■2004年10月31日(日) 【ブンデスリーガ第11節 グラードバッハ×バイエルン続報、Jリーグ第11節 広島×FC東京】
●さて、グラードバッハの快挙から一夜明けたが、まずはケッペル監督の談話から。「今日はチームが情熱を持ってしっかり動き回るところを見てもらえたと思う。これこそハノーファーでの試合とは昼と夜ほど違った部分だ。しかし今の課題はこれを一日だけの高揚感で終わらせてしまわないで、これをマインツでもきちんと繋いで行くことだ。今日は相手がバイエルンだったこともラッキーだった。チームのモチベーションを高めるには不足はなかった訳だから」。う〜ん、このままケッペル監督でもいいような気がしてきたな…。
●で、28日付の「Rheinische Post」に後任監督についての記事が出ているのを発見。これによればルディ・フェラーは「今年いっぱいは休養する。監督もマネージメントもやる気はない。家族と約束したんだ」とどんな依頼も受ける気がないことを名言。クリストフ・ダウムも「だれからもそんな話は聞いていない。グラードバッハに行くというのは考える気もないし実際不可能だ。フェネルバチェで今季いっぱい契約があるし、場合によってはもっと長くここにとどまるかもしれない」。この記事で他に取り沙汰されている名前はオトマー・ヒッツフェルド、ユップ・ハインケスの他、アーミン・フェー、ユルゲン・レーバーなど。
●さらに記事にくっついているアンケートで選択肢として登場するのは、こうした名前の他、ヴィニ・シェーファー、ベルティ・フォクツ、ヨルグ・ベルガー、そして極めつけはあのローター・マテウス…。頼むからフォクツとマテウスだけは勘弁して欲しい。「Die Welt」によればハインケスからは断られたらしいが。
●ブンデスリーガ、この日の他の試合ではヴォルフスブルグが4-3と逆転で撃ち合いを制しマインツに勝った。これでヴォルフスブルグは首位に返り咲き、マインツは7位に落ちてしまった。シャルケがVfBに勝ち入れ替わりで2位に。あとBVBがレバークーゼンに勝って何とか11位を確保。レバークーゼンもチャンピオンズ・リーグでレアル・マドリッドやローマに勝ってる割りにブンデスリーガでは調子が出ない様子。
●さて、Jリーグの方では我がFC東京が広島で引き分け、勝ち点1を持ち帰った。今日も前半に先行されたが、後半早々にルーカスのゴールで追いついたらしい。まあ、今季は優勝はまずもう無理なので、ナビスコ決勝のことを考えれば今日はこれくらいでいいかという気もしないではないが。予想通り金沢、三浦、ケリーを温存、一方でケガから復帰した梶山、それから宮沢と今野のダブルボランチを試したようだ。あと戸田もケガから復帰ということで、水曜日に浦和をたたく準備はできたということか。それにしても首位と勝ち点差15の9位は寂しいよな。ていうか11試合して3勝だもんなあ。
●3日は昼前から国立入りして気合いを入れる予定。
■2004年10月30日(土) 【ブンデスリーガ第10節 ボッフム×グラードバッハ、第11節 グラードバッハ×バイエルン】
●ブンデスリーガ第10節は英国週間ということで火曜日・水曜日に行われた。我がグラードバッハは火曜日にアウェイでボッフムと対戦、ボッフムは今季ホームでまだ勝ちがなく互いに譲れない一戦となった。前半はグラードバッハが押し気味に試合を進めたが、エースのノイヴィルが欠場中で決定機を生かせず、0-0のままハーフタイムとなった。
●後半もグラードバッハ優勢の流れで始まったが、54分、ボッフムがロクベンツからのパスを受けたプロイスが右足でゴール隅に決めて1-0とリードを奪うと流れはボッフムへ。60分にはシュトラッサーがこの日2枚目のイエローカードを受けて退場となり、グラードバッハは10人での戦いを余儀なくされる。モチベーションが下がり守勢のグラードバッハはカーネルとウリッヒを投入して攻撃にアクセントをつけたがやはり得点に結びつかず、85分にヴォッシュのゴールで追加点を許すと、90分にもマトセンにダメ押しを入れられ結局0-3で連敗した。
●この結果グラードバッハは降格圏である16位に後退、週末にバイエルンとの試合を控えて窮地に立たされることになった。フロントはこれに反応し即日ファッハ監督の解任を発表、当面はアマチュア監督のケッペルが指揮を執ることに。このタイミングでの監督交代は予想していなかっただけに驚いた。
●よその掲示板に後任候補としてトップメラー、フェラー、ヒッツフェルド、ハインケス、マイヤーなどの名前を挙げてみたら、このうちトップメラーを除く全員の名前がスポーツディレクターのホッホシュテッターに対するkicker紙のインタビューで出てきて我ながらすごいと思った。個人的にはハンス・マイヤーの復帰を希望。
●さて、そのケッペル暫定監督の下での最初の試合となったホームでのバイエルン戦、センターバックのシュトラッサーを出場停止で欠くものの前線にはノイヴィルが復帰しての戦いとなった。前半は互いにモチベーションの高い厳しい戦いとなり、グラードバッハがノイヴィルの精力的な動きもあって何度かチャンスを作ったがバイエルンのDFも譲らず0-0でハーフタイムを迎えた。
●後半開始早々ノイヴィルのFKからプレッチが頭で決めて先制、その5分後にはルシオがスヴェルコスを足蹴にして一発退場とり流れは大きくグラードバッハに傾いた。その後はグラードバッハが中盤を支配、バイエルンは目に見えてモチベーションが下がり、特に70分過ぎくらいからはグラードバッハが時間を使う展開に。84分にはスヴェルコスの低いクロスを途中出場のファン・ホウトがヘディングでポストに当てて押しこみ試合を決めた。
●普通バイエルンというチームはこういう展開でもロスタイムで2点くらい取るようなイヤなヤツらだったんだけど、今日はテレビで見ていてもそういう怖さがまったくなく、実にあっさりしていた。逆にグラードバッハは、監督交代直後にはありがちだが実にモチベーションが高く、集中も切れず、選手一人一人の能力では圧倒的に優位なバイエルン相手に天晴れな戦いぶりだったと思う。この勝利のおかげでグラードバッハは暫定ながら12位に浮上した。いやあ、生中継でグラードバッハがバイエルンに勝つところが見られるなんて。
●Jリーグの方は5試合が行われたが、我がFC東京は明日広島での試合。明日は金沢、三浦、ケリーを11月3日のナビスコ決勝のために温存するとか。そんな余裕かましてる場合かと言いたいが、ま、広島まで見に行く訳でもないしな。テレビ中継もないし、ゆっくり結果だけ確認するか。ナビスコ決勝は何としても勝たなきゃだし。
■2004年10月24日(日) 【ブンデスリーガ第9節 グラードバッハ×ハノーファー】
●だいたいいつもあたかも見てきたかのように試合をレポートしているこのコーナーのグラードバッハの試合であるが、Jスポーツでグラードバッハの試合の中継があるのは稀であり、実際にはブンデスリーガの公式サイトのウェブ・ラジオで聴いた試合の様子と、「kicker」その他のドイツのメディアの記事を総合して頭の中に試合を再現している訳だ。
●ウェブ・ラジオも毎試合中継があるとは限らず、日曜日開催の時は中継されないし、土曜日でも完全中継があるのは7試合のうちの2試合、これに洩れるとあとは各スタジアムの様子を順繰りにリレーで中継するコンファレンス中継と各サイトのティッカーだけが頼り。ウェブ・ラジオの中継はサイトのチョイスが1試合とファン投票によるチョイスが1試合なので、グラードバッハの試合を中継してくれるようウェブ上で月曜日から毎日投票に励んでいるのである。いや、好きでやってることだから別にいいんだけどさ。
●嬉しいのはJスポーツでブンデスリーガのダイジェストが始まったこと。考えてみればドイツに住んでいた頃だって、ブンデスリーガの試合の完全中継なんて見たことなかった。試合の完全中継は「Premiere」という有料衛星放送の独占であり、ブンデスリーガはもっぱら土曜日夜の「ran」で結果を要領よく確認するものだったのだ。だから実際ダイジェスト+週2試合中継という今のテレビ環境はドイツにいたころよりぜいたくな訳である。もちろんスタジアムに出かけて行って観戦できないという絶対的なディスアドバンテージ(ドイツ語で言えば「ナッハタイル」)はある訳だが。
●さて、第9節、我がグラードバッハは前節ラウテルンに勝った勢いを駆ってハノーファーをホームに迎えた。ハノーファーといえば前監督のエヴァルド・リーネンが率いるクラブであり、しかもグラードバッハの降格シーズンにGKをつとめたロバート・エンケがゴールを守っている因縁の相手である。グラードバッハは前節手を使って2試合の出場停止を食らっているノイヴィルと、同じく前節退場となって出場停止のコーツィニーツを欠いての試合となった。
●試合はまず16分、レアンドロのヘディングにマルテザッカーが合わせたボールがスルスルとゴールインしてハノーファーが1-0とリード。その後は引き気味のハノーファーに対しグラードバッハが攻めながら得点できず、逆に35分、ロングパスを受けたチェルンドロがGKカンパと1対1になり、これを決められて追加点を許してしまった。
●後半開始と共にグラードバッハはフカルとファン・ケルクホーフェンの両SBに代えてブンデスリーガ初出場のプラーテとカーネルを投入。カーネルの左サイドからのクロスで攻撃にリズムを作ったが決め手を欠き、ブロイヒに対するレアンドロのファウルをペナルティエリア外と審判が判定する不運もあって、引いて守るハノーファーを攻めあぐねて結局2-0のまま試合は終了した。
●ファッハ監督談話。「ハノーファーが非常に守備的に来るだろうということは分かっていた。だから失点は避けたいと思っていた。腹立たしいのは我々が最初のセットプレーで審判に抗議し、そのために失点してしまったことだ。後半になると我々はやや改善して優勢にも見えたが、ゴールのチャンスを生かすことができなかった」
●順位は変わらず12位だが降格圏との勝ち点差はわずか「2」。大事なホームゲームでノイヴィル先生を欠いたのは大きかったが、スヴェルコスってもうちょっと頼りになるんじゃなかったかなあ…。
●その他の試合。ヴォルフスブルグがティアム、ダレッサンドロなどのゴールで3-0とボッフムに圧勝、日曜日に試合を控えたVfBを抜いて暫定首位に返り咲いた。この二人が活躍してくれるとマネージャーシュピール的には大変嬉しい。トップメラー監督が更迭されたHSVは新任のドル監督の采配でBVBに勝ち降格圏を脱出。高原はフル出場したが得点はなかった。一方のBVBは14位となり財政問題と合わせて苦しい状況に。来年はマジでBVBが二部とかそれ以下で戦うことになるかも。
●ラウテルン×レバークーゼンはスコアレス・ドロー。この試合ではラウテルンのテバーが途中出場したのに対し、レバークーゼンのバリッチは出場機会がなく、マンハイムの子供二人の顔合わせは実現しなかった(そんなこと気にしているのは日本でも僕とここのオーナーくらいだろうが)。レバークーゼンはチャンピオンズ・リーグでレアル・マドリッドに続きASローマにも勝って気を吐いているが、ブンデスリーガでは今いち本調子じゃないね。あと、バイエルンはアウェイながらロストックに2-0と勝った。面白味のないクラブである。
●チャンピオンズ・リーグのレバークーゼン×ローマは録画で見たが、シノベックいいよねえ。ニュルンベルグにいた頃から認知していたが、要はアウゲンターラーが連れてきたってことだな。実に渋い。
●今夜は12時半からシャルケ×マインツの生中継がある。さすがに明日の仕事に差し支えるので残念ながら録画になるが、スター選手もいないのにまさに一丸で結果を出し続けるマインツに萌え〜。何か「がんばれベアーズ」みたい。監督のユルゲン・クロップもいい味出してる。行けるところまで行こう。
●尚、今週は英国週間でありJスポーツの第10節中継カードももう決まっている。バイエルン×ヴォルフスブルグとVfB×ブレーメン。まあ、仕方ないか…。
■2004年10月23日(土) 【Jリーグ第10節 横浜×FC東京】
●まずは先週のグラードバッハ×ラウテルン、ノイヴィルの「神の手」をJスポーツのダイジェストで見た。あれはハンドと言われても仕方ないな。まあ、その後でちゃんと1点追加して勝ったんだからいいんじゃないか。という訳でノイヴィルは2試合にわたって反省することになってしまった。
●今日は朝から近所のファミマに行って11月3日のナビスコ決勝のチケットを獲得した。これは年間チケットのホルダーに対してクラブから送られてきた予約番号で発券したもの。一般販売は先週とっくに完売しており、オークションとかでは高値を呼んでいるらしい。チケット取れなかった人のための救済掲示板とかも立っているが、圧倒的に需要が供給を上回っている状態。いったい一般販売で買えた人ってどんな人なんだろう。
●午後からは東横線に乗って新横浜まで出かけた。菊名で横浜線に乗り換えて二駅、小机から横浜国際総合競技場まで15分と聞いていたが実際には10分くらいの感じ。アウェイの試合を見るのは初めてだ。第1コーナー入口裏辺りの2階席に陣取ったが結構ガラガラでFCのファンがパラパラいる程度。FCのウルトラス関連は同じゴール裏でも第2コーナー立ち上がり裏辺りにいた。
●この日は実際には25,000人ほど入っていたようだけど、スタジアムが広すぎるせいか指定席のエリアがスカスカに見えた。横浜の応援も今いち迫力に欠けたなあ。FCの方が声が出ていたんじゃないか。
●さて、肝心の試合の方だが、立ち上がりから横浜のペース。FCは先週のズビロ戦と同じメンバーだったが、横浜に中盤を支配され、対応に精一杯で全然自分たちのやりたいことができない展開(やりたいことがあるとすれば、だが)。25分には奥にミドルを決められ0-1となり、その後もFCにはほとんどチャンスもないまま前半を終えた。
●後半開始早々、FCは石川のFKからジャーンが頭で決めワンチャンスで同点に追いついた。その後も前半40分から投入していた鈴木の動きも効いてボールを支配する時間帯もあったが仕上げに緻密さを欠いてまともなシュートチャンスを作れず、終盤は再び横浜に押しこまれ立て続けにゴールを脅かされる。土肥の踏ん張りもあり何とかしのいでいたが、88分、ペナルティエリアに入りこんだアンが勝手に転んだのを見た審判が何を思ったかPKを宣言、これを奥が決めて1-2となり、唖然というか呆然としたまま負けてしまった。
●まあ、こういう謎の判定で負けることもあれば逆に勝つこともあり、それ自体は仕方のないことだが、あれはひどかった。あとからMXTVの録画中継を見直したがやっぱりあれはダイヴだろう。今ふうにいえば「シミュレーション」(この言い方にはなじめない)。ドイツ語でいえば「シュバルベ」(これは風情があっていい)。遠い方のゴール前のできごとだったので見えにくかったのも確かだが、「いいところで勝手にこけてアホやなあ」と思ったプレーがいきなりPKだもんな。あの局面でPK取ったら試合が決まるんだからよく見極めて欲しいよ、まったく。
●FCはメンバーがベストに近いはずなのに、試合のコンセプトに明確さが欠けてきているのではないかと思う。自分たちがどうやって勝ちたいのか、その中で各々のミッションは何か、もう一度意思統一をした方がいいように思う。今日はケリーもルーカスもよくなかった。前半で退いた馬場もしんどかった。馬場ってそんなにすごい選手かなあ。1対1に弱くないかなあ。
●採点。
土肥(2.5)、加地(4.5)、ジャーン(3.5)、茂庭(4)、金沢(5)、今野(4)、三浦(4)、石川(4)、ケリー(5)、馬場(5.5)(40.鈴木(4.5))、ルーカス(5)
●帰りの横浜線がババ混みですごかった。小机でいっぱいなのに新横浜でさらに乗ってきて殺気立った雰囲気になって。菊名でたくさん降りるから一駅だけのことなんだけど。飛田給でそんな感じになることってないのに。なんでだろ。JRは機動的に本数増やしたりするべきじゃないか、あれ。まあ、次に行くのがいつか分からないから別にいいんだけど。
●今ウェブラジオで聴いているグラードバッハ×ハノーファーの結果他は明日。
■2004年10月18日(月) 【Jリーグ第9節 FC東京×ズビロ磐田、ブンデスリーガ第8節 グラードバッハ×ラウテルン】
●快晴の国立競技場、リーグ戦8連敗中のズビロに勝てるのは今しかないということでベストに近いメンバーで臨んだ試合だったが、結局はスコアレス・ドローに終わった。ズビロはやはり本調子にはほど遠く、華麗なパス回しはほとんど見られなかったが、FCは25分に敵に退場者が出て優位に立ったのを生かすことができず、再三の絶好機を外し続けて得点を挙げることができなかった。
●ズビロ相手に勝ち点が取れてよかったとかそういう試合ではなく、勝たなければならなかった試合であり勝てた試合。シュート数も圧倒的に多く、敵にまともなチャンスも作らせなかったのは評価できるとしても、例えば敵陣でのスルーパスやラストパスをことごとくカットされたりするような甘さがあってはいくら状態最悪とはいえズビロには勝てないということだろう。後半から阿部を投入したがマジックはなかった。
●採点。
土肥(3.5)、加地(3.5)、ジャーン(3)、茂庭(3)、金沢(3)、今野(3.5)、三浦(3)、石川(3)、ケリー(3.5)、馬場(4)(46.阿部(4))、ルーカス(3.5)
●さて、読売に勝ってナビスコ決勝を決めたFCであるが、そのナビスコ決勝のチケット争奪が激しいことになっている。16日の午前10時から受付だったのだがローソン・チケットに電話し続けても全然つながらず、11時前にようやくつながったときには既に完売。報道によれば30分で売り切れたらしい。近所のファミマで端末も操作してみたが軽く「予定数終了」だった。
●こういうチケットが直後からオークションに出たりしているのは腹立たしいが、日曜日にはクラブから封書が届き、年間チケットのオーナーには枚数分のチケットを確保してあると。そんなことはもっと早く言えという感じだが、まあいい、とにかくチケットがあれば。11月3日は浦和に勝つぞ。それにしてもあれでチケット取れた人っていったいどうやってるんだろ、まったく。初めっからクラブに半分ずつ割り当てたらいいのに。
●一方ブンデスリーガでは我がグラードバッハが日曜日の試合で聞いたこともないクラブを相手に2-0で快勝した。この試合、ノイヴィルの1点目が実はハンドであったということで厳しい批判を浴びており、ノイヴィルは向こう2試合出場停止の処分を受けてしまった。その後、足でもう1点入れたんだからいいじゃないかという感じもするのだがそういう訳には行かなかったようで…。それでも得点ランキングでは目下8得点で1位を独走、そのうち1点が手だなんて、シーズン終わる頃にはみんな忘れていることだろう。
●ちなみに「kicker」の試合結果、通常は得点者の名前の後に「左足」とか「ヘディング」とか得点した部位が出るのだが、「1:0 Neuville (54., rechte Hand, Vorarbeit Ulich)」には笑った。「1:0 ノイヴィル(54分、右手、アシスト:ウリッヒ)」。「右手」ってあんた。Jスポーツのハイライトは見逃せないぞ。ちなみにノイヴィルのハンドでのゴールを得点にしてしまった審判ケムリングの「kicker」の評価は「6」。
●ところでマインツが2-1でブレーメンを下し3位に。バイエルンよりマインツの方が上というこの順位表は拡大してTシャツにプリントしておきたい。あの、ザンクト・パウリがバイエルンに勝ったときの記念すべきTシャツのように。
■2004年10月13日(水) 【ナビスコカップ準決勝 FC東京×読売ヴェルディ川崎】
●本当なら9日の土曜日に行われるはずが台風で延期となり、読売のサイン会の都合で連休中の再試合ができず今日に流れたナビスコの準決勝。たまたま休暇中だったからよかったようなものの、これがふだんの水曜日ならとても観戦には行けなかったところだ。
●この日のFCは石川が実に久しぶりにスタメン。土肥と加地が代表でオマーンに遠征しているのでGKはナビスコの男こと塩田、右SBには藤山を起用してのスタートとなった。試合はまずFCが6分、馬場の左からのCKをルーカスが折り返し、これをジャーンが強引に頭で決めて先制。さらに14分には右サイドからドリブルで切りこんだ石川からのラストパスをルーカスが左足インサイドで決めて2-0とした。22分には読売の林が2枚目のイエローで退場。10人の読売を相手に調子に乗るFCは、42分にも石川のアシストをルーカスが決めて3-0で前半を折り返した。
●前半、読売は例によって中盤で細かいパスをつなぐ組み立てだったが、FCのDF、ボランチが手堅く守ってチャンスらしいチャンスを与えなかった。一方のFCはサイドを使った攻撃からフィニッシュまで持っていくアグレッシブなサッカーを展開、着実に得点も決まって、前半終了の段階では楽勝ムードも漂った。
●ところが、後半にはいると読売は攻撃的に修正。1人少ないディスアドバンテージを克服するためロングボールを放り込んでこぼれ球をゴール前に持ち込む戦術に変更し、これにFCの守備が集中しきれずまず47分に失点。FCは三浦に代えて宮沢を、石川に代えて阿部を投入するが、読売の捨て身の攻撃に十分な対応ができず78分、79分には立て続けに失点しまさかの同点となってしまった。
●その後、平本のシュートがポストを直撃して肝を冷やすシーンもあったものの何とかしのぎきって3-3のままレギュラー・タイムは終了、延長戦に突入することとなった。しかし、これは帰れないぞと思って覚悟を決めたのも束の間、延長開始後の最初のプレーがFCのCKとなり、宮沢が左から入れたボールをルーカスがあっさり決めて試合は終了、FCがナビスコ初の決勝進出を果たした。
●どうせ勝つんなら後半の3失点は余計だっただろうと思うが、1人少なくなったこともあってか後半は読売のモチベーションがFCを上回っており、簡単にペナルティエリアに入られて苦しい戦いだった。採点。
塩田(2.5)、藤山(4)、ジャーン(3)、茂庭(3.5)、金沢(4)、今野(3)、三浦(3.5)、石川(2.5)、ケリー(4)、馬場(2.5)、ルーカス(1.5)
●決勝は11月3日に国立で行われる。相手は浦和。年間チケットが利かないので自分でチケット取らないと。買えるのかなあ。
■2004年10月3日(日) 【ブンデスリーガ第7節 ヴォルフスブルグ×グラードバッハ、Jリーグ第7節 名古屋×FC東京】
●とても東京とは思えないところまでライブを見に行っていたおかげで家に帰ったら11時をまわっており、試合は既に半分終わっていた。前半が終わったところで試合は2-1とヴォルフスブルグがリード。後半のみウェブラジオで聴いてたけど、どうもグラードバッハに点が入りそうにない感じであっさりと負けてしまった。
●試合はまず13分にダレッサンドロの得点でヴォルフスブルグが先制。しかし15分にはグラードバッハがノイヴィルのゴールで追いつく。その後は試合も落ち着き一進一退の攻防となったが、43分にCKからシュノアーのヘディングを許してしまいヴォルフスブルグが再びリード。後半は盛り上がりに欠ける展開となり、グラードバッハも最後は先発のノイヴィル、ハインツに加えてスヴェルコス、ファン・ホウトまで投入してFW4枚という無茶なリスクまで取ったものの結局そのまま1-2で試合は終わった。
●ファッハ監督談話。
「苦い敗戦だ。内容は悪くなかった。運動量としても、テクニック的にも、試合を部分的には確実に支配していた。負けたのは不運だったと言うべきだろう」
●ヴォルフスブルグは2位に勝ち点差4をつけて首位を独走中。この他にはバイエルンがアウェイでブレーメンに2-1と快勝、レバークーゼンはHSVを3-0と完封した。マインツもアウェイながらフライブルグに2-1で競り勝ち5位をキープ。一方我がグラードバッハはこの日勝ち点の上積みに失敗したため、降格圏と勝ち点は同じの14位に後退。しっかりして欲しい。
●Jスポーツの今節の中継はブレーメン×バイエルンとシャルケ×ボッフム。まあ、前者はいいとしてシャルケ×ボッフム…。神戸×京都みたいな地味なダービーだな。そういえば前節はヴォルフスブルグ×ラウテルンなんて何の華もない試合を見せられたし。まあ、テバーが出てたのでよしとするが。
●さて、Jリーグの方だが、我がFC東京はアウェイで名古屋と対戦した。昨日録画しておいたビデオを今日見たのだが、もどかしい試合だったようだ。名古屋も決してよかった訳ではなく、内容的にはむしろFCの方が上回っていたと思うが、最後の詰めができず先に失点し、後半は追いつくのがやっと。結局1-1のドローに終わったが、もっとやれたのではないかと思った。
●特に後半せっかく石川を入れたのに全然使えてなかった。そろそろ宮沢を先発に戻し、石川も初めから使うべきだろう。戸田を左にして、阿部がジョーカーということでほぼベストメンバーが揃う。来週はナビスコの準決勝であり相手は読売。負けられない試合であり、ここで立て直しを図って欲しい。
●という訳で今週はあまり熱意のないレポートとなってしまった…。