- ● 彼女はデリケート
- アルバム「NIAGARA TRIANGLE VOL.2」から、冒頭のナレーション、エンディングのリフレインを含めフル・レングスで収録。「Twist & Shout」を模した聴けるロックン・ロール・ナンバー。でもコーヒーミルからは湯気は出ない。このアルバム収録にあたって新たにリミックス。
- ● スターダスト・キッズ
- 当初シングル「ダウンタウン・ボーイ」のフリップ・サイドとして発表、その後追加レコーディングを行って再度シングル・カットされた。「本当の真実がつかめるまでcarry on」と宣言するポップ・チューン。このアルバムにはシングル・バージョンをリミックスして収録。
- ● HAPPY MAN
- アルバム「SOMEDAY」収録のパーティ・ソング。ライブでもメドレーの導入としておなじみの曲。タフでクールでそしてヒューマン・タッチ。都市生活のクールネスをハッピーに歌う。シングルでも発売された。リミックスして収録。
- ● ダウンタウン・ボーイ
- シングル・バージョンをアルバム「SOMEDAY」でリテイク。今もフェイバリットにあげる人は多い。若いある時期のメンタリティと確実に呼応して僕たちの心のどこかを動かし続ける。人気の高いシングル・バージョンをリミックスして収録した。
- ● Wild Hearts
- 成長した「ダウンタウン・ボーイ」が見つめる見知らぬ夜明け。当初シングルで発売され、その後ミックスをやり直してアルバム「Cafe Bohemia」に収録された。堅いスネアの音が印象的なシングル・バージョンを収録。
- ● ヤァ!ソウルボーイ
- 「Wild Hearts」からさらに10年、「もう一度たたきのめす」と歌うその言葉の強さ、信頼の確かさが心を打つ。ジャック・ケルアックの墓に花を捧げてインスピレーションを得たという軽快なポップ・チューン、佐橋佳幸のリードも軽快。アルバム「Fruits」収録のオリジナル。
- ● シーズンズ
- 猿岩石に「昨日までの君を抱きしめて」のタイトルで提供した曲を自らカバー。歌詞を提供時と微妙に変更したのも佐野らしいところか。佐野の現在がこれまでの軌跡と確実につながっていることを示すフォーク・ロック・チューン。アルバム「Stones and Eggs」から。
- ● 愛のシステム
- アルバム「ナポレオンフィッシュと泳ぐ日」での発表前にピーシズ・ツアーで披露されたアレンジをベースに、今回はパーカッションとKYONのアコーディオンだけをバックに佐野がギター弾き語りで歌う新録音のアコースティック・バージョン。
- ● Sugartime
- アルバム「SOMEDAY」収録のシュガー・ポップ・チューン。洋楽フレイバーあふれるアレンジでブレイクの基礎を作った。ここではタイム・アウト・ツアーでのロックン・ロール・バージョンをこのアルバムのためにスタジオで新録音。
- ● ボヘミアン・グレイブヤード
- アルバム「sweet16」から。「ボヘミアンの墓場」と題されたこの曲は、かつて標榜したボヘミア思想に対して「まるで夢を見てたよう」と歌い、次のアルバムでの「無垢の円還」という考え方につながってゆく重要な作品。新たにオリジナル・マスターからリミックス。
- ● アンジェリーナ
- 言わずと知れた佐野元春のデビュー曲。すべてはここから始まった。後にスロー・バージョンやロックン・ロール・バージョンも発表されたが、このアルバムにはオリジナル・バージョンをリミックスして収録。20年前のシャウトが未だに色あせない理由が分かる。
- ● 風の手のひらの上
- ウッドストックで制作されたアルバム「THE BARN」。答えはいつでも形を変えて風の手のひらの上にあると歌うこの曲は、佐野が敬愛してやまないディランの「風に吹かれて」を思い起こさせる。ディランに率直なオマージュを捧げられるようになった佐野の「The Answer」。オリジナルで収録。
- ● だいじょうぶ、と彼女は言った
- たとえ「だいじょうぶ」が強がりでも、そこで「よろしく」と手を振るだれかと出会うために。シンプルなミドル・チューンが日常の中に埋もれた感情の動きを際だたせて行く。佐橋のスライドが絶妙。アルバム「Stones and Eggs」からオリジナル・バージョンを収録。
- ● マンハッタンブリッヂにたたずんで
- アルバム「NIAGARA TRIANGLE VOL.2」から。都会で生活することの孤独から浮かび上がってくる「愛」のありかについて歌う。どこからか聞こえてくる君のスイート・ヴォイスを求めて。オリジナル・マスター・テープからリミックスして収録。
- ● サンチャイルドは僕の友達
- ビートルズへのささやかなオマージュだった小品にストリングスを大胆に導入してサイケデリックに再構成したフルーツ・ツアー・バージョンをスタジオで新録音。原曲のアレンジを変えることが多い佐野のステージでも白眉だった1曲。オリジナルはアルバム「SOMEDAY」に収録。
- ● 水の中のグラジオラス
- ロンドンでのアルバム「ナポレオンフィッシュと泳ぐ日」制作に先だって東京で行われたセッションからの1曲。このセッションでは他にも未発表音源が眠っていると言われる。シングル「ナポレオンフィッシュと泳ぐ日」のカップリングとして発表された。リミックス。
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- ● Wonderland
- 公式に発表された音源の中でこれまでCD化されていなかった2曲のうちの一つ。ソニー「ウォークマン」のコマーシャル・ソングとして、シングル「Sugartime」B面でリリース。全編英語で歌われるキュートな小品。まさにマージー・ビート。リミックスで収録。
- ● 君を失いそうさ
- アルバム「Stones and Eggs」ではエンディングが次の「メッセージ」とリレーされていたが、ここではアウトロを伸ばし、いったんフェイド・アウトしたあと逆回転でリプライズする「ストロベリーフィールド」型のエンディングを追加。「日差しがすべてを隠して行く」静かな白昼夢。
- ● Innocent
- このアルバムのためにレコーディングされた最新曲。真実はどこか遠くにあるのではない。真実はただそこにあって僕たちに見出されるのを待っているだけなのだ。「ありがとう」を捧げるこの曲が身も蓋もないロックンロールであることが何より嬉しい。どこまでも行こう。
- ● Looking For A Fight
- 片岡鶴太郎に提供した曲を自らもレコーディング、シングル「Season In The Sun」のフリップ・サイドとしてリリースした。隠れたファンの多いロックンロール。些細な過ちであきらめたくない、だから街に出て闘いを探そう。オリジナル・マスターからリミックスして収録。
- ● ビートでジャンプ
- 取るに足りないロックンロール、でもそこにはいつも何かワクワクするものがある。佐野元春はそれを教えてくれたアーティストだ。ファースト・アルバム「BACK TO THE STREET」に収められたストレートなロックンロールをオリジナル・マスターからリミックス。
- ● ジャスミン・ガール
- アルバム「TIME OUT」から。孤独を引き受けながら一人で生きることを選んだ女性が、その場所に立って寄り添うべきだれかを探し求める。「だいじょうぶ、と彼女は言った」へとつながって行く静かな決意の物語。オリジナル・マスターからリミックス。
- ● 悲しきRADIO
- 「レス・トーク、モア・ミュージック」。佐野元春のDJスタイルをそのまま歌にしたような、グッド・オールド・ロックンロールへのオマージュ。アルバム「Heart Beat」収録のオリジナルをリミックスすることで佐野の若々しいシャウトが輝きを増した。
- ● Young Bloods
- アメリカでアルバム「VISITORS」を制作し、自らの表現のフェイズを更新した佐野元春が、日本に帰って最初に踏み出した重要な第一歩。ルーツに対するリスペクトを背景にしたクールなモダン・ミュージックへのコミットメントを宣言したと言ってよい。リミックス。
- ● So Young
- 山下久美子に提供した曲をシングル「スターダスト・キッズ」のカップリングとしてリリース。ステージでもたびたび演奏され、スタンダードとして認められている曲のひとつ。アルバム「No Damage」にも収録されたが、今回はオリジナル・マスターから再度リミックスして収録。
- ● 君を待っている
- 初期から歌い続けられたラブ・バラード。オリジナルはアルバム「Time Out」にピアノ弾き語りで収録されているが、このアルバムではピーシズ・ツアーで披露されたバンドによるフル・バッキング・バージョンを新たにレコーディングした。
- ● ガラスのジェネレーション
- 一時はスロー・バージョンにして歌われたこともあった初期の代表作。「つまらない大人にはなりたくない」というフレーズが強烈なインパクトを残した。伊藤銀次が佐野元春となしとげた最良の仕事のひとつでもある。リミックスにより間奏でのシャウトもはっきり聞き取れるようになった。
- ● 経験の唄
- 単純なメロディを積み重ねて行くことで深い情感を表現することに成功した、ハートランド解散後のベスト・トラックのひとつ。間奏に挿入されたSEもさまざまなイメージを喚起する重要な役割を果たしている。アルバム「フルーツ」から、オリジナルを収録。
- ● 君をさがしている(朝が来るまで)
- アルバム「Heart Beat」では佐野本人も認める通りアレンジに精彩を欠いたが、18年を経ての新録音でバーズ、ディランを彷彿させるフォーク・ロック・バージョンに生まれ変わった。あのとき片方の手の中で吠えていた凶暴な情熱は今もそのままに。HKBの真骨頂。
- ● ジュジュ
- シャッフル・ビートに乗せて歌われる無垢なるものへの憧憬。世界の黄昏に立って心をよぎるささやかな感情の動きに耳を澄ませるとき。アルバム「ナポレオンフィッシュと泳ぐ日」収録のオリジナルをリミックス。いつまでも歌い継がれるべきエバーグリーンな曲。
- ● 欲望
- 文学性の高い歌詞から、都市生活の苛立ちとそこにおいて魂を動かすものへの希求が立ち上がる。もはや後退できない場所にとどまり続け、痛みを引き受けながらタフに生き延びること。感情をあらわにした佐野元春のシャウトが「真実」の輪郭をなぞる。アルバム「The Circle」からのオリジナル。
- ● I'm in blue
- 沢田研二に提供した曲。アルバム「SOMEDAY」からリミックスして収録。「僕はたぶん負けたんだ、ただ夢を見てるだけなんだ、でも構わないで、好きにさせて、心配いらないさ」。すべてのナイーブすぎる孤独な魂のためのモノローグ。心配いらない、僕たちはまだ負けちゃいない。
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