logo ブンデスリーガ・トーク 2001年10月


■2001年10月28日(日)

●まずは昨日のグラードバッハ×フライブルグ。開始3分にゴール前の密集からケールが押し込んでフライブルグが先制。しかし10分にはファン・ホウトがペナルティ・エリアで倒されて得たPKをミュンヒが決めてグラードバッハが追いつきました。試合はスピード感のある展開で、これまでベケルベルグで見た中ではレバークーゼンとともに「さすが」と思わせる相手でした。競り合いもチャンスも互角の印象。
●同点のまま後半に入ってグラードバッハがやや優勢かと思わせる展開でしたが、65分にセリミのゴールで再びフライブルグがリード。グラードバッハはゴール前に攻め込むもののシュートが弱く、ゴルツの堅守もあってなかなか得点できません。ようやく80分に左サイドからヴィテチェックが決めて同点、その後もチャンスはあったものの結局2-2の引き分けに終わりました。
●グラードバッハはケガから復帰のファン・レントをスタメンで使わず大事をとってミーツィエルを先発させましたが、ミーツィエルもゴールこそなかったもののまずまずの動き。交替で入ったファン・レントも競り合いの強さを見せ、このトップ争いは戦術に幅を与えるでしょう。実際、前半はミーツィエルとファン・ホウト、コルツィニーツがポジションをチェンジし、ファン・ホウトがトップ、左にコルツィニーツ、右にミーツィエルという配置になる場面もありました。
●一方、デモがケガのためポジションが一つ流動的になっている中盤では、ヴィテチェックを中盤にまわし、空いた4バックの左外にミュンヒを使うというカバーをしています。エバールが休んだときはヴィテチェックが右外にまわってミュンヒが左外だったし、キャプテンも器用なだけにいろいろ使いまわされてご苦労さんという感じですが、ミュンヒの安定感は買いたいところだし、こりゃデモが帰ってきたら困るわ。しばらくデモをそのまま控えにまわすかもな。僕は好きなんだけど。
●フライブルグは僕もマネージャー・ゲームに3人をノミネートしてるだけあって好感度の高いチームなんですが、ゴルツはさすがで、やはり少々のチャンスでは点を取れるような気にさせない。あとヴィリ、イアシュヴィリが印象に残ったかな。ケールはDFというよりかなり前がかりな感じを受けました。コビアシュヴィリは気にして見てたけどよく分からなかった。
●その他の試合。今節の大笑いはやはり何といってもユニフォームを忘れてきたバイエルンでしょう。アウェイの試合なのにえんじと紺のホーム用のユニフォームしか持って来ず、ケルンの真紅のユニと紛らわしいということで練習用の白いベストをユニの上から着てのゲームになりました。紅白戦じゃないんだからさ、まったく。試合はピサーロの2ゴールでバイエルンが快勝しましたが、ゴール決めて喜んでても練習着じゃな、って感じの何とも間抜けな試合でした。忘れ物には注意。
●レバークーゼンはミュンヘンのオリンピアで1860と対戦、先制を許したものの1860の自殺点で同点。その後ルシオさんがファウルの判定に怒って敵のFKのボール(既に正しい位置に置かれていた)を蹴飛ばすという不始末をしでかし退場となりましたが、そこから簡単に3点を奪って、アウェイで一人少ない情況なのにシーズン不敗記録を伸ばしました。ドルトムントもアウェイでコットブスに2-0、一方やや注目のラウテルン×シャルケはスコアレス・ドローに終わりました。
●2部ではマインツがまた勝ち首位をキープ。監督のクロップは僕より年下の若造ですが、「そろそろ1部昇格について考えていますか」という試合後のインタビューに早口でピントの外れたことをまくし立ててから「で、質問何だっけ?」と訊き返しちゃうところや、勝った後選手にヘッドロックをかまして喜びを分かち合ってるところなんかを見ると、きっとチームもいい雰囲気なんだろうなと思ってしまいますね。いったん崩れると脆いような気もしますが、行けるところまでがんばって欲しいです。だって昨季(14位)とほとんど選手替わってないんだもん。
●そうそう、リトバルスキーさんのデュイスブルグですが、ようやく1勝をあげました。先制点をあげたときなんかリトバルスキーさん泣いてましたよ、ホントに。よくここまで首にならずに使ってもらえたもんだと思いますね。
●我がマンハイムは明日アウェイでハノーファーと戦います。

■2001年10月21日(日)

●ブンデスリーガ第10節。我がマンハイムは金曜日にホームでマインツと対戦しました。2部首位を走るマインツは昨季降格の危機にあったときとは見違えるような動きで2点を先制しましたが、マンハイムも2点を返し同点で前半を終了。これはいけるかなと思ったのも束の間、後半にまたしても2点を奪われ結局2-4で痛い黒星を喫しました。アウェイでの引き分け、今回も2点先制されてからの粘りと、チーム状態そのものは上向いていると思うんですが、いかんせんここ6試合勝ちなしの13位は具合が悪いです。昇格もそろそろ諦めた方がよさそうです。
●グラードバッハはニュルンベルグでアウェイ。ファン・レントに代わってセンターに入ったミーツィエルが左サイドのファン・ホウトからのパスを胸でワントラップしてから見事なボレーで決め1-0。後半60分には敵のディフェンスラインを抜け出したファン・ホウトが敵DFのオウンゴールを誘い2-0、75分にセットプレーから1点を許したものの2-1で逃げ切りました。グラードバッハもここ数試合、内容は悪くないのに勝ちから遠ざかっていたのでこの1勝は実に貴重だったと思います。
●その他の試合。バイエルン×ラウテルンはバイエルンが4-1と楽勝。スタートダッシュでグラードバッハに負けたときはどうなってんだと思いましたが、結局その後負けなしで、ついに首位を奪取してしまいました。エフェンベルグさんが欠場中にもかかわらず実に余裕を持ってサッカーをやってますね。まあ、さすがです。あと、フィンクがいいです。この層の厚さはやはりブンデスリーガの他のチームには真似のできないところではあります。
●レバークーゼンもVfBを相手に1点を先制されたものの終わってみれば4-1で危なげなく2位をキープ。今シーズン公式戦負けなしの記録はチャンピオンズ・リーグのバルセロナ戦で途切れてしまいましたが、ゼ・ロベルトがよかったです。シュナイダー、バステュークも。トップメラーのネクタイはチェックできませんでした。
●ドルトムントは今日日曜日にホームでフライブルグと戦いました。試合そのものはドルトムントが支配していたものの決定機をモノにできずゴルツの堅いセーブにことごとくゴールを阻まれました。結局フライブルグが前半にあげた虎の子の1点を守りきり、90分にはレーマンまでが敵ゴール前に詰める超前がかりのドルトムントからボールを奪ってがら空きのゴールにカウンターで追加点を決めました。そういえばロジ坊が出場停止だったのが効いたんでしょうか。僕としてはひとえにゴルツだと思うんですが。

■2001年10月15日(月)

●仕事が終わってからボッフムまで行ってきました。会社でボッフムに住んでいるヤツに聞いていたとおり、片道60km弱、30分強で迷うこともなく到着しました。マンハイムから来た荒くれ者に混じってビジターチームのブロックで立ち見です。入場料は15マルク(800円程度)。笑っちゃいますね。時節柄ボディチェックはかなり厳しかったです。
●試合は守るマンハイム、攻めきれないボッフムという感じでさえない展開でした。マンハイムは10分に左サイドからテバーがするすると持ち込みそのままシュートして1-0とリードしたんですが、その5分後にはGKのホレリートがバックリーを止めようとしてファウルを取られPKで同点になりました。後半にはボッフムのオフサイド・ゴールで肝を冷やすシーンもありましたが結局どちらも決め手を欠き1-1の引き分けでした。
●マンハイムはかなりメンバーを入れ替えて臨んだ試合だったんですが、アウェイということでコンパクトな守り優先か、フォーバックをぎちぎちに固めて裏に入られることも最小限に抑えたと思います。もっともこういうときは攻め上がりにスピードが欲しいのですが、カウンターというほどの爽快感もないもったりした攻撃ではなかなかチャンスも作れません。
●後半に入ってボールの支配は上向いたのですが、まあ、マンハイムががんばったというよりはボッフムがだんだん散漫になってきたということだったように思いますね。僕としてはバックリーをよく見たかったんですが、これといった見せ場もなくあんまりよく分かりませんでした。
●一応アウェイで引き分けということで応援の皆さんは喜んでいた訳ですが、今の順位を考えるとまったく引き分けじゃ足りないよな。前節のハッヒング戦を勝ってれば今日の引き分けは喜べたんでしょうが。さらに鍛錬を重ねて欲しいです。次節、ホームでの首位マインツ戦、是非勝たねばな。

■2001年10月14日(日)

●今週はグラードバッハがドルトムントを地元に迎えるということでチケットも売り切れの盛り上がりだったんですが、僕は別の用事があり泣く泣くシーズンチケットを職場のドイツ人に譲って棄権しました。もったいないけど仕方ない。去年もケルン×ドルトムントの時は日本に一時帰国中であり、僕はドルトムントの試合は見られない星の下にあるのでしょう。試合は2-1でドルトムントが順当に勝ちました。グラードバッハは78分にデデのファウルでもらったPKをデモが決めたのみ。終了間際にはやはりBVBのペナルティ・エリアでデデのハンドがありましたが審判は見ていなかったようです。
●首位のラウテルンはロストックに貫禄勝ち、レバークーゼンもコットブスに勝って3位をキープしました。ただしトップメラーはあの趣味の悪いネクタイではなかったようです。でもおじさんネクタイの結び方おかしいと思う。
●注目のミュンヘン・ダービーですが、終わってみれば注目でもなんでもないただの5-1でした。いや、もちろん「アウェイ」だったバイエルンの勝ちです。1860もなあ、ダービーかロラントが退場になったときくらいしか話題にならないんだからしっかりしろよな、まったく。
●シャルケ、ヘルタはともに敵地で苦杯をなめました。HSVのケテラーが2ゴールの活躍。こいつとかティムとかがもうちょっとがんばってくれないとドイツ代表も先がないぞ、ていうか既に今も苦しいですが。
●2部はマインツが地元で勝ち首位をキープ。2位のハノーファーも勝って追走しています。監督交代後連勝中のハッヒングは記録を伸ばし4連勝。ベルガーが監督に就任したアーヘンは地元でスコアレス・ドローに終わりました。我がマンハイムですが、明日、ボッフムに遠征です。僕は仕事が早く終わったら駆けつける予定なんですがどうなるか分かりません。でも僕が見に行くとマンハイムは勝てないというジンクスもあり、ここは家でおとなしくテレビ観戦かという気もしないではないですが。

■2001年10月6日(土)

●今日はW杯ヨーロッパ予選グループリーグ最終戦が行われました。我がドイツが属する第9組はイングランドとドイツが同勝ち点で並び、イングランドが得失点差でドイツを6点上回っているという状態で最終日を迎えました。ドイツは仮に今日のフィンランド戦で勝ってもイングランドがギリシャ戦に勝つ限りこの得失点差をひっくり返すことはまず不可能であり、ドイツ勝ち・イングランド負けか引き分け、あるいはドイツ引き分け・イングランド負け、というのがドイツの描く理想的なシナリオだった訳です。
●イングランドが戦うギリシャ代表の監督はこないだまでラウテルンの監督だったオットー・レーハーゲルであり、ドイツの新聞には「オットー、頼むよ」みたいな見出しが踊っていたわけですが、終わってみればドイツ0-0フィンランド、イングランド2-2ギリシャであり、せっかくレーハーゲルががんばってくれたのにドイツは自分が勝てなかったために予選を首位で突破できなかったという情けない結果に終わってしまったのでした。
●イングランド×ギリシャはまずギリシャが先制、前半を終わって1-0でギリシャがリードでした。後半60分頃にイングランドがいったん追いついたものの直後にギリシャが再びリードし、そのまま終盤へ。ドイツ×フィンランドが終わった時点ではまだギリシャが2-1でリードしており、これでドイツが予選突破かとだれもが思ったのでした。
●僕もそこでテレビをZDFからDSFに切り替えてイングランド×ギリシャをチェックしたんですが、ロスタイムにイングランドがラストプレーと思われるFKをゴール正面で獲得。これをベッカムが蹴る訳で、僕としてはこれが決まったりするだよなあとか思ってたところ、案の定これがゴール左上に決まり2-2、試合はそのまま終わってイングランドがW杯出場を決め、ドイツはグループ2位でウクライナとのプレーオフに回ることになったのでした。
●まあ、ドイツがフィンランドと戦ったのが何といっても昨シーズン悲劇を経験しているシャルケの本拠アウフシャルケであり、先に試合を終えて相手の結果を待つという情況も同じなら相手がロスタイムにゴールを決めて夢をうち砕かれるという結果も同じ。こりゃ何かの因縁という他ないですね、というよりは、ドイツが勝つことを前提に「オットー、頼むよ」と言ってた割には、引き分けすらまあ無理だろうと言われながらがんばってくれた(勝ちかけたんだから、ホントに)レーハーゲル・ギリシャとは対照的に、スコアレス・ドローに終わったドイツの不甲斐なさが際立った最終戦でした。ああ、情けない。
●ドイツが0-0だったけどギリシャがイングランドに勝ってくれたおかげで勝ち抜けというのも恥ずかしいのでこれでよかったのかもという気もしますが。
●肝心の試合ですが、ショル、ヤンカー、ツィクラー、イェレミースといったバイエルン勢をケガで欠いた苦しい布陣、特にFWは人がいない状態で、ビアホフさんが先発されたんですけど、前半はチャンスらしいチャンスもないパッとしない展開でした。後半に入って投入したアザモアの闘志あふれるプレーもあってチャンスは何度か作り、バーをたたいたシュートなどビアホフさんのさすがと思わせるプレーもあったんですが、結局得点なしに終わりました。
●ボールの支配、1対1の勝率ともにドイツがフィンランドを圧倒していたんですが、フォセルの1トップに絞って中盤を厚くし、引目に守るフィンランド相手にスペースを見つけだせなかったというところでしょうか。ダイスラーとビアホフがよかったと思います。これでドイツはウクライナとホーム&アウェイのプレーオフを戦うことになり、予選1位勝ち抜けを前提にプレーオフの日程に合わせて予定していたアジア遠征はおそらくキャンセルになるんでしょう。韓国代表とのフレンドリーもキャンセルですね。イングランド代表に譲ってあげてはいかがでしょう。
●それにしても僕としてはリンケとハマンのいない代表はすっきりしていて本当によかったと思います。今日の後半の調子でプレーオフを戦っていただきたい。チャンスはあるのに得点が入らないというときは、形は悪くてもインチキ臭くてもとにかく得点を上げて勝つことが手っ取り早い解決策なので、がむしゃらにがんばって欲しいと思う次第です。ショルさん、頭を丸めている暇があったら早く復帰して下さい。あとイェレミースも。



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