮がパワープレーに来たときの身体を投げ出しての全員守備は、洗練されているとは言い難かったが、ナビスコ決勝をちょっと思い出して、今日は勝てると思った。それにしても最初に取った点を守りきって勝つというのはほんとしんどいな。

帰りはまたシャトルバスに乗ったのだが、乗り場の誘導がグダグダだった。いつもやってるんだからもうちょっと要領よくやれないのか。乗ったバスもまた駅まで行くのに20分くらいかかるし。駅の近くに来てガードくぐってから降り場までが大変。もうここで降ろしてくださいと思った人は多かったと思う。

ところで浦和戦のチケット、昨日発売だったが即日全席種とも完売したようだ。すごい。味スタ完売ってあったっけ。

来週は天皇杯。相手はバンディオンセ神戸。

■2006年10月22日(日)  【Jリーグ第28節】FC東京×ガンバ大阪

勝った。勝ちました。いや、もうね、ゴールシーンなんて覚えてないよ。前半に2点取られたときには、ああ、今日もダメか、と完全に諦めてたけど、後半、戸田に代えてノリオを入れたのが完全に当たった。

今日は前半から悪くなかった。中盤の競り合いでも負けてなかったと思う。失点はワンチャンスを確実に決めたガンバの決定力をほめるべきだと思う。ウチのCBは急造の伊野波だったし。波に乗るとすごい東京らしさが出たということかなあ。負けが込んでもうあかんというというときにこういう試合するところが罪だな。

梶山は前半よかったけど後半いつもの「軽く流す病」が出て運動量が落ちたところに宮沢と交替したのがよかった。宮沢がシンプルに左右に配球して、今野が前に出て行けた。平山は押しこまれる試合では使い道がない。中盤で平山に持たせてもゴール前まで運べない。あれは人ではなく「そこにある」ことに価値のある「設備」だと割り切って、よくても悪くても前線に置くか、パワープレーの目標物としてジョーカーで投入するというのはどうか。

伊野波のCBは穴もあり失点にもつながったが、一所懸命身体を張っていたと思う。ジャーンが戻れば伊野波ボランチでいいと思う。ノリオはまあ復帰祝いだからな。

採点。
土肥(2)、徳永(4)、茂庭(3)、伊野波(4)、藤山(3.5)、今野(2)、梶山(3.5)、石川(3)、戸田(4)、ルーカス(4)、平山(5)

味スタでの勝利は4月29日以来ほとんど半年ぶり。そういえば勝ち試合ほとんど見てないもんな。次週は大宮、それから天皇杯だ。

■2006年10月22日(日)  【ブンデスリーガ第8節】ヘルタ×グラードバッハ

Jスポーツで生中継あり、昼間から気合いを入れて久しぶりのアウェイ勝利を祈願したが…。

試合は序盤からヘルタのペース。特に前半の中盤辺りはヘルタに自在にボールを回され、こちらは自陣からほとんど出て行けない展開。前半の終盤ごろにはグラードバッハもヘルタの緩いパスをカットして前には出られるようになったものの、互いに決定機は少なく0-0で前半終了。

後半開始早々、グラードバッハのゴール正面でボールを受けた敵MFが豪快に突き刺して先制を許す。グラードバッハは61分、動きが今ひとつのインスアに代えてデゲンを、同時にカヘに代えてラファエルを投入した。すると63分、右サイドのキルヒから上がったセンタリングをファーサイドでノイヴィルがダイレクトで合わせて同点。これは行けるかと思われた。

しかし、73分、敵FWにペナルティ・エリア内でDFをかわされ、流し込まれて再びリードを許す。試合はそのまま1-2で終了。グラードバッハはホーム全勝、アウェイ全敗の記録を伸ばすこととなった。

まあ、全体に間延びした試合であまり面白くはなかった。昼間見た浦和×川崎の方が全然レベル高かったんじゃないか。こっちも今いちだけどヘルタも何だかなあという感じの戦いぶり。でも、昨季までと比べればグラードバッハは攻撃にフレッシュさ、アグレッシブさが出てきているようには思う。速く、前へ、という意識は伺える。やはり監督の手腕なのか。

ユップ・ハインケス監督談話。
「我々は非常にしっかりと試合に取り組んだと思う。何にしても過去のアウェイでの試合よりはよかった。前半は、2、3回あったカウンターでの数的優位を落ち着いてフィニッシュにつなげることができず、先制のチャンスを逃してしまった。その後は、何人かの選手がまだ若く、経験の少ないことから来るいくつかの小さなミスが出た。マルコ・パンテリッチのような選手をフリーにしては行けない。我々はまだまだ学ばねばならないが、勝ち点1は取れても妥当な試合だったと思う」

解説の鈴木良平はブンデスリーガ情報の造詣が深く、安心して聞いていられるが、実況が今いちだなあ。マルクス・メルクがワールドカップで干されてへそ曲げて休養してたことくらい調べとけって感じ。全体に勉強不足。ディーター・ヘネスの顔だって分かってなかったんじゃないか。それにしても鈴木さんの言ってたアウェイ勝利をプリントしたTシャツ、欲しいなあ。

ところで、昨日の試合の緑色のトリコは実はサード・ユニ。ホームが白黒のシマウマ模様で、アウェイが黒一色。緑はアウェイ用が相手とかぶるときに着る用のサードなので目にする機会は少ないのかも。貴重なものを見た。

ヴェーザーではブレーメンがバイエルンに完勝。ヘルタ×グラードバッハの途中で観客が試合と関係なく沸いていたのはもちろんこれだろう。てか、試合と関係なくスタジアムがわいたときは、十中八九バイエルンが負けているときと思っていい。

■2006年10月15日(日)  【Jリーグ第27節】広島×FC東京

広島まで遠征もちょっとパスで、テレビ中継もなく、最初は近くにあるスポーツバーで見ようかと思ったけど、それも面倒臭くなって自宅で携帯と「J's GOAL」の文字中継を見ていた。

9分ジャーン、13分梶山と来て、これはもう勝ったと正直思った。ああ、広島とは言わないまでもスポーツバーには行けばよかったと思った。21分には佐藤に1点返されたけど、その佐藤が28分で交替し、これはまあ何とかなるだろうと。おかしいなと思ったのは後半からルーカスを投入したこと。いや、ルーカスの投入はいいんだけど何でそこで平山を下げるんだ。

確かに平山は守備しないし運動量少ないけど、あの電柱をペナルティエリアに1本立てておくだけで敵にはプレッシャーになる。ポストとしては使えるし、ここ一番できちんとゴールに向かうFWらしいエゴ、アグレッシブさもある。そういう意味ではルーカスと入れ替えるのではなく、ルーカスのように下がり目からボールに触って動き回るFWと組むことでお互いが生きるのではないのかな。試合を見ていた訳ではないのでこの日の平山の出来がどうだったかは分からないが、平山とルーカスが二者択一のように扱われるのはおかしいと思う。ルーカス入れるなら下げるのは戸田だろうし、平山下げるなら赤嶺入れるんじゃないか。

後半、63分、65分と立て続けに失点。画面が更新されるたびに相手の得点が増えるのは心臓に悪い。その後も71分、89分と失点は続き、終わってみれば2-5。得点経過だけ見ていた者としては何じゃこりゃという試合だった。広島にもスポーツバーにも行かなくてよかった、てか、僕が行って応援してたら勝ってたのかな…。

それにしても逆転されて宮沢というのも解せないなあ。宮沢は電柱に当てる係だろう。平山がいる間にこそ使うべきカードだと思うぞ。ガーロを更迭して倉又監督になったのはいいが、何かおかしい。個々の選手がそれぞれ一所懸命やっているのにそれが組織だった動きにならずチームとして機能しないのは監督の責任。今の東京はどんなサッカーがやりたいのか、チームとしての決めごと、約束ごとが全然見えない。このままじゃマジ降格するぞ。

あと、藤山を左SBで強行出場させたのもおかしい。右足をねんざした藤山に監督が「藤山は痛みに強い選手。痛み止めの注射を打っても、本人はやる気でいる」っていうのはプロとしてマズいだろ。それで本当に十分なパフォーマンスが出せたのか。

毎季降格の心配をしなければならなくなるとは思わなかった。今季は倉又監督で行くんだろうと思うけど、結局1シーズンまったく棒に振ったってことなんじゃないのか。強化ということをもうちょっと真面目に考えた方がいい。来季はクリストフ・ダウムを呼ぼうよ。ま、ドラッグで逮捕歴があるから無理だろうけどさ。ウヴェ・ラポルダーでもいいや。

■2006年10月15日(日)  【ブンデスリーガ第7節】グラードバッハ×ヴォルフスブルク

ヨーロッパカップ予選のために1週間の休みをはさんでの開催となった第7節、我がグラードバッハはホームにヴォルフスブルクを迎えた。ヤンセンが前節のブレーメン戦で負傷し、シーズン前半は出場できないということでディフェンス・ラインにはレベルズ、コンパーという若手を、また中盤にはインスアとデルラを揃って起用した。この他ケガから復帰のクルーゲも先発した。

この試合、Jスポーツの中継もなく、またウェブ・ラジオでも中継試合に選ばれなかったことから、例によって「kicker」のティッカーとウェブ・ラジオのコンファレンス中継のみで経過を追った。この日は同時開催の6試合で22得点が入る恐ろしい一日となったため、コンファレンス中継はめまぐるしく中継先が変わり、さながら「マイクの奪い合い」に近い状況であったが、ボルッシア・パークも例外ではなかった。

序盤は前節バイエルンに勝って波に乗るヴォルフスブルクが押し気味に試合を進めた。16分、敵CKからマトルングをフリーにしてしまい先制点を許してしまう。その後もヴォルフスブルクの固い守備にグラードバッハはチャンスを作ることができない。しかし、34分、カヘの放ったシュートがブロックされ、これがクルーゲに当たりポストへ。このボールをクルーゲが改めて押しこみ同点。するとその1分後、左サイドを上がったデルラが中央へ鋭いセンタリング、ノイヴィルがこれに合わせてあっという間に逆転してしまった。

後半になるとヴォルフスブルクも反撃を強めるが、次第に引き気味になり守備を固めるグラードバッハを相手に有効なチャンスを作れない。逆にグラードバッハは84分、途中出場でブンデスリーガ・レビューを果たしたばかりのデゲンが、カヘのカウンターからパスを受け、これを決めて追加点をあげた。試合はそのまま3-1で終了。先制点を許したが前半のうちに逆転し、終盤に追加点をあげるという理想的な試合運びでグラードバッハが今季ホーム4連勝を飾った試合となった。

ユップ・ハインケス監督談話。
「序盤は呼吸を合わせるのに大きな問題があった。しかし、これまでこのメンバーで戦ったことがなかったことを考えればそれは当たり前だと思う。先制を許した後、我々は非常に積極的に反応し、大きなモラルを示した。その点で我々の勝利は妥当だと思う」

これでグラードバッハは勝ち点を12に伸ばし5位に浮上。消化した7試合のうちホームの4試合は全勝、アウェイの3試合は全敗という極端な内弁慶ぶりを改めて示した。もうこうなったらアウェイは全部負ける代わりにホームは全部勝つということでどうだ。

その他にはブレーメンがボッフム相手に6-0と大人げない試合をしたようだ。バイエルンはヘルタに4-2と快勝。この結果シャルケもアウェイでHSVに2-1で勝ち、その結果首位はブレーメン、勝ち点差なしでバイエルン、シャルケが2位、3位となっている。笑うのはその下で、4位がアーヘン、5位が我がグラードバッハ。日曜開催のニュルンベルクは勝てば2位以上に滑りこむことになり、なかなか痛快なシーズン序盤戦となっている。

一方で具合が悪いのはHSVで、ここまで0勝2敗5分の17位。今節もホームでの敗戦なので、そろそろ監督更迭の予感。

ところでいつ見ても笑うのがブレーメンのシャーフ監督のパーカー。必ず胸か背中に「TRAINER(監督)」と書いてある。あれはラブリーだ。

そうそう、注文していた今年のグラードバッハのユニが届いた。シマウマみたいな白黒の縦縞が上の方でニョロっと曲がっている。送料が高かった。背番号はクルーゲ(24番)にしてみた。前回はノイヴィル(27番)だったので。

■2006年10月7日(土)  【Jリーグ第26節】名古屋×FC東京

気持ちのいい土曜日の午後、名古屋遠征もチラッと考えたが、Jスポーツで生中継があることもあって自宅観戦となった。FC東京はディフェンス・ラインにジャーンと茂庭が揃って復帰、ルーカスは引き続き欠場だが梶山をトップ下に置いて平山のワントップで試合に臨んだ。

序盤はなかなか主導権を握ることができず、次第に名古屋に押しこまれる展開に。20分頃には敵のボレーが決まって頭を抱えたがこれがオフサイドになって救われた。その直後、右サイドをオーバーラップした徳永からのグラウンダーのセンタリングを梶山が狙い、敵GKが弾いたところに詰めた平山がJリーグ初ゴールを挙げて先制した。

その後は流れがグッと東京に傾き、名古屋は強風の風下に立っていることもあって攻撃が有効に機能しなくなる。東京としてはジャーン、茂庭を得て守備が安定したことも大きかった。結局そのまま前半を終了、後半に入っても東京が堅守速攻で、ポゼッションは敵に委ねながらも試合を優勢に進めた。

一瞬のほころびが出たのは57分、敵FWにオフサイドぎりぎりからの抜け出しを許し同点に。しかし名古屋はそれでも波に乗れず、東京は前を向いて攻め続けた。戸田、平山が何度となくシュートを放つがゴールを奪えずにいた79分、平山がペナルティエリア内で敵DFを3人か4人引きずってドリブルで突っかけた。平山はつぶされボールを奪われたが、このクリアボールが今野に当たって右にこぼれたところに詰めた石川がこれを蹴りこみ勝ち越し。

残り10分は敵にボールを渡すことなく勝ちきり、FC東京は連敗を脱出。順位は変わらないものの勝ち点を30とした。この試合、難癖をつければキリがないが、アウェイで連敗脱出の一勝をあげたことがまず重要。特に平山はゴールに向かう姿勢がよく出ていた。戸田はシュートの精度をもう少し高めなければ。まあ、戸田だからあそこまで持って行けてるのかもしれないけどさ。

いやあ、今日の試合は力入ったわ。勝ち越してからの10分が長かった。次節もアウェイで広島と戦う。ルーカス戻ってくるかなあ。次も勝ち点取ってくれよな。

■2006年10月1日(日)  【

Jスポーツでは夜中からの微妙な録画中継だったので、結果を見ないようにして寝てしまい、朝起きてすぐに録画を見ようと思っていたのだが、寝る前にうっかり「kicker」のサイトを見てしまった。前半終了間際で0-3…。一気にやる気もなくなってしまったが、その先は知らないことにして寝てしまった。

今朝起きて、録画の後半から見始めた。得点経過は0-3。やはり昨夜見たのは幻や錯覚ではなかったようだ。結局後半はどちらも得点なく0-0で終わったのだが、ブレーメンは中盤のプレスが厳しく、緩いパスはことごとくカットされて攻撃がつながらない。ブレーメンは奪ったボールを小気味よく前線につなぎ、ディエゴを経由して最後はクローゼ、フント、クラスニッチへという攻撃の「形」が徹底されていて何度かヤバい状況になる。

とはいえブレーメンも3-0からリスクを冒す必要はない訳で、それほどガンガン前がかりに出てくることもなく、結局ボールを持たされたグラードバッハが攻めあぐねている間にボールを奪われてカウンターでひやりとする、という展開だったように思う。いずれにしても力の差は歴然で、数シーズン前にはブレーメンごときにかなわないなんて意識はなかったけど、さすがに強くなった。前半の失点のうち2点はセットプレーとはいえ、内容的には完敗というべきだろう。

この試合、グラードバッハはノイヴィルをケガで欠いた他、前節今ひとつのできだったインスアに代え、デルラを先発させた。しかし今節はデルラが今いちで逆に70分から出場したインスアの方がコンスタントにボールを触っていたように思う。キルヒはよくオーバーラップして働いていた。僕の好きなクルーゲは途中出場だったが今ひとつ存在感なし。ポランスキはもう一段階覚醒して欲しい。

それにしてもホームで3連勝、アウェイで3連敗と実にはっきりした戦績。何というかこのアウェイでの弱さはもうどうしようもないのか。とはいえテンポよくパスがつながり、サイドからクロスが入ったところにカヘやスヴェアコス、デルラ、インスアが飛び込むという一つの形はできつつある。昨季はいかにも寄せ集めという感じだったが、今季は少しは「チーム」らしくなってきた。あとはこの内弁慶を何とかすることだ。

ユップ・ハインケス監督談話。
「われわれは至るところで対面の敵から離れて立ちすぎていたし、相手に動きに合わせることしかできていなかった。こんな調子ではどんな試合にも勝つことはできない。そういう意味でブレーメンの勝利はまったく妥当だ。ブレーメンは我々に欠けていたサッカーをすることの楽しさを見せていた」

ところで、これまでバイエルンのことをさんざん可愛げがないなどとこき下ろしてきたが、今季のバイエルンはひと味違うようだ。チャンピオンズ・リーグに死力を尽くした疲れからか、アウェイでヴォルフスブルクに0-1で完封負け。開幕以来の戦績は3勝2敗1分で4位と、グラードバッハとは勝ち点1しか違わない。首位ニュルンベルクも2勝4分の勝ち点10と、なかなか混戦となっている。日曜日の試合でシャルケが勝つと一つ抜け出すことになるが。

来週はインターナショナル・ウィークということでブンデスリーガは1週休み。



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